2024年10月27日、第71回ボートレースダービーの優勝者は桐生順平。3コースからツケマイで峰竜太を沈め、2017年グランプリ以来、4度目のSGVを飾った。
また、開催6日間で投票された総売上は約141億円。目標の145憶円を若干下回る売上となった。
正式名称は全日本選手権競走。競艇界で最も長い歴史を持つSGボートレースダービーは文字通り、その年のNo.1レーサーを決める大会です。
選手にとっては出場するだけでも名誉る大会。1年間の成績がそのまま選考材料となり、完全実力主義のSGといっても良いでしょう。
そこで今回は、ダービーに選出条件や歴代優勝者をはじめ、過去データから導く舟券予想について解説します。
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ボートレースダービーとは?
ボートレースダービーとは、1952年の競艇発祥後に初めて開催された特別競走。正式名称は「全日本選手権競走」ですが、メディアやファンからは「ダービー」という通称で呼ばれています。
最も長い歴史を持つSG競走
SGボートレースダービー(全日本選手権競走)は、日本で競艇が始まった翌年の1953年、若松競艇場で第1回が行われました。
開催場は持ち回りですが、かつては7年連続で住之江開催(1969~75年)という時期も。
第5回大会(1958年)は、江戸川で開催された唯一のSG競争。それ以降は一度も開催されていません。
実施時期は10月下旬。2004年以降は月内に優勝戦が行われており、この結果をもって11月のSGチャレンジカップ選出選手が決定します。
ダービーはGRAND5対象のレースです。
SGダービーの出場条件
ボートレースダービーの選出基準は「前年8/1~当年7/31の勝率」。
対象はSGから一般戦までの全レース。女子戦やルーキーシリーズも同じ扱いで計算され、優先出場選手を含む勝率上位52名が出場切符を手にします。
優先出場と選出除外に関するルールは以下の通りです。
- 前年のボートレースダービー優勝者
- 前年のグランプリ決定戦出場者
- 直前のSG(ボートレースメモリアル)優勝者
- 開催年後期A2級以下の選手(優先出場選手を除く)
- 選考期間内の出走回数が160走に満たない選手(優先出場選手を除く)
- その他F休み期間と重複した選手、SG競走選出除外選手、スタート事故の罰則により出場停止中の選手、出場を辞退した選手など
過去10年の勝率ボーダー
年 | 開催場 | ボーダー | 繰り上がり |
---|---|---|---|
2013年 | 平和島 | 7.24 | 2人(7.21) |
2014年 | 常滑 | 7.25 | 2人(7.24) |
2015年 | 浜名湖 | 7.30 | 1人(7.30) |
2016年 | 福岡 | 7.24 | 1人(7.24) |
2017年 | 平和島 | 7.15 | 1人(7.12) |
2018年 | 蒲郡 | 7.21 | 2人(7.18) |
2019年 | 児島 | 7.14 | 5人(7.11) |
2020年 | 大村 | 7.19 | 1人(7.19) |
2021年 | 平和島 | 7.23 | 2人(7.19) |
2022年 | 常滑 | 7.19 | 2人(7.17) |
2023年 | 蒲郡 | 7.20 | 1人(7.19) |
2024年 | 戸田 | 7.15 | 2人(7.13) |
ボートレースダービーの年別勝率ボーダーは上記の通り。毎年7.20前後で推移しており、勝率が並んで着順点勝負になることも少なくありません。
まず、最初の関門は後期A1級の確保。F休みなどの影響で期間90走のノルマに達しなかった選手もここでふるい落とされます。
そして、勝負駆けの時期は選考終盤となる7月下旬。オーシャンカップを含め、ボーダー前後にいるレーサーには注目です。
8月以降もF休みなどで入れ替わるケースあり。予備上位ほど繰り上がりのチャンスは大きい
ドリーム出場選手と枠順の決定方法
ダービー初日12Rのドリーム戦に出場できるのは、選考期間中の勝率上位5名と施行者推薦枠の1名。
枠順は勝率最上位の選手から内枠に配置。以下順位に応じて内枠の艇となり、推薦枠選手が6号艇に座ります。
推薦枠には開催場の地元レーサーが選ばれることが多いです。ただ、地区に関係なく勝率6番目の選手が出場する場合もあります。
ボートレースダービーの優勝賞金
SGダービーの優勝賞金は4200万円。
現在の賞金額になったのは2024年度。ここ数年、伸び続けている売上が反映され、2023年度に100万円増の4000万円、2024年度に200万円増の4200万円となりました。
また、2024年度から賞金が増額されたのは、一般戦含む全グレード(グランプリを除く)。
ボートレースダービーの各種データ
オフィシャルサイトの資料によると、1953年の第1回大会は8艇立ての時代だったようです。
初代ダービー王となったのは、登録番号52の「友永慶近」選手。その大会の優勝賞金は20万円という記録が残っています。
競艇の歴史とともに回数を重ねてきたSGボートレースダービー。歴代優勝者や売上のデータを見ていきしょう。
ボートレースダービー歴代優勝者
年 | 開催場 | 優勝者(当時の年齢) |
---|---|---|
2013年 | 平和島 | 瓜生正義(37歳) |
2014年 | 常滑 | 仲口博崇(42歳) |
2015年 | 浜名湖 | 守田俊介(40歳) |
2016年 | 福岡 | 瓜生正義(40歳) |
2017年 | 平和島 | 深川真二(43歳) |
2018年 | 蒲郡 | 守田俊介(43歳) |
2019年 | 児島 | 毒島誠(35歳) |
2020年 | 大村 | 深谷知博(32歳) |
2021年 | 平和島 | 平本貴之(37歳) |
2022年 | 常滑 | 馬場貴也(38歳) |
2023年 | 蒲郡 | 峰竜太(38歳) |
2024年 | 戸田 | 桐生順平(38歳) |
2013年以降のSGボートレースダービー歴代優勝者は上記の通り。
2022年終了時点の最多優勝は「今村豊・瓜生正義」の3回。今村は長い競艇史で唯一の”ダービー連覇”を1987~88年に果たしています。
ダービー覇者の選手層や年代
過去10年で初優勝は7人いますが、いずれも出場回数4回以上。2015年の守田俊介、2017年の深川真二のように、遅咲きのダービー王も珍しくないのが特徴です。
ダービーで結果を残すには”一定の経験”が必要。言い換えれば、頂点になかなか手が届かないベテラン勢にもチャンスのあるSGといえます。
さらに、20代でダービーを制した選手数は、第1回大会から現在まで20名。そして、2000年代以降に至っては、原田幸哉(2002年)・山崎智也(2003年)・丸岡正典(2008年)の3名のみ。
以上のデータから、若手レーサーが活躍するのは厳しい大会と見て良いでしょう。
ボートレースダービーの売上推移
ボートレースダービーの年別売上推移は以下の通り。
年 | 開催場 | 売上目標 | 総売上 |
---|---|---|---|
2013年 | 平和島 | 150憶円 | 90憶円 |
2014年 | 常滑 | 90憶円 | 86憶円 |
2015年 | 浜名湖 | 90憶円 | 81憶円 |
2016年 | 福岡 | 90憶円 | 84憶円 |
2017年 | 平和島 | 90憶円 | 85憶円 |
2018年 | 蒲郡 | 110憶円 | 118憶円 |
2019年 | 児島 | 100憶円 | 106憶円 |
2020年 | 大村 | 180憶円 | 172憶円 |
2021年 | 平和島 | 150憶円 | 138憶円 |
2022年 | 常滑 | 140憶円 | 118憶円 |
2023年 | 蒲郡 | 170億円 | 180億円 |
2024年 | 戸田 | 145億円 | 141億円 |
2018年以降は売上100億円オーバーが続いています。
特に好調だった2020年の大村開催、2023年の蒲郡開催。いずれもナイター開催だったことと、ネット投票の普及が主な要因でしょう。
ボートレース界自体、新型コロナが流行してから売上は年々増加。ここ最近は落ち着いた感じもあるけど
ボートレースダービーの予想方法
日本一を決める場にふさわしいSGボートレースダービー。年末のグランプリ出場争いも激しくなり、5日目以降の敗者戦からも目が離せません。
過去のデータを確認するとヒントがあったので、舟券で勝つためのヒントをいくつか紹介しておきます。
競艇の基礎が不安な方は、以下の記事を合わせて読むとより参考になります。
「不振の前年グランプリ組」に注目
11月のチャレンジカップにはシード枠がありません。よって。ボートレースダービーは、前年グランプリ決定戦進出選手が優先出場権を得られる最後のSGとなります。
この時期になると、大半の選手はSGシードの特権を生かし、賞金ランキング上位に名前を連ねてきます。
しかし、成績が振るわない選手やF休みに苦しんだ選手にとって、土俵際となるダービーは1走1走が勝負駆けに。
もしチャレンジカップの賞金ボーダーにも届いていない選手がいた場合、後がない決死の覚悟を期待し、外枠でも”一撃の期待値”は高め。
イン逃げ成功率は高い傾向
年 | 開催場 | イン勝率 ※総合 | イン勝率 ※ダービー |
---|---|---|---|
2018年 | 蒲郡 | 53.0% | 50.0% |
2019年 | 児島 | 46.0% | 66.6% |
2020年 | 大村 | 63.0% | 62.5% |
2021年 | 平和島 | 56.0% | 54.1% |
2022年 | 常滑 | 57.0% | 75.0% |
2023年 | 蒲郡 | 55.5% | 47.2% |
2024年 | 戸田 | 45.0% | 52.7% |
ダービーが開催される10月下旬は、台風や秋雨前線の影響が少なく天候が安定する時期。その為、水面は比較的穏やかなので、イン逃げ成功率が極端に落ちることはないでしょう。
上記表の通り、2019年児島と2022年常滑では、普段のイン勝率を大きく上回る強さ。
勝率で選ばれるSGらしく、よほどの強風や荒天とならない限り、イン戦の想定で舟券を考えるのがセオリーです。
ただし、2023年のようにイン勝率が低いケースも。外が攻めやすい場などは注意が必要。
優勝戦は逃げ優勢。ただ、たまに荒れる
年 | コース/決まり手 | 出目/配当 |
---|---|---|
2015年 | 1コース/逃げ | 1-3-5/30.3倍 |
2016年 | 1コース/逃げ | 1-3-4/11.9倍 |
2017年 | 2コース/差し | 6-1-2/271.7倍 |
2018年 | 1コース/逃げ | 1-4-6/20.0倍 |
2019年 | 1コース/逃げ | 1-3-2/7.9倍 |
2020年 | 1コース/逃げ | 1-2-6/11.5倍 |
2021年 | 1コース/逃げ | 1-5-4/46.4倍 |
2022年 | 2コース/差し | 2-4-1/169.0倍 |
2023年 | 1コース/逃げ | 1-3-4/15.2倍 |
2024年 | 3コース/まくり | 3-5-2/484.2倍 |
上記は、過去10年のボートレースダービー優勝戦データ。イン逃げ7本、2コース差しが2本、3コースまくりが1本。
基本は1コースを軸とした舟券で堅く収まっていますが、高配当を狙うなら2,3コース1着の波乱決着。
この傾向は過去20年をさかのぼっても変わらず、イン逃げか内2艇(2,3号艇)の決着のみ。4コースより外は1度も勝てていません。
過去の傾向を把握しておくだけで、無駄な買い目を含めずに勝負することができます。
まとめ
年間勝率で出場選手が決まるボートレースダービー。SG戦線も終盤に入り、年末グランプリに大きく影響するレースです。
舟券予想では、実力やモーター性能のみで判断するのはNG。調整による巻き返しは十分可能であり、展示データや選手コメントの情報チェックは欠かせません。
手堅く勝ちたいならイン戦メイン、大回収を目指すならイン戦が不得意な番組を狙うべし。
また、優勝戦に絞って厚く勝負するのもおすすめです。
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