2025年度のグランドチャンピオンは、日程が6月24日~6月29日、開催地は3度目となるボートレース戸田を予定している。
尼崎で開催された第34回グランドチャンピオン。6月30日に優勝戦が行われ、ポールポジションを獲得した土屋智則がイン逃げを決めて優勝。
また、今大会の売上は歴代最高の160憶3,332万円を記録。
SGの中のSGと呼ばれる「グランドチャンピオン」。
選考基準は前年度に出場したSG競争の成績。つまり、実績のあるトップレーサーしか出場できない “実力重視”の大会と言えるでしょう。
選手にとっては是が非でも獲りたいタイトルであり、競艇ファンにとっても絶対に見逃せない6日間。
そこで今回は、グランドチャンピオンの選出条件や歴代優勝者の顔ぶれ、そして過去データから導く予想のコツを詳しく解説します。
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グランドチャンピオンとは?
ボートレースオフィシャルサイトでは「SGで活躍した選手が顔を揃える、SGの中でも特にレベルの高いレース」と紹介されており、毎年予選から熾烈な得点争いが行われます。
まずは、その大会の歴史や出場資格についてまとめておきます。
1991年に新設された歴史の浅いSG
グランドチャンピオンの第1回大会は1991年。当初は「グランドチャンピオン決定戦競走」の名称で実施されていました。
6月下旬~7月初旬頃に開催され、2023年の徳山を含めて開催場は以下の通り。
- 4回
-
宮島
- 3回
-
住之江・唐津・浜名湖
- 2回
-
徳山・芦屋・下関・蒲郡・戸田・児島・多摩川
- 1回
-
桐生・常滑・大村・尼崎・鳴門・丸亀
また、競艇の5大SG(クラシック・オールスター・メモリアル・ダービー・グランプリ)より歴史が浅く「GRANDE5」には含まれません。
グランドチャンピオンの選出条件
グランドチャンピオンの出場選手は以下の基準によって決定します。
- 前年のグランドチャンピオン優勝者
- 前年のグランプリ決定戦出場者
- 直前のSG(オールスター)優勝者
- SG優勝戦の完走者(選考上位として選出)
- SG予選得点の合計が高い選手(得点順に52名の定員まで)
※同点の場合は上位着回数の多い選手
なお、SG競走選出除外選手、F休み期間と重複する選手は出場できません。さらに、優先出場選手を除いてA2級以下の選手、規定出走回数に満たない選手も選考から除外されます。
グラチャンの選出難度が高いことは、8つのSG出場資格を知れば理解できるはず。
グランドチャンピオンの優勝賞金
グランドチャンピオンの優勝賞金は3600万円です。
現在の賞金額になったのは2024年度。2022年度以前は3300万円でしたが、大幅に伸びた売上を反映して2023年に3400万円、さらに2024年度は200万円増の3600万円となっています。
SG初出場選手は1人もいない
グランドチャンピオンの選考材料はSGの成績であり、優先出場枠もSGでの高実績が必須となります。
よって、過去1年間のSGに1度も出られなかった選手は出場することができません。
実は、SG初出場選手がいない唯一の大会。直近の2023年大会でも、出場選手の半分以上(52名中28名)が選考期間中にSG優出を経験しています。
最高峰のグレードレースで結果を残さなければ絶対に立てない舞台。これが「SGの中のSG」と呼ばれる理由なのです。
ドリーム戦出場選手と枠順の決定方法
初日12レースに行われるドリーム戦は、出場選手を決める規定があります。
選ばれるのは選出得点上位の6選手。優先出場選手やSG優勝者の優遇はなく、あくまでグランドチャンピオンの選出基準となる「SGの予選得点合計」がベース。
枠順については選出得点が最も高い選手が1号艇。以下、順位に応じて内側から艇が割り当てられます。
グランドチャンピオンの歴代優勝者
歴代優勝者には「安岐真人・野中和夫・植木通彦」といったレジェンドの他、ベテラン勢の活躍も目立っています。
2013年以降のグラチャン覇者
年 | 開催場 | 優勝者(年齢) |
---|---|---|
2024年 | 尼崎 | 土屋智則(39歳) |
2023年 | 徳山 | 磯部誠(32歳) |
2022年 | 唐津 | 池田浩二(44歳) |
2021年 | 児島 | 前本泰和(49歳) |
2020年 | 宮島 | 徳増秀樹(45歳) |
2019年 | 多摩川 | 柳沢一(38歳) |
2018年 | 徳山 | 白井英治(41歳) |
2017年 | 鳴門 | 石野貴之(35歳) |
2016年 | 蒲郡 | 山崎智也(42歳) |
2015年 | 宮島 | 山崎智也(41歳) |
2014年 | 浜名湖 | 菊地孝平(35歳) |
2013年 | 常滑 | 太田和美(40歳) |
2013年以降のグランドチャンピオン優勝者は上記の通り。
ここ10年では40代の選手が7回優勝しています。一方で、20代の優勝は2008年の湯川浩司(当時28歳)を最後に出ていません。
連覇達成は過去に3例
2022年(第32回)まででグランドチャンピオンを連覇したのは「湯川浩司・太田和美・山崎智也」の3選手。
2007~08年の湯川浩司は、2年連続でイン逃げ。2012~13年の太田和美は、2コース差しとイン逃げ。2015~16年の山崎智也は、イン逃げと4コースまくりで連覇を達成しています。
2022年は過去最多の女子レーサー4人が出場
これまでほぼ男子レーサーのみの戦いでしたが、2022年のグラチャンには過去最多となる4人の女子レーサーが出場。
女子史上初のSG覇者となった「遠藤エミ」と、オールスターで優出を果たした「平高奈菜」。そして、SGで男子顔負けの成績を残した「平山智加・守屋美穂」。
2023年は「田口節子」ただ1人となってしまいましたが、確実に女子レーサーの実力は上昇傾向にあります。
ちなみに、寺田千恵は2001年のグラチャンで”女子初のSG優出”を達成。残念ながら5着に敗れたものの、新境地を開拓した第一人者といって良いでしょう。
グランドチャンピオンの売上推移
グランドチャンピオンの売上推移は以下の通り。
年 | 開催場 | 総売上 |
---|---|---|
2024年 | 尼崎 | 160億円 |
2023年 | 徳山 | 141億円 |
2022年 | 唐津 | 138億円 |
2021年 | 児島 | 150億円 |
2020年 | 宮島 | 146億円 |
2019年 | 多摩川 | 106億円 |
2018年 | 徳山 | 92億円 |
2017年 | 鳴門 | 92億円 |
2016年 | 蒲郡 | 113億円 |
2015年 | 宮島 | 93億円 |
2014年 | 浜名湖 | 94億円 |
2013年 | 常滑 | 101億円 |
近年はネット投票の普及などによって売上を大きく伸ばしています。
中でも2021年の児島は、4件のフライング返還がありながら「150憶7,166万円」の売上を記録。そして、大きな返還などなかった2024年大会は、歴代最高売上となる160億円を記録しました。
プラス要因はいろいろあるだろうけど、2024年の160憶円はボート人気の凄さを感じさせる!
グランドチャンピオンの予想データ
グランドチャンピオンは実力者のみの戦い。その為、波乱要素は少ないようにも思えますが、コンディションやルール改正による影響は舟券予想に欠かせません。
実力差は少なく基本はモーター上位機有利
グランドチャンピオンは上位拮抗のメンバーが集うSG競争。選手の技術差はそれほどないので、最もレース結果に影響するのは”モーター機力”となるでしょう。
過去の大会を見ても、モーター2連対率あるいは前検タイムの上位選手が結果を残している傾向。
基本は高勝率モーターの選手を評価し、有利に立ち回れると考えた方がベター。
ただし、前節に乗っていた選手次第で調整は大きく異なるので、初日のみで判断するのはおすすめしません。少なくとも2日目までは、実際の走りを見て評価してください。
他のレースより重視したいモーター性能。見分け方などは以下の記事が参考になります。
優勝戦はイン逃げが優勢
年(開催場) | 決まり手 | 出目(配当) |
---|---|---|
2024年(尼崎) | 逃げ(1枠) | 1-2-4(11.4倍) |
2023年(徳山) | 逃げ(1枠) | 1-2-4(9.7倍) |
2022年(唐津) | 逃げ(1枠) | 1-2-6(12.5倍) |
2021年(児島) | 逃げ(1枠) | 1-2-3(14.4倍) |
2020年(宮島) | 逃げ(1枠) | 1-2-3(10.5倍) |
2019年(多摩川) | 逃げ(1枠) | 1-3-2(14.4倍) |
2018年(徳山) | 逃げ(1枠) | 1-2-3(8.6倍) |
2017年(鳴門) | 逃げ(1枠) | 1-4-3(14.4倍) |
2016年(蒲郡) | まくり(4枠) | 3-4-5(123.5倍) |
2015年(宮島) | 逃げ(1枠) | 1-2-5(16.1倍) |
2014年(浜名湖) | まくり(4枠) | 4-2-1(65.8倍) |
2013年(常滑) | 逃げ(1枠) | 1-3-4(14.5倍) |
直近10年の優勝戦において、2017年から1コースの連勝(逃げ)が継続中。さらに、内側艇の連対が目立っており、4コースより外側の艇は苦戦している傾向です。
ただし、準優勝戦は全くの別物として捉えてください。
準優3レースがイン逃げ決着したのは2015年の浜名湖のみ。それ以外の年は1つ以上のレースで波乱が起こっています。
2012年以前のデータはあまり参考にならない
2003~2012年に開催されたグランドチャンピオンの優勝戦結果。
- 2012年:2-5-1(69.6倍)
- 2011年:2-6-3(99.9倍)
- 2010年:1-6-3(43.2倍)
- 2009年:4-1-5(36.2倍)
- 2008年:1-2-5(15.0倍)
- 2007年:1-3-6(43.2倍)
- 2006年:1-4-2(14.3倍)
- 2005年:4-6-2(603.9倍)
- 2004年:3-4-1(35.0倍)
- 2003年:1-3-4(47.6倍)
上記10年間のイン勝率は50%しかありません。
ただ、2012年は持ちペラ制度が廃止され、2014年には出力低減モーターを導入。2013年以降とは仕組みが全く変わったので、過去の優勝戦データは参考にしない方が無難かと。
モーターのパワーが激減し、まくりが決まりにくくなったのでしょう。
梅雨の時期だけに天候崩れて波乱の目も
グランドチャンピオンの予想を難しくするのが水面コンディション。
6月末頃は梅雨と重なり、気温差や湿度変化の激しい時期。その場合、プロペラ調整やセッティングに影響を与え、スタートを左右する風などもチェックが欠かせません。
また、近年は梅雨でも台風が頻繁に発生します。特に九州の競艇場で開催される際は、水面の難度が大きく上がって波乱の可能性も。
気象が荒れているレースは、無理に買い目を広げないことが負けないコツです。
SGフライング罰則強化が与える影響は?
2023年4月以降、SG競争においての「フライング罰則が強化」されました。
強化内容は、SG準優勝戦でフライングを切ると1年間、優勝戦は2年間SGに出られないというルールになっています。
2023年5月のオールスターでは、下條雄太郎が準優Fとなり1年間のSG出場停止処分第1号に。
この影響で残りの準優2レースは全艇慎重なタイミングとなり、優勝戦も全員がコンマ10台とスタートを攻められないレースに。
まだ先の長い若手ならともかく、ベテランにとって1~2年のSG出場停止は命取り。
グランドチャンピオンでも準優や優勝戦でのスリット合戦は難しいと予想され、スタート力より1マークの展開重視で舟券を組み立てる必要がありそうです。
まとめ
ボートレース界の強者が集まるグランドチャンピオン。実力よりも機力差がモノをいうSGだけに、前検日のモーター抽選から目が離せません。
開催場の当地勝率や荒れ水面の巧拙など、コンディションに応じた選手評価も重要。それと、準優と優勝戦はスタートで無理ができない状況になったことも忘れずに。
モーターが出ている好調選手をしっかり見きわめ、手堅く舟券を当てていきましょう。
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