競艇で最上位格付けのレース「SG(スペシャルグレード)」。年度初めとなる3月から12月にかけて9つの大会が実施されます。
約1600名いる競艇選手の中、SG競走に出場できるのは全体の3%ほど。
レーサーなら誰もが目標とする舞台ですが、各レースで出場資格(条件)やルールに違いがあることをご存知でしょうか?
そこで今回は、それぞれのSGに定められた選出方法をはじめ、実力があっても選出除外になるケースなど、知ればもっと楽しめる知識を解説していきます。
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競艇のSGとは?
1年に開催されるSGは9つ。開催されるスケジュールと、最高の名誉でもある「グランドスラム」の対象レースを紹介します。
実施されているSG競走
開催月 | レース名 |
---|---|
3月 | ボートレースクラシック(鳳凰賞) |
5月 | ボートレースオールスター(笹川賞) |
6月 | グランドチャンピオン |
7月 | オーシャンカップ |
8月 | ボートレースメモリアル(MB記念) |
10月 | ボートレースダービー(全日本選手権) |
11月 | チャレンジカップ |
12月 | グランプリシリーズ(賞金王シリーズ戦) |
12月 | グランプリ(賞金王決定戦) |
開催場は原則持ち回りですが、場によって開催数に偏りがあります。また、各開催施行者による誘致(SG開催希望の申し出)も積極的に行われています。
年末の「グランプリ」と「グランプリシリーズ」は同時開催。よって、1人の選手が1年に獲得できるSGタイトルの数は最大で8つです。
全制覇で3億円!競艇界のグランドスラム「GRANDE5」
SG競走の中でも、創設からの歴史が長い以下の5つを総称して「GRANDE5(グランデファイブ)」と呼びます。
- ボートレースクラシック
- ボートレースオールスター
- ボートレースメモリアル
- ボートレースダービー
- グランプリ(賞金王決定戦)
現在はこの「GRANDE5全制覇」が競艇界のグランドスラムとされています。
2014年から制定された「GRANDE5」のSG競走は、以下のような特徴や特典があります。
- 優勝賞金が高額(グランプリは1億1000万円、他の4つは4200万円)
- 優勝戦の上位3選手に金・銀・銅のメダルが授与される(グランプリはプラチナ・金・銀)※フライング返還や不成立の事象が起きなかった場合のみ
- 5つの競走を全制覇した選手には、3億円相当のインゴット(金塊)が贈呈
GRANDE5の獲得とみなされるのは2014年以降の開催が対象。残念ながらそれ以前の優勝についてはカウントされません。
この制度に悔しい思いをしたのが池田浩二。
2009年にクラシックとメモリアルを優勝。2011年にはオールスター、ダービー、グランプリを制覇し、制度導入前に「GRANDE5」を果たしていたのです。
当時のインタビューで「もうちょっと前にやっていてくれれば」と愚痴をこぼしたらしい(笑)まだまだSG戦線で活躍中の選手なので、もう1度全制覇してインゴット獲得に期待しましょう!
SG競走シード選手の条件
各SG競走の選出方法を紹介する前に、特定の条件を満たしている選手に与えられる「シード(優先出場)」について説明します。
シードは選出方法に関係なく、優先的にSGへの出場権を得ることが可能。
もちろん、シード権を得るためのハードルは高めに設定してあります。とはいえ、獲得すれば出場条件を気にすることなく、レースに打ち込めるメリットがあります。
1年間のSGシードが与えられる選手
2013年までは、賞金王決定戦に出場した12名に「翌1年間のSGシード」が与えられていました。
しかし、2014年から出場枠が18選手となったことで、シードの対象もファイナル進出の6選手のみへと変更されています。
2021年のグランプリでは、獲得賞金2~5位の4選手(毒島誠、吉川元浩、篠崎仁志、深谷知博)が揃って2ndステージで敗退。翌年の年間シードを逃してしまったケースも。
ファイナル進出の6選手がシード出場できるのは、翌年3月クラシック~10月ダービーまでの6大会となります。
特定のSGシード権が与えられる選手
上記レースの優勝者に「翌年の同じSG・翌月に行われるSG」のシード権が与えられます。
クラシックを優勝すれば、翌月に行われるオールスターにはシードで出場。そして、来年のクラシックにも前年度優勝シードとして出ることができます。
ダービーの優勝選手については、翌年のダービーにのみシードが与えられます。
チャレンジカップとグランプリシリーズの優勝選手にはシードがありません。しかし、いずれも翌年3月のクラシックには優先出場となります。
各SGレースに出場資格と選出条件
ここからは、各SG競走に定められた選出方法について解説。それぞれ特色のある条件によって選出されています。
ボートレースクラシック(総理大臣杯)の出場条件
1966年に新設されたボートレースクラシック。
クラシックの選出基準は「優勝回数の多さ」。
各地の優勝戦で結果を出したレーサーが選ばれます。新鋭からベテランまで出場選手の年代も幅広く、1年最初のSGは華やかなメンバーによって争われます。
- 前年のボートレースクラシック優勝選手(シード)
- 前年のグランプリ優勝戦出場選手(シード)
- 前年の各SG競走優勝選手
- 前年1/1~12/31に開催されたG1、プレミアムG1、G2(レディースオールスター、レディースチャレンジカップを除く)の優勝選手
- 当年2月に開催される地区選手権(関東・東海・近畿・四国・中国・九州)の各優勝選手
- 前年1/1~12/31に開催された一般戦の合計優勝回数上位選手(G3全開催、G2レディースオールスター、レディースチャレンジカップの優勝も含む)
- ⑥の回数が並んだ場合には、選考期間中の勝率上位選手から順に選出される
過去の選出ボーダー
年度 | 優勝 | 勝率 |
---|---|---|
2024年 | 一般戦V5 | 勝率7.24 |
2023年 | 一般戦V4 | 勝率7.39 |
2022年 | 一般戦V6 | 勝率7.30 |
2021年 | 一般戦V5 | 勝率7.07 |
2020年 | 一般戦V5 | 勝率7.01 |
2019年 | 一般戦V5 | 勝率6.95 |
2018年 | 一般戦V5 | 勝率7.19 |
2017年 | 一般戦V4 | 勝率7.52 |
クラシックの選出ボーダーは、一般戦V5の選手による勝率争い。ただし、フライングやケガなどによる除外が相次いだ場合は、一般戦V4がボーダーとなることも。
2022年度のクラシックは、遠藤エミ選手が女子史上初のSG制覇!それにしても圧巻の強さでしたねw
ボートレースオールスター(笹川賞)の出場条件
競艇界の総選挙といえるボートレースオールスター(笹川賞)。
2021年はファン投票1位の峰竜太が初優勝を飾り、「他のどんなSGを勝った時よりもうれしかった」とレース後に号泣した姿が印象的でした。
このSGの選出基準は「ファン投票の得票数」。多くの支持を集めたA1級レーサーが、ファンが投じた1票の重みを感じながら戦う舞台となります。
そして、得票数上位6選手が初日のドリーム戦に出場できるのも、オールスターならではの特典といえるでしょう。
ファン投票は1~2月にかけて各ボートレース場、チケットショップ、インターネットで実施され、出場選手は3月上旬に発表されます。
- 前年のボートレースオールスター優勝選手(シード)
- 前年のグランプリ優勝戦出場選手(シード)
- 当年のボートレースクラシック優勝選手(シード)
- ファン投票得票数の上位選手(※)
- 選考委員会推薦選手
※女子選手については、A1級所属選手数の男女比率を考慮した形で出場枠が決められます。2021年は得票数上位8選手が出場しました。
ファン投票の結果
- 2024年:峰竜太(22,497票)
- 2023年:池田浩二(23,071票)
- 2022年:毒島誠(26,575票)
- 2021年:峰竜太(34,968票)
- 2020年:峰竜太(22,459票)
- 2019年:峰竜太(28,420票)
- 2018年:峰竜太(14,383票)
- 2017年:峰竜太(16,238票)
2017年から2021年は峰竜太選手が5年連続でファン投票第1位。得票数上位選手が選ばれる初日ドリーム戦も1号艇で出場しています。
優勝戦においては、2015年から7年連続で1号艇のイン逃げが成功。舟券だけでなくファン投票の支持も背負った中で、しっかりと期待に応えているあたりはさすがです。
グランドチャンピオン決定戦の出場条件
1991年からSGに加わったグランドチャンピオン決定戦。
GC、グラチャンとも略されるこの競走は「SGの中のSG」といわれるほど、厳しい選出基準が設けられています。
選出基準は「過去1年間のSG成績」。つまり、SGの出場回数が多ければ多いほど選出には有利です。
GRANDE5ではありませんが、最高峰の舞台で実績を作った選手だけが出られるレベルの高い顔ぶれとなります。
- 前年のグランドチャンピオン決定戦優勝選手(シード)
- 前年のグランプリ優勝戦出場選手(シード)
- 当年のボートレースオールスター優勝選手(シード)
- 選考期間中(前年のオールスター~当年のクラシックまで)の各SG競走において優出完走(優勝戦に出場して欠場・事故なくゴール)した選手
- ④の条件における、予選競走の得点合計上位選手(同点の場合は上位着順の多い選手が上位)
過去の選出ボーダー
- 2024年:90点
- 2023年:82点
- 2022年:77点
- 2021年:83点
- 2020年:94点
- 2019年:86点
- 2018年:70点
- 2017年:66点
選考時の得点に加算されるのは予選レースのみ。事故点もマイナスされるので、フライングを切ってしまうと選出順位が大きく後退します。
ボーダーについては110点前後が安全圏とされていますが、近年は100点切りが続いている様子。
選考ラストのSGとなる3月のクラシックでは、グランドチャンピオン出場への勝負駆けに注目するファンも少なくありません。
オーシャンカップの出場条件
1996年から国民の祝日となった「海の日」を記念してSGに加わったオーシャンカップ。海にある競艇場で行う規定はありませんが、海水面の若松では過去7回も開催されています。
選出基準は「G2以上の優勝戦成績」。
G2以上となれば優出だけでも大変ですが、さらに1つでも上の着順を取ることがオーシャンカップ出場への条件となります。
この競走も安定した実力を持つ選手が集うSGといえるでしょう。
- 前年のオーシャンカップ優勝選手(シード)
- 前年のグランプリ優勝戦出場選手(シード)
- 当年のグランドチャンピオン決定戦優勝選手(シード)
- 選考期間中(前年5/1~当年4/30)における「G2以上に限定した優勝戦」の着順点(※)合計上位選手
- ④が同点となった場合には、G2以上の全出走レースの着順点合計が高い選手
※着順点は1着10点、2着9点、3着6点、4着5点、5着4点、6着3点。フライング・出遅れ-10点、妨害失格-7点、選責失格-5点で計算。
最終日完走で出場ポイント(1節につき1点)も加算されますが、1度も優出できなかった選手は選出対象外となります。
過去の選出ボーダー
- 2024年:20点/着順点632点
- 2023年:20点/着順点782点
- 2022年:20点/着順点490点
- 2021年:18点/着順点490点
- 2020年:20点/着順点536点
- 2019年:20点(同点なし)
- 2018年:21点/着順点565点
- 2017年:17点/着順点471点
近年は21点を取れば当確という争いになっており、優出2回でも着順が大きければボーダー下となる場合もあります。
一方で出場ポイントの積み重ねも選出順位を上げる要素となるため、G1・G2の斡旋が多い選手は基本的に有利と言えるでしょう。
ボートレースメモリアル(MB記念)の出場条件
ダービー(全日本選手権)に次ぐ歴史を持つボートレースメモリアル。
正式名称は「モーターボート記念(MB記念)」。選ばれし強豪たちによる競艇界の夏を締めくくるSGは「GRANDE5」の1つにふさわしい大一番となります。
このSGは選出方法が特徴的で、すべての出場選手を24の競艇場が選ぶ仕組みとなっています。
実力だけでなく人気や集客力なども加味されるため、今の競艇界に欠かせない選手たちが揃うSGのひとつ。
- 前年のボートレースメモリアル優勝選手(シード)
- 前年のグランプリ優勝戦出場選手(シード)
- 当年のオーシャンカップ決定戦優勝選手(シード)
- 開催場以外の23場から推薦された選手(※)
- 開催場の施行者が希望する選手
※④による推薦選手は1場につき2名。①~③のシード選手を必ず含める規定となっています。
SGに送り込みたい選手を施行者が決められるシステム。
2011年までは1場1名の推薦でしたが、2012年から2名に増えたことで地域差も大きくなりました。
競艇場が3つある東京支部と福岡支部は、それぞれ6選手が出場可能。一方、住之江しかない大阪支部の場合、大所帯の割に選出数が少なく気の毒ではないか…という声もあるようです。
ボートレースダービー(全日本選手権)の出場条件
第1回大会の開催は1953年。競艇界で最も長い歴史を持つボートレースダービー(全日本選手権)は、実力日本一のレーサーを決めるにふさわしい基準でメンバーが決まります。
選出基準はズバリ「勝率」。選考期間中に走った全レースの成績がそのまま反映されるシンプルな選び方です。
SGで最高の格式を持つ競走だけに、52名のダービー出場枠を目指す熾烈な争いが毎年繰り広げられています。
- 前年の全日本選手権優勝選手(シード)
- 前年のグランプリ優勝戦出場選手(シード)
- 当年のボートレースメモリアル優勝選手(シード)
- 選考期間中の勝率上位選手(160走以上が必要)
- 同勝率の場合には、全レースの着順点合計が高い選手
過去の選出ボーダー
- 2024年:7.15(同点なし)
- 2023年:7.20(同点なし)
- 2022年:7.17/着順点2165点
- 2021年:7.23/着順点1992点
- 2020年:7.11 (同点なし)
- 2019年:7.18(同点なし)
- 2018年:7.12(同点なし)
- 2017年:7.24(同点なし)
勝率7.25あたりが安全圏となりますが、G2以上なら3着(7点)より上の成績を平均で残さなないと出場できないレベルの高さ。
毎年7.20前後の選手たちによるボーダー争いは、最後の1,2走がダービー出場への勝負駆けになることも多くあります。
選考における勝負駆けとなる7月下旬。ダービーの切符が掛かる選手の走りにもぜひ注目しましょう。
チャレンジカップの出場条件
1998年に創設された最も歴史が浅いSG競走で、当初は「競艇王チャレンジカップ」と呼ばれていました。その名の通り、グランプリ選出を懸けたチャレンジの6日間です。
チャレンジカップにシード権はなく、年始から10月までの賞金ランキングがそのまま選出順位として適用されます。
また「G2レディースチャレンジカップ」も同時開催されるため、出場可能な選手数はわずか34名の狭き門。
グランプリ18名のボーダーに届いていない選手にとって、このSGがラストチャンスとなります。
当年1/1~10/31までの獲得賞金上位34名
選考期間が10月末までに区切られていることで、選手の行方に大きく関係してくるのが「ボートレースダービー(全日本選手権)」の開催日程です。
ダービーは毎年10月下旬に開催されていますが、年によっては日程が月をまたぐことも。したがって、優勝戦が11月に行われた場合は、優勝賞金がチャレンジカップの選考に含まれないルールとなるのです。
ちなみに、2021年(平和島)は10/26~31、2022年(常滑)は10/25~30の開催。いずれもチャレンジカップ選出の有効期間内となっています。
過去の選出ボーダー
- 2023年:4747万円
- 2022年:4800万円
- 2021年:4087万円
- 2020年:4104万円
- 2019年:3641万円
- 2018年:3531万円
- 2017年:3640万円
2019年からボーダーが上がっているのは、一時減額されていたSG競走の賞金が回復したことが要因でしょう。また、9~10月に開催されるG1の結果も順位を大きく影響します。
それにしても、4000万円を超えて当確とならないなんて…
ボートレースグランプリ(賞金王決定戦)/グランプリシリーズの出場条件
優勝賞金1億円をかけて争う年末の総決算グランプリ(賞金王決定戦)。活躍したレーサーたちが競艇界の頂上を目指す、1年最後の戦い。
前年のグランプリでシードを獲得した選手たちは、再びこの場でファイナルの座、そして翌年のSGシードを勝ち取るための戦いに挑みます。
グランプリ(賞金王決定戦)に出場できるのは獲得賞金18位まで。19~60位の選手は、同時開催されるグランプリシリーズに出場できます。
当年1/1~チャレンジカップ(レディースチャレンジカップ)終了時点の獲得賞金順位によって、それぞれのステージに選出される。
- 1~6位:グランプリトライアル 2ndステージから出場
- 7~18位:グランプリトライアル1stステージから出場
- 13~60位:グランプリシリーズに出場
グランプリに出場できるのは上位18名の選手ですが、6位までの選手は1stステージが免除されます。
また、2ndステージの1走目で内枠に入れる(1~2位は1号艇)、2連対上位6基のモーターが割り当てられるといった、大きなアドバンテージも与えられます。
そして、グランプリトライアル1stステージで敗退した選手は、翌日からグランプリシリーズへの参加。引き続きSG優勝を目指せるシステムです。
過去の選出ボーダー
年度 | GP6位 | GP18位 | GPシリーズ |
---|---|---|---|
2023 | 1憶465万円 | 6926万円 | 4367万円 |
2022 | 8,600万円 | 6409万円 | 3965万円 |
2021 | 9595万円 | 6758万円 | 3912万円 |
2020 | 9379万円 | 6670万円 | 4006万円 |
2019 | 9439万円 | 6366万円 | 3846万円 |
2018 | 7829万円 | 5707万円 | 3523万円 |
2017 | 8418万円 | 5804万円 | 3402万円 |
2016 | 7618万円 | 5334万円 | 3013万円 |
上位6名のボーダーはとてつもなく高いですが、グランプリ圏内となる18位でもG1の複数勝利やSG優出といった実績が必要です。
グランプリシリーズの60位ボーダーは4000万円前後。よって、チャレンジカップ出場選手の多くはGPシリーズの出場がほぼ当確となります。
SG選出除外となるケース
SG競走に出られる条件を満たしていても、これから紹介する理由によって選出除外されてしまう場合があります。
開催直前での除外もあれば、長期にわたってSG除外のペナルティを受ける選手も。
フライング休みによる除外
選手責任のフライング(出遅れ)による休み期間が、SG競走の前検日以降と重複する場合には出場できません。これが最も多いSG除外のパターンです。
さらに、SG優勝戦・準優勝戦でフライングした場合、長期のSG除外となる重いペナルティを背負うことに。
なお、グランプリ、グランプリシリーズだけは特例として、休み期間でも賞金ランキング21位以内であれば出場が可能。ただし、SG優勝戦でフライングをした場合は選出除外。
2023年4月より、G2以上の賞典レースでF罰則の強化が施行されました。
傷病による除外
ケガや病気によってレースに出られない場合も、選手本人の申出(辞退)によって選出から除外されます。
出場停止処分による除外
褒賞懲戒審議会において「SG競走の出場停止処分」を受けた選手は、該当期間中の選出から除外されます。
周回誤認や整備不良といった重大な違反については、出場が決まっているSGについても除外対象。
2021年には、持続化給付金を不適切に受給した選手のうち67名が出場停止。中にはSG競走の常連だった選手も含まれており、オールスター以降のSGにおいては選考から除外されています。
他にも、出走回数不足やA1級からの陥落などによって出場条件を満たすことができず、選出除外となる場合があります。
繰り上がりとなる「予備順位争い」
SGの選出除外は、重大違反のように出場選手が決定した後に起こるケースも。よって、選出ボーダーを上回れなかった選手にも繰り上がりのチャンスが出てくるのです。
各SG競走の出場選手発表時には、次点となる予備選手も順位つきで掲載されます。
1名除外が出れば予備順位1位の選手が繰り上がりとなり、除外の人数に応じて2位、3位と繰り上がりの順番が回ってくることになります。
除外ではありませんが、最も多い繰り上がりのパターンが「直前のSG優勝者との重複」。
オーシャンカップを例に挙げると、前月に開催されたグランドチャンピオンの優勝選手はシードで出場できます。
しかし、すでにオーシャンカップの出場権を持っている選手が優勝した場合、重複して枠が1つ空いたままになってしまいます。この1枠には、予備順位1位の選手が繰り上がりで入れることになるのです。
選出ボーダーに届かなくても、上位の予備順位で選考期間を終えることが大事。裏を返せば、ボーダー付近の選手ほど舟券に絡めやすいといった見方ができます。
まとめ
最高峰のグレードレース「SG」の出場資格・選出方法について紹介しましたが、出場している選手がいかに凄いのか?理解してもらえたはず。
人気があれば選出されるレースもあれば、実力トップでないと選出されないレースも。さらには、人気・実力どちらも備わってないと選ばれないレースまで、一言で「SG」といっても同じではないのです。
SGの選出基準を覚えておけば、これから開催されるSGを今まで以上に楽しむことができると思います!
もし、分からない箇所があった場合は、コメントに残してもらえば回答させていただきます。
コメントお待ちしてます!
コメント一覧 (1件)
過去にSGで優勝したのにグランプリに賞金が届かず出れなかった選手をご存知ですか?