競艇の八百長問題。西川昌希「共犯選手がいる」は事実なのか?

競艇の八百長問題。西川昌希「共犯選手がいる」は事実なのか?

競馬に次いで人気のある公営ギャンブル「競艇(ボートレース)」。最大6名の選手が性別や年齢に関係なくぶつかり合い、水上の格闘技とも呼ばれる白熱したレースが展開されます。

ここ数年は有名芸能人のテレビCM出演や、競艇系YouTubeチャンネルの影響によって利用者が急増。低迷していた売上も全盛期(1990年代)と同水準まで回復し、魅力しかないないように感じますが…。

2020年1月、絶対にあってはならない「八百長による逮捕者」が出てしまいました。

二度と起こってほしくない思いを込めて、この記事では逮捕された「西川昌希(にしやままさき)」の事件と、ネットで話題となっている怪しい選手について触れていこうと思います。

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西川昌希(にしやままさき)の八百長逮捕事件

2020年1月、競艇ファンに衝撃的なニュースが報じられました。贈収賄事件、いわゆる「八百長」です。

競艇選手が不正な順位操作の見返りに賄賂を受け取ったとされる贈収賄事件で、名古屋地検特捜部は28日、新たに18レースで不正が行われ、計3425万円の賄賂の受け渡しがあったとして、元競艇選手の西川昌希容疑者(29)をモーターボート競走法違反(競走の公正を害する行為、収賄)の疑いで、親族の増川遵容疑者(53)=津市=を同法違反(同、贈賄)容疑で再逮捕し、発表した。

出典:朝日新聞デジタル

西川昌希は実力のあるボートレーサーだったのに、なぜこのような不正行為をしてしまったのか?選手だった頃のプロフィールをはじめ、八百長を働いたレース映像、逮捕後に出版された暴露本などについて解説していきます。

西川昌希の選手プロフィール

公式画像 西川昌希の選手プロフィール
名前(かな) 西川昌希(にしやままさき)
出身地 三重県津市
登録番号 4559(104期生)
生年月日 1990年2月26日
身長・体重 166㎝・52㎏

西川昌希さんは三重県津市で生まれ、両親が離婚後、指定暴力団「弘道会」で幹部組員(親族)の元で育てられます。中学生時代にはスロットや競輪、さらには闇カジノ(ポーカー)に明け暮れ、大人になったらヤクザになると思っていたようです。

しかし、預け元が殺害事件への関与で逮捕されたことをきっかけに、その時たまたま知ったボートレーサーの試験に合格。2009年に卒業して津競艇場からデビューを果たしました。デビュー後は着々と実績を重ね…

  • 優勝回数:12回(全て一般戦)
  • SG出場:1回(1着1回)
  • G1~G3:出場49回、優出4回
  • 通算勝率:5.74
  • 生涯獲得賞金:1億7455万円

一般戦とはいえ、優勝回数が12回というのは凄いことであり、実力および実績だけ見れば文句なしのA1級レーサー。

ただ、これから紹介するレース以降、八百長の実態が明らかになっていきます。

八百長が発覚した実際のレース映像

事件が発覚したのは、2019年7月2日に開催されたびわこ競艇7R。西川昌希は2号艇でこのレースに出場していました。

まず一つ目のありえない行為は「1マークで直まくりを選択」したこと。1号艇より半艇ほど先行していたなら分かりますが、以下のスタート情報が示す通り、どう考えても差しハンドルに構えるのが一般的。

西川昌希 八百長が発覚した実際のレース映像

二つ目は「2週1マークの急減速」。直まくりに関しては判断ミスと言われればそれまでですが、さすがにこの減速は順位操作の八百長と疑われるべき行為。

いくら転覆艇がいるからといって、レース中にこれほど渋滞するような状況にはなりません。当然、見ている客たちも不自然に感じたでしょう。結局この件で捜査が入り、2020年1月8日に西川昌希は八百長によるモーターボート競走法違反で逮捕されました。

その他の八百長疑惑レースはこちら

逮捕後に判明した西川昌希の八百長行為

逮捕後に判明したことですが、選手宿舎に連絡専用のスマホを持ち込みしていたようです。そして、レースの枠組みが決まった直後に親戚へ連絡し、舟券に絡まない計画を企てていたことが発覚しました。また、西川昌希は共謀者から現金300万円を受け取っていたことも明るみになっています。

しかも、西川昌希の犯行はこれだけではありませんでした。2019年1月22日から9月21日にかけて、なんと18レースも着順操作の八百長行為を行っていたのです。その八百長によって受け取った報酬は合計で3425万円。

1月28日に西川昌希は再逮捕され、共謀した親戚も逮捕されました。明るみになった金額を含め、競艇史上最悪の八百長事件といっても過言はないでしょう。

管理人
ちなみに、この事件の主犯でもある西川昌希被告には「懲役3年・追徴金3725万円」の実刑判決となりました。

競艇と暴力団「八百長レーサー」の暴露本を出版

競艇と暴力団「八百長レーサー」の暴露本を出版出典:アマゾンより

西川昌希の八百長は競艇界に大きな衝撃を生みましたが、それにも増して話題となったのが西山本人が語った「競艇と暴力団「八百長レーサー」の告白」という暴露本。

この本を読んで最も印象的だったのは…

他の競艇選手も八百長をやっている実態があること。逮捕された以外の不正にも共犯者がいて、誰が、いつ、どのレースで八百長をしたか具体的に証言できること。

購入前の人に迷惑となるのでネタバレは控えますが、嘘とは思えないダークすぎる実態が記されています。事実かどうかは置いといて、ボートレース協会の隠蔽体質に関しては、競艇ファンが読むとガッカリしてしまう内容ばかり。

ある意味、読む(買う)価値のある本だと思います。

管理人
育ての親はヤクザで「八百長やってて当たり前」と感じる人も多いでしょう。でも、八百長ができるような体制になっていることが一番の問題点ではないのか…

「共犯選手、多数の不正を知っている」という暴露は事実?

正直、現段階では事実なのか?それとも注目されたいがための虚偽なのか?どちらとも断定する情報は出ておりません。

あくまで仮定の話ですが、もし事実だとすれば共犯者は毎日怯えながら生活しているはず。そして、西山氏のバックにはヤクザが潜んでいるので、刑務所を出所後、バラさない代わりに金銭を要求される可能性はあるでしょう。

まぁ、仮に共犯者がいた場合、仲間の選手、競艇ファンたちを裏切った罰は受けるべき。ヤクザに脅されるのは怖そうですが、自業自得としか言えませんね。

ちなみに、今の競艇界に八百長は存在するのか?私個人の見解は「高い確率で存在する」と思っています。

競艇の八百長で怪しい選手や過去の事件

過去に起きた八百長疑惑のある事件について紹介します。

【国光秀雄】大村競艇の不正プロペラ事件

1988年4月2日から大村競艇で開催された36周年記念競走。

事件は2日目の午後8時、大村市玖島二の県モーターボート競走会の選手宿舎内で起きました。SG優勝経験もある「国光秀雄」が八百長レースを仕組むため、規定より50gも軽い不正なプロペラ加工。そのペラを複数の選手に渡し、レースを優位に進めていたことが発覚。

最終的に不正プロペラを手渡された選手は、そのプロペラを用いてレースで1着を取っています。ただ、この選手の自供により、加工した選手と手渡した2人組の選手の計3人が逮捕され、前代未聞の事件となりました。

この不正は日常的に行われていたようで、当時の競艇界隈で横行していた噂も。

現在は持ちペラ制度が廃止され、プロペラはモーターと一緒に競艇場から貸し出される形となったので、不正加工による八百長はほぼ不可能といって良いでしょう。

管理人
八百長ではありませんが、No.1レーサー「峰竜太」選手もプロペラ調整を手伝って即日帰郷しましたね。ただ、それだけで1年間のSG選出除外は厳しすぎる気もするけど…

【競艇】峰竜太のデビュー前から現在までの軌跡を辿ってみた

【平田忠則】通信機器の持ち込み

競艇選手は、競艇場および選手宿舎内に通信機器を持ち込むことはできません。これは選手が外部との連絡を取り、八百長に加担することを防ぐための規則です。

この規則違反に抵触した事件は、A1級レーサーとして活躍する「平田忠則」選手が有名です。平田選手は妻と連絡を取るために、電子手帳を選手宿舎に持ち込んだとして、12ヶ月間の出場停止処分を受けた過去があります。

正直、電子手帳の持ち込みだけで重過ぎる罰則にも思えますが、それだけ八百長への対策を厳しくしているのでしょう。

【藤原菜希】尼崎女子レース中の減速で騒擾惹起

2020年2月20日、尼崎競艇場で開催されたオールレディースデイ。

事件は「藤原菜希」選手が出走する9Rで起こりました。先頭を快走していた1号艇の藤原菜希選手でしたが、最終周回2マークから露骨に減速し始めて、あり得ないスピードでゴール。明らかに不自然な減速であったため、八百長に加担していたのではないかという疑惑が浮上しました。

レースを見る限り八百長はしていないでしょうが、第335回褒賞懲戒審議会で「騒擾惹起(競艇の場合では八百長を連想させるような走行)」により12ヶ月間の出場停止処分を受けることに。

競艇のルールでは、先頭艇がゴールしてから30秒以内にゴールしない艇は失格となります。その為、2周目でエンストした5号艇の選手を失格にさせないために減速した?という疑惑が向けられたのです。

また、業界を震撼させた「西川昌希の八百長事件」が起きたばかりの時期だったので、通常より厳しい処分になったのかもしれません。

管理人
女子戦は「互助会」と呼ばれることも。確かに選手同士の助け合いは大事ですが、お金を賭けているファンがいる以上、レースでの馴れ合いはしないでほしいかな。

競艇のルールを全解説!小学生でも3分で理解できる入門講座

競艇の八百長でよくある疑問

ネットで競艇の八百長について検索すると、予想以上に様々なな疑問がヒットしました。その中から特に多かったものを紹介します。

ただし、回答している内容は個人の感想を含むので、全てが正しいとは捉えないでください。

競艇に八百長は蔓延している?

西川氏の八百長は例外で、その他の選手はしていません!と回答したいところですが、おそらく現時点で順位操作をしている競艇選手は複数いると思います。

A1級なのにインコースの勝率だけやたら低い選手や、レース観戦していて「え、なんでそうなったの?」と感じることは意外と多いです。もちろん、それらが全て八百長とは言いませんが、何かしら関わっていてもおかしくない気がします。

犯罪者である西川氏を信用する訳じゃありませんが…

表沙汰になったのは初めてかもしれないが、決定的な証拠がなかったというだけで、水面下では常に不正はあったし、いまもある。検察はともかく、競走会はそのことをよく知っているはずだ。

出典:文春オンライン

八百長を働いた張本人ではあるものの、この発言に関しては真実ではないのか?もしそうだとするなら、これから先も八百長がなくなることはないでしょう。

なぜ八百長をしてしまう選手がいるの?

結論から言えば「お金」の欲に目が眩んでしまうから。

特にA1級ともなると2,000~3,000万円程度の年収となるため、生活水準も比例して華やかになっていくもの。しかし、フライングなどで出場停止になることもあれば、全く勝てなくなる時期だってある。

「何としてでも稼がないと…」と思っている時に悪魔のささやきがあると、その甘い誘惑に負けてしまう選手がいてもおかしくありません。

どの選手でも八百長に加担できる?

八百長を仕組むレーサーに実力がないと難しいでしょう。

例えば、B2級で勝率3点台の選手が八百長をした場合、その選手がわざと負けてもオッズが跳ね上がることはありません。それもそのはず、はじめから大して期待されていないので、八百長として成立しないのです。

一方、勝率8点台のA1級選手が1コースにいて、その他は全てB1級以下。誰もがA1選手のイン逃げおよび舟券内を予想する中、着外となれば万舟以上はほぼ確定し、その順位を予め分かっていた共犯者はいとも簡単に大金を手にすることができます。

それと、八百長で大きく利益を出すには「投票総額の多いレース」がベスト。投票額の少ないレースだとオッズが不自然なほど動くので、見る人が見れば八百長を見抜かれてしまいます。

そういったレース(グレードレース・準優・優勝戦)は、実績・実力のある選手でないと出場できません。

競艇において八百長の手口は?

競艇ファンならご承知の通り、圧倒的にインコース(1コース)が有利な競技です。その為、インから出走するレースで番狂わせをすることが、八百長をする人間にとって最も有効的な手口となります。

  • 八百長をするのは主にインコース出走時
  • スタートをわざと遅らせる
  • 2コース出走でわざと膨らんでまわる

意図的に高配当を出す場合、イン逃げを失敗するのが一番簡単な方法です。また、番組によっては2コースでも人気が集まるので、八百長しやすい枠番と言えるでしょう。

八百長ってどんな時にバレるの?

  • 他選手からの内部告発
  • オッズの不自然さに気づかれる
  • 税務署の調査

    ※ギャンブル全般の八百長が対象。

    レースを観戦している私たちより、間近で戦っている選手の方が八百長に気づいているはず。意図的に順位を下げる走り方をすれば、他の選手たちにバレるのは時間の問題。正義感の強い選手であれば協会側に伝えてもおかしくありません。

    ごく稀に、インコースが飛ぶことを分かっていたとしか思えない投票が行われます。決定的な証拠にはなりませんが、そういった投票が続けば疑惑の目は向けられるでしょう。

    他には税務調査によってバレるケースも。納税額とは桁違いの買い物(家や車など)をしていたり、口座に現金がある場合、税務署から指摘される可能性はあります。

    八百長レースは全額返金されるの?

    返金されることはありません。理由は2つ。

    • 払戻しをされた人間がいる
    • 投票者の特定が難しい

    仮に八百長レースだったとしても、競艇場は25%の控除率を差し引いて、売上の75%を的中者に払戻ししています。共犯者が不正に利益を上げているのは間違いないですが、順位操作のおかげで勝つ人も一定数存在するのです。

    また、投票はテレボートだけでなく、競艇場や場外舟券場でも購入可能。外れ舟券をずっと持っている人なんていないので、投票者を完全に特定するのは不可能となります。

    まとめ

    真面目に予想して投票する一般ユーザーにとって、勝敗に影響する八百長は絶対に許されない行為です。

    しかし、西川昌希の八百長事件は氷山の一角の可能性が高く、今後も同様の不正は起こるでしょう。大金が動く以上、その賭場を悪用して稼ごうとする奴らは必ずやってきます。

    ただ、地方競馬の八百長に比べたら、競艇なんてお子ちゃまレベルですからw

    締め切りオッズを見る限り、組織ぐるみで八百長をしているのは明らか。競艇ではここまでの不正行為はできないので、あまり気にせずこれまで通り楽しみましょう!

    競艇の八百長問題。西川昌希「共犯選手がいる」は事実なのか?

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