「インコースが有利」なのは、競艇ファンにとって共通の常識です。特に1コースの勝率は圧倒的に高く、A1級のトップ選手ともなると9割ちかい勝率を誇ります。
その有利・不利が発生するため、番組表は1~6コースから満遍なく出走するように組まれるのが一般的。しかし、ある特定の選手は割り振られたコースなんて無視し、大外であっても平然な顔をしてインコースへやってくる。
そんな競艇レーサーのことを「イン屋」と呼びます。

※イン屋とは逆にアウトコースに拘る「アウト屋」については以下をどうぞ。
「グリーンベレー&モンスター」の特徴を簡単に説明すると…
- 無料の的中率がすこぶる高い
- 利用者の評判がすこぶる良い
- 0円で予想の仕方を学べる
「初心者~中級者」におすすめしたい予想サイトです。爆勝ちできる予想ではありませんが、手堅くプラス収支をアシストしてくれるはず。



イン屋のボートレーサー
それでは早速、競艇界を代表する「イン屋の選手」を年齢順で紹介していきます。
鈴木幸夫(スズキユキオ)
![]() ![]() |
|
選手名 | 鈴木幸夫 |
生年月日 | 1957年8月10日 |
登録番号 | 2876 |
デビュー | 1978年 |
身長・体重 | 162㎝・51㎏ |
支部 | 愛知支部 |
出身地 | 愛知県 |
イン屋と言えばやはり「鈴木幸夫」選手!1,2コースの進入率は95%を超える競艇界きってのイン屋です。
2000年以降は記念レースで優勝できていませんが、1980~90年代にSG(総理大臣杯)で1回、G1で7回優勝経験あり。御年60歳オーバーながらA1級でバリバリ活躍しており、番組にいると波乱を起こしてくれる存在でもあります。
直近のコース別進入率・3連対率
A1級として見ると1着率は低いですが、3連対率は9割弱あるので抑えておくのは必須。2コースも同じく、舟券に絡んでくる可能性は高いと思っておきましょう。
西田靖(ニシダヤスシ)
![]() ![]() |
|
選手名 | 西田靖 |
生年月日 | 1961年10月28日 |
登録番号 | 3072 |
デビュー | 1961年 |
身長・体重 | 161㎝・53㎏ |
支部 | 東京支部 |
出身地 | 神奈川県 |
今でこそイン屋の印象が強い「西田靖」選手ですが、デビュー当時はオールラウンダーとして活躍していた選手でした。
ただ、最強のピット離れを実現させたペラ叩きのおかげで、インコースのコース取りにシフトチェンジ。持ちペラ制度が廃止された以降もそのスタイルを貫いており、西田選手がいると”何かが起きる”と思った方が良いですw
デビューしてすぐに成績は残せなかったものの、1991年の住之江グランドチャンピオン決定戦でSG初制覇。更に、同年に開催された下関のモーターボート記念競走でも優勝し、SG2連覇という快挙を成し遂げています。
直近のコース別進入率・3連対率
センターおよびアウトコースの時は、2コースに進入することが多いです。さすがに全盛期の時ほど信頼できる成績は残せていませんが、忘れた頃に特大万舟に貢献してくれるイメージ。
西田選手が元から1コースだった場合は、2,3着付けで買っておくと美味しい配当をゲットできるかも。
西島義則(ニシジマヨシノリ)
![]() ![]() |
|
選手名 | 西島義則 |
生年月日 | 1961年10月30日 |
登録番号 | 3024 |
デビュー | 1981年 |
身長・体重 | 166㎝・60㎏ |
支部 | 広島支部 |
出身地 | 島根県 |
40年近くトップレーサーとして活躍している「西島義則」選手。
イン屋になろうと思ったきっかけは「インでモンキーターンをすれば負けることはないだろう」と感じたかららしい。競艇ファンからは「イン逃げの西島」や「インの鬼」などと呼ばれ、3コースより外側だった場合はほぼ確実に前づけしてきます。
過去の実績は、1990年代に総理大臣杯(SG)を2年連続で制覇し、2000年にはグランドチャンピオン決定戦、オーシャンカップ、モーターボート記念で優勝。史上2人目のSG3連覇という偉業を達成しています。
現在でも若松のSGオールスター戦に出場するなど、未だに実力は衰えていません。
直近のコース別進入率・3連対率
助走が100mを切るような前づけレースもある中、1コースの勝率はかなり好成績。また、2コースでも60%以上の連対率となっており、記念レースであっても舟券なら外すのは大きなリスクとなるでしょう。
ほぼ1,2コースから進入でこれだけの成績を残しているのはヤバすぎます(笑)展示で前づけに抵抗する選手がいない場合は、軸およびヒモで信頼すべき存在だと思います。
今村暢孝(イマムラノブタカ)
![]() ![]() |
|
選手名 | 今村暢孝 |
生年月日 | 1965年1月19日 |
登録番号 | 3265 |
デビュー | 1986年 |
身長・体重 | 163㎝・53㎏ |
支部 | 福岡支部 |
出身地 | 福岡県 |
SG制覇のみできていない「今村暢孝」選手ですが、G1では6勝を挙げるトップ選手であるのは間違いありません。
最も記憶に残っているのは、2016年に出場した九州地区選手権(G1)。優勝戦には篠崎元志、岡崎恭裕といった並み居る強豪がいる中、14点もの減点があって6コース進入。不利な状況になると分かっていながらも2コースに前づけし、見事な差しで優勝したのです。
これだけ減点されてG1を制覇した選手はほとんどいないはず。それに、今村選手のおかげで万舟をゲットできたので、本当に感謝してます(笑)
直近のコース別進入率・3連対率
この記事で紹介するイン屋が同レースに出走していない限り、基本的に2コースまで前づけしてきます。中には最後まで抵抗して深インになることもありますが、それでも着外になることはほぼない印象。
インコースが格下選手だったら軸に、同レベルだったら2,3着の本筋として予想しましょう。
江口晃生(エグチアキオ)
![]() ![]() |
|
選手名 | 江口晁生 |
生年月日 | 1965年2月11日 |
登録番号 | 3159 |
デビュー | 1984年 |
身長・体重 | 165㎝・54㎏ |
支部 | 群馬支部 |
出身地 | 群馬県 |
SGで2回、G1およびPG1で6回の優勝を含む、通算100勝を挙げている「江口晁生」選手。現在もその実力は衰えを知らず、2020年の下関サンケイスポーツ杯で優勝し、ボートレース史上29人目の24場制覇を達成しています。
実は江口選手、デビューして1半年足らずでA級に昇格し、最優秀新人賞の獲得。その翌年にはSG笹川賞に初出場を果たし、常に注目を集めている選手です。
直近のコース別進入率・3連対率
1コース時の勝率はさほど高くありませんが、9割を超える確率で舟券に絡んでいます。また、ほぼ前づけによって進入している2コースにおいても、7割弱は電光掲示板に乗る好成績。
特に2着になることが多いので、番組に江口選手がいたらできるだけ絞った方が良いかも。
上瀧和則(ジョウタキカズノリ)
![]() ![]() |
|
選手名 | 上瀧和則 |
生年月日 | 1968年5月20日 |
登録番号 | 3037 |
デビュー | 1987年 |
身長・体重 | 165㎝・52㎏ |
支部 | 佐賀支部 |
出身地 | 佐賀県 |
現役のボートレーサでありながら、日本モーターボート選手会選手会長を兼任する「上瀧和則」選手。最近は出場する機会が少ないことからB2級となっていますが、全盛期の頃はSGを4回も制覇するトップレースでした。
やまと学校を卒業後、デビューした翌月には初勝利を挙げ、そのままとんとん拍子でA級に昇格。1989年には年間最優秀新人に選ばれ、その頃あたりから「イン屋」としての頭角を現していきます。
先輩であろうが前づけに関しては妥協せず、助走が100mを切っていても得意のスタートで勝ち切るのがモットーらしいです。
直近のコース別進入率・3連対率
このデータを見て驚いたのは、意外とセンターおよびアウトコースから進入していること。以前なら80m程度の深インになっても前づけしていたので、ひょっとしたらあまり成績に拘っていない?のかも。
あくまで個人的な見方ですが、上瀧選手が前づけしたレースは、ダッシュを軸にして予想した方が的中している気がします。どちらにしても、あまり信頼度は高くありません。
石川真二(イシカワシンジ)
![]() ![]() |
|
選手名 | 石川真二 |
生年月日 | 1970年4月19日 |
登録番号 | 3473 |
デビュー | 1990年 |
身長・体重 | 163㎝・54㎏ |
支部 | 福岡支部 |
出身地 | 福岡県 |
「石川真二」が記念レースを制覇したのは2008年の1回のみで、輝かしい実績を残しているとは言えません。しかし、出走するレースでの連対率は高く、信頼してもあまり裏切られない選手のひとりです。
特に注目してほしいのが2コースの進入時。3コースより外側の選手が凹んでいなければ、ほぼ間違いなく3着以内には入ってくれる印象。これまで幾度となく舟券に貢献してもらっているので、これからも「2着の匠」として応援したいと思います!
直近のコース別進入率・3連対率
同期および先輩レーサーがいない場合は、基本的に2コースより内側に前づけします。
上記で説明した通り、インコース進入時は信頼すべき入着率の高さ。トップレーサーがダッシュにカドにいない限りは、舟券に含めることをおすすめします。
深川真二(フカガワシンジ)
![]() ![]() |
|
選手名 | 深川真二 |
生年月日 | 1974年6月6日 |
登録番号 | 3623 |
デビュー | 1992年 |
身長・体重 | 166㎝・52㎏ |
支部 | 佐賀支部 |
出身地 | 佐賀県 |
現イン屋の中で「深川真二」選手が名実ともにトップ!と言っても過言ではないと思います。もちろん、成績が良いのは前づけしているのも関係しているでしょうが、若手のトップレーサーとも対等に競り合うだけの実力を兼ね備えています。
そして、深川選手の凄いところは「進入がいくら深くなっても関係ない」というスタイル。以前、6コースから1コースに前づけした際、超深インとも言える45メートル起こしだったレースも。
動画を視聴すれば分かりますが、あまりの深さに実況しているアナウンサーも「深イン真二」と呼ぶ始末(笑)ただ、このスタートで入着したのはヤバすぎです。
直近のコース別進入率・3連対率
深川選手のイン戦は、SG級の選手が相手でも軸にすべき信頼度。2,3コースになると入着率は若干下がるものの、着外になる予想はリスクが大きすぎます。
それだけ推すのには理由があって、深川選手の前づけに抵抗する選手はほとんどいないから。2コースへの前づけであっても、普段の枠なり時と大して変わらないケースが多く、何事もなくイン有利のまま決着してしまうのです。
さすがに準優・優勝戦ともなると抵抗して荒れることもあるので、スタート展示の進入だけはチェックを怠らないようにしましょう。
村上純(ムラカミジュン)
![]() ![]() |
|
選手名 | 村上純 |
生年月日 | 1974年11月14日 |
登録番号 | 3919 |
デビュー | 1997年 |
身長・体重 | 169㎝・52㎏ |
支部 | 岡山支部 |
出身地 | 岡山県 |
元競艇選手を父親に持つ「村上純」選手。しかも、その父親とは「村上一行」という選手で、通算80勝(SG2回、G19回含む)もしたレジェンド級。2007年には限られた選手しかなれない”ボートレース殿堂マイスター”にも選ばれました。
そんな父親に憧れてボートレーサーになった村上純。今のところSG・G1の優勝は果たせていませんが、いつの日か同等以上の選手になることを期待しましょう。



直近のコース別進入率・3連対率
イン屋を長年しているだけあって、1,2コースの入着率は見事な数値を残しています。対戦する相手にもよりますが、一般戦とかであれば舟券には含めておいた方が無難でしょう。
ただ、過去数年のデータを調べたところ、調子の悪い節は入着できないレースが続いているように感じました。その為、できれば初日の投票は避け、レースの様子を確認してから賭けるのが得策かも。



イン屋って競艇ファンから嫌われてる?
少ない点数で勝ちにいく本命党の私にとって、イン屋を好きにはなれません。イン屋がいるレースは荒れることが多いので、基本的に見送るか、投票するとしてもマメ買いしかしないと決めています。
では、私以外の競艇ファンたちはどう思っているのか?
イン屋を嫌うファンが多い
イン屋が、大変嫌いだ…
他のコース練習しろよ…って、思う🔰😑— 博兎(ばくと) (@bakuchiUSAGI82) December 10, 2019
イン屋やっぱ嫌いだわ〜。
— るいす (@DJ_Louis_) December 19, 2020
はい
石野のまくり差し好きなんですボートはまだまだ初心者なのですが
まくり、まくり差しが得意な選手に興味がいきます。嫌いなのはイン屋です
初心者からすると
横入りしてズルくね?って
思ってしまいます(笑)— Ɩ ıㄘかわ じゅん (@1kawajun) January 19, 2019
調べる前から予想はしてましたが、やはり嫌いという競艇ファンが多かったです。なぜ嫌いなのか?
- 他のコース練習しろよ
- 横入りしてズルくない?
- インだけなら成績良くて当たり前
- 前づけされる選手が可愛そう
- 優勝戦の前付けはあり得ない
様々な理由がある中、共感できたのは「前づけされる選手が可愛そう」「優勝戦の前付けはあり得ない」この2つ。
イン屋と同じレースになった選手は、抵抗すれば助走が短くなるし、抵抗しないと奪われるし…。どうすることもできません。また、準優・優勝戦に出場できた場合、本来なら枠順は成績順です。イン屋にはそんなことお構いなく、6コースからでも1,2コースまで進入してきます。
せめて準優・優勝戦だけは「進入固定にした方が良いのでは?」と思うことが多々あります。
好きな人は古いファンと穴党?
イン屋は嫌われる
進入を乱すから、確かにそうだ昔の競艇見たことある?
スタート展示ないよ、6コースからイン進入当たり前、枠なりこそ珍しい、かき乱して起こしが深くなる
わたしは昔ながらのアウト屋もイン屋好きです
だからこそ、平和島優勝戦に出る今今村暢孝選手を応援する、頑張れ! pic.twitter.com/4EA9HxePan— あすてろーぺ(🚤📸の方) (@Asterope2mark) September 30, 2020
今節の尼は石川選手と深川選手のダブル真二が参戦!
イン屋が入るレースは進入からワクワクさせてくれるから好き🤗— はむたく (@takutakufight) January 4, 2021
紹介した上の方、おそらく競艇を昔からやっている方だと思います。確かに、私が競艇をはじめた20年ほど前は、枠なりなんてほぼなく進入はいつもグチャグチャ。それが当たり前のファンにとって、現在の競艇は面白みに欠けるかもしれません。
ただ、当時はモーターの出力が桁違いに高いうえ、持ちペラで自分好みに調整可能。その為、スタートで助走が短くても何とかなる時代でした。それを若いファンに理解してもらうのは難しいでしょうね。



前づけレースの予想って難しい…
1Rから前川前づけして来てて草。もうこんなん無理よwなにしてくれてんだよ。予想が崩壊したわ。
— めたろー (@metaro_m) February 24, 2021
間違いなく言えるのは、枠なりより前づけレースの方が圧倒的に難しいです。
「前づけの場合はどのように予想すればいい?」と競艇初心者さんに質問されたら、まず回答するのは「投票しない方がいい」というアドバイス。「負ける人の特徴」でも説明していますが、100%負けない方法は賭けないことです。
ただ、そのことを理解したうえで、どうしても前づけレースを攻略したいなら以下の記事をご覧ください。様々なパターンの展開予想を紹介しています。
まとめ
どんなに悪条件になろうが前づけしてくる「イン屋」たち。
イン屋が出走するレースは予想できないような展開になったり、荒れる可能性が格段と上がります。負ける覚悟で博打をしたいギャンブラーにはおすすめしますが、回収率100%を手堅く狙いたい方はエアー投票して見守りましょうw
最後に、前づけとは相反する「アウト屋」の記事も公開しているので、興味がある方はぜひ合わせてご覧になってください。
コメントお待ちしてます!