2025年1月14日、第60回クラシックの出場選手が発表。2月開催のG1地区戦終了後、正式に出場者が決定する。
新年一発目のSG競争「ボートレースクラシック」。
SGレースは基本的に1ヵ月おきに開催されますが、クラシックのみ前年のグランプリから3ヵ月もの間隔あり。その為、選手はもちろんのこと、ファンにとっても待望のビッグレースとなります。
そして、優勝すると高額賞金を獲得できるうえ、その年のグランプリ選出に当確ランプを灯せる重要な一戦。
白熱した戦いをより楽しむために、出場選手の選考基準や、歴代優勝者、予想に役立つ出目の傾向など頭に入れておきましょう!
上記画像は「エンカウント」の予想通りに購入したの舟券&払戻金。
競艇予想サイトは怪しいところも多いですが、こうした実績を残してくれるサイトが僅かに存在します。
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ボートレースクラシックとは?
SGボートレースクラシックは1966年(昭和41)に第1回大会が開催され、競艇界では3番目に古い歴史を持つSG競争です。
正式名称は「鳳凰賞競走」。ただ、時代と共に呼称は変化しており、1988年の第23回大会から「総理大臣杯」に、第49回大会から現在の「ボートレースクラシック」の通称となりました。
出場条件(資格・選考期間)
- 前年度のSGクラシック優勝者
- 前年のSGグランプリ優勝戦出場者(6人)
- 前年(1/1~12/31)に開催されたSG・PG1・G1・G2の優勝者(G2レディースオールスター、G2レディースチャレンジカップを除く)
- 前年のG2全国ボートレース甲子園優勝者
- 当年の各地区選手権(関東・東海・近畿・四国・中国・九州)優勝者
- 前年(1/1~12/31)に開催されたG3・一般戦の優勝回数上位選手(G2レディースオールスター・G2レディースチャレンジカップを含む)※優勝回数が並んだ場合は勝率上位者、勝率も並んだ場合は着順点上位者から選出される。
出場枠は52人。
まず、1月上旬に上記⑤を除く46人の出場決定選手と、10人の予備選手(順位あり)を発表。
2月に開催される各地区選手権の優勝者が出場決定選手と重複した場合、その人数分だけ予備順位上位から順に繰り上がって出場できる仕組みです。
フライング休みによる罰則期間が開催と重複した選手、私傷病による辞退選手が出た場合も予備選手が繰り上がります。
一般戦を主戦場とする選手、女子やルーキーシリーズを走る選手はボーダー上位に来るチャンスが大きく、他のSGと顔ぶれが変わるのもクラシックの特徴。ただし、優勝回数ゼロでは出場できません。
過去の選出基準ボーダー(G3・一般戦優勝回数)
年 | 選出ボーダー 最下位(46位)選手 | 優勝回数(勝率) |
---|---|---|
2025年 | 久田敏之 | 5回(7.33) |
2024年 | 重成一人 | 5回(7.24) |
2023年 | 仲谷颯仁 | 5回(7.02) |
2022年 | 上條暢嵩 | 6回(7.30) |
2021年 | 仲谷颯仁 | 5回(7.46) |
2020年 | 白石健 | 5回(7.21) |
2019年 | 磯部誠 | 5回(7.25) |
2018年 | 江口晃生 | 5回(7.54) |
2017年 | 白石健(※) | 5回(7.16) |
2016年 | 石田政吾 | 5回(7.44) |
2015年 | 仲谷颯仁 | 5回(7.02) |
G2以上のタイトルを優勝すれば出場権が得られるSGクラシック。よって、G3と一般戦の優勝回数が選出ボーダーに大きく影響します。
過去データを見る限り、G3と一般戦で計7回優勝すれば当確。6回でも選出濃厚となっています。
焦点は5回で終わった選手による勝率争いですが、7点台後半であればボーダー上に残れる可能性はかなり高いでしょう。
SGクラシックの開催時期とスケジュール


SGクラシックは毎年3月下旬に6日間の日程で開催されます。
予選は4日間(初日~4日目)。5日目の10~12レースが準優勝戦、最終日の12レースが優勝戦。初日12レースには、選出順位上位5人&主催者推薦1人によるドリーム戦が行われます。
ちなみに、2025年以降の開催予定地は…
- 2025年:若松(初開催)
- 2026年:未定
2025年の第60回大会(若松ナイター)は3月25日~30日に開催予定です。
一般的な勝ち上がり方式


初日~4日目の予選は、各選手5~6走の得点合計を出走回数で割った「得点率」で争います。
上位18人が5日目の準優勝戦に進出し、準優3レースで2着以内の6人が最終日の優勝戦に進出する一般的な勝ち上がり方式。
当然ながら予選の順位が重要となり、準優勝戦は上位の選手から内枠を得る仕組み。優勝戦は1着3人で得点率上位の選手が1号艇に座れるので、準優は波乱が起きやすい傾向にあります。
「GRANDE5」対象のSG競争


クラシックは2014年5月から始まった「GRANDE5」の対象レース。
他の4レース(オールスター・メモリアル・ダービー・グランプリ)全て、最初に制覇した選手に“3億円相当のインゴット”が贈呈されます。
また、GRANDE5対象SGで優勝戦3着に入ると、一般財団法人BOATRACE振興会から純金入りの金、銀、銅メダルが贈られます。



振興会会長賞メダルはゴールデンレーサー賞の認定に必要。詳しくは以下の記事をご覧ください。


ボートレースクラシックの過去データ
2012年以降のSGクラシック歴代優勝者・優勝賞金・売上推移を紹介します。
余談ですが、2011年大会は東日本大震災のため中止に。9月に代替として特別SG「東日本復興支援競走」が開催されました。
SGクラシック歴代優勝者
年 | 開催場 | 優勝者(当時の年齢) |
---|---|---|
2025年 | 若松 | – |
2024年 | 戸田 | 毒島誠(40歳) |
2023年 | 平和島 | 土屋智則(38歳) |
2022年 | 大村 | 遠藤エミ(34歳) |
2021年 | 福岡 | 石野貴之(38歳) |
2020年 | 平和島 | 吉川元浩(47歳) |
2019年 | 戸田 | 井口佳典(40歳) |
2018年 | 浜名湖 | 桐生順平(30歳) |
2017年 | 児島 | 坪井康晴(38歳) |
2016年 | 平和島 | 桐生順平(28歳) |
2015年 | 尼崎 | 松井繁(44歳) |
2014年 | 尼崎 | 池田浩二(34歳) |
2014年以降のSGクラシック優勝者は上記の通り。
ここしばらくは近畿地区レーサーの活躍が目立っており、九州勢は1993年の「植木通彦」以来、20年以上優勝がありません。
初のナイター開催となった2022年大村では、遠藤エミが女子レーサー初のSGタイトルを獲得。競艇界の歴史を変える快挙を達成しています。
クラシックの優勝賞金
優勝 | 4200万円 |
2着 | 1650万円 |
3着 | 1050万円 |
4着 | 800万円 |
5着 | 700万円 |
6着 | 650万円 |
売上が低迷していた時期は優勝賞金の減額(3500万円)もありましたが、2023年度から4000万円に増額。さらに、2024年度(24年4月1日以降)は200万円増の4200万円となっています。
そして、2019年以降の優勝者には、翌年1月に開催される「PG1ボートレースバトルチャンピオントーナメント」の出場権が付与されることに。
最終日11Rに実施される「特別選抜A戦」は、準優勝戦3~4着に入った6人が出場し、以下の着順賞金を手にすることができます。
- 1着:350万円
- 2着:250万円
- 3着:200万円
- 4着:165万円
- 5着:140万円
- 6着:120万円
1着でも優勝戦6着の賞金よりはるかに低い金額。優勝戦進出の価値がいかに高いかがよく分かります。


2014年以降の売上推移
年 | 開催場 | 売上高(前年比) |
---|---|---|
2025年 | 若松 | – |
2024年 | 戸田 | 約139億円(106.1%) |
2023年 | 平和島 | 約131億円(75.2%) |
2022年 | 大村 | 約174億円(132.8%) |
2021年 | 福岡 | 約131億円(192.6%) |
2020年 | 平和島 | 約68億円(65.3%) |
2019年 | 戸田 | 約104億円(111.8%) |
2018年 | 浜名湖 | 約93億円(109.4%) |
2017年 | 児島 | 約85億円(95.5%) |
2016年 | 平和島 | 約89億円(103.4%) |
2015年 | 尼崎 | 約86億円(91.4%) |
2014年 | 尼崎 | 約94億円 |
2019年に100億円台を回復。しかし、2020年はコロナ禍による無観客開催などが影響し、前年比で大幅なマイナスを記録。
ただ、その時期を境にネット投票の普及を後押しに、翌2021年には売上が大きく反発しました。その後も遠藤エミのSG初制覇や、ナイター開催の効果もあって売上がさらに増加。
近年は若手や美人レーサーの注目度が上がっているので、100億円を下回ることはないはず。


ボートレースクラシックの予想方法
SGクラシックの予想に役立つデータを紹介します。
最高レベルの戦いだけに機力勝負となる場面も多く見られます。モーターの舟足や部品交換など、整備に関する情報は必ずチェックすべし。
優勝戦結果(決まり手・出目・配当)
開催年 | 決まり手 | 出目 | 配当 |
---|---|---|---|
2024年 | 差し | 264 | 37,710円 |
2023年 | 逃げ | 146 | 3,400円 |
2022年 | 逃げ | 145 | 2,920円 |
2021年 | 逃げ | 124 | 800円 |
2020年 | 逃げ | 132 | 2,400円 |
2019年 | 逃げ | 135 | 3,120円 |
2018年 | まくり | 246 | 25,140円 |
2017年 | 逃げ | 152 | 4,280円 |
2016年 | 逃げ | 143 | 2,480円 |
2015年 | 逃げ | 132 | 2,280円 |
2014年 | 逃げ | 164 | 7,390円 |
2013年 | 逃げ | 124 | 1,090円 |
2012年 | 逃げ | 124 | 3,610円 |
優勝戦予想で抑えておきたいポイントは”ほぼイン逃げ”で決まっていること。また、20倍程度の堅い決着が少なく、ヒモ荒れの期待値はそこそこ高めかもしれません。
出目としては「1-2-4」のようなスジ舟券の他、外枠勢の好走に要注目。最も不利な6号艇がそこそこ絡んでいるので、2~3着は広めを推奨します。



準優までは開催場や気象によって変わりますが、優勝戦はかなり稼ぎやすいと思って良し!
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コンディションの激変や荒れ水面に要注意
クラシックの開催時期は季節の変わり目であり、想定外の展開を含めた予想が必要です。
例えば、序盤のレースで気象状況が大きく変化している場合。イン戦の評価をワンランク下げ、地元レーサーやベテラン勢の一発に賭けるのもおすすめ。
この時期は風の影響を受けやすく、ここ数年フライングや転覆といった事故、不良航法で減点を受けるケースをよく見かけます。
水面コンディションによって安定板着用のレースも増えるので、荒水面(江戸川・戸田など)を得意とする選手には要注意。
まぁ、いくつもの展開があり得るレースは見送るのがベター。
「グラチャン勝負駆け」の選手は狙うべし
SGクラシックと並行して目が離せない「グランドチャンピオン出場権を賭けた勝負駆け」です。
グラチャンの選出基準は「選考期間中のSG予選得点上位者」。最後の対象レースとなるのがクラシックであり、ボーダー前後の選手は準優が絶望的でもラスト1走まで気合十分でしょう。
さらに、優出完走でも出場確定となるので、準優メンバーに勝負駆けの選手がいれば評価は高めで。
勝負駆け情報はオフィシャルサイトや専門誌で入手可能。あまり注目されない予想情報ですが、だからこそレアな材料になる可能性を秘めています。


まとめ
グランプリ出場権争いの幕開けとなるボートレースクラシック。
絶対に参戦したいビッグレースとなりますが、他のSGと比較して実力差は大きめ。特に予選は難解なレースが多いので、勝負レースの見極めこそ舟券収支のカギとなるでしょう。
皆様の爆勝ちを期待してこの辺で終わらせていただきます。
コメントお待ちしてます!