競艇が1952年に始まってから5300人以上が選手登録されましたが、最高峰のSG(スペシャルグレード)に選出されたレーサーは1割程度。さらに、タイトルを獲得できたのはその中でもごく僅か。
そんな記録と記憶に残る活躍をした選手たちを、艇界では「レジェンドレーサー」と呼びます。
そこで今回は、競艇を語るうえで欠かせない”レジェンド10人”をピックアップ。
世代を問わず認知度の高い選手から、現役ながら既に殿堂入りが確実視される選手まで、歴史に名を刻んだレジェンドたちを男女別で紹介します。
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競艇界のレジェンド【男子選手】
まずは男子のレジェンドレーサーから紹介しますが、予め一点だけお伝えしておくと…
同じ競技とはいえ、今と昔では仕組み自体が大きく変化しています。よって、選手に対する評価も人それぞれなので、その辺をご理解のうえ読み進めてください。
ちなみに、選ばなかったレジェンド候補は以下の方々。
- 北原友次
- 加藤峻二
- 倉田栄一
- 岡本義則
- 彦坂郁雄
- 安岐真人
- 中道善博
- 刀根辰治
上4人は3000勝達成者。5番目の彦坂郁雄も歴代記録を多数保有するなど、ボートレース界の発展に多大なる貢献をした選手たちです。
野中和夫 ~ SG優勝17回のモンスター
名前 | 野中和夫(のなかかずお) |
登録番号 | 2291(27期) |
生年月日 | 1944年1月1日 |
所属支部 | 大阪支部 |
デビュー日 | 1969年3月24日 |
引退日 | 2009年12月10日 |
通算成績 | 勝利数:2574回 優勝数:132回 |
SGタイトル | |
グランプリ:3回(88・92・93) ダービー:1回(91) クラシック:1回(91) オールスター:5回:74、76、87、90、91、93) メモリアル:3回(74、79、85) グランドチャンピオン:1回(95) オーシャンカップ:1回(96) |
競艇ファンの誰もが認める絶対的な強さを誇った「野中和夫」。あまりの強さからモンスターの異名を持ち、昭和の競艇界を象徴するレジェンドレーサー。
賞金王決定戦3V、笹川賞6V(現オールスター)を含む”SG通算17勝”は今現在も破られていない大記録です。
また、史上初の(当時)6大SG完全制覇や、1976年にマークした期間勝率9.53など、打ち立てた記録は数知れず。
1995年には第1回オーシャンカップを制してSG7冠達成。そして、3度の賞金王決定戦制覇はいずれも地元住之江で達成しています。
以下の記事を読めば”モンスター”と呼ばれた理由が分かります。
植木通彦 ~ モンキーターンで頂点を極めた艇王
名前 | 植木通彦(うえきみちひこ) |
登録番号 | 3285(59期) |
生年月日 | 1968年4月26日 |
所属支部 | 福岡支部 |
デビュー日 | 1986年11月21日 |
引退日 | 2007年7月18日 |
通算成績 | 勝利数:1562回 優勝数:74回 |
SGタイトル | |
グランプリ:3回(95・96・02) ダービー:1回(94) クラシック:1回(93) オールスター:2回(97、05) グランドチャンピオン:1回(01) オーシャンカップ:1回(02) チャレンジカップ:1回(02) |
モンキーターンをいち早く習得し、競艇の常識を変え続けた「植木通彦」。
1995~96年のグランプリ連覇などSG10Vを果たし、賞金王タイトルは3回獲得。1996年には公営競技初の年間2億円レーサーに輝き、生涯獲得賞金は歴代8位(23年12月時点)の約22億6000万円。
今でも語り継がれる1989年の重大事故。顔面をプロペラで切り裂かれる大ケガに見舞われますが、わずか半年で復帰。
こうした常人離れした活躍から「不死鳥」「75針のケガから笑って帰ってきた男」とメディアで報じられ、当時のテレビCMでも大きな話題になりました。
引退後はモーターボート競走会の理事となり、2012年にやまと学校の校長に就任。そして現在、BOATRACE振興会アンバサダーとしてテレビなどで活躍中。
今村豊 ~ 艇界のプリンス
名前 | 今村豊(いまむらゆたか) |
登録番号 | 2992(48期) |
生年月日 | 1961年6月22日 |
所属支部 | 山口支部 |
デビュー日 | 1981年5月7日 |
引退日 | 2020年10月8日 |
通算成績 | 勝利数:2880回 優勝数:142回 |
SGタイトル | |
ダービー:3回(87、88、90) クラシック:1回(04) オールスター:1回(84) メモリアル:2回(92、10) |
勝率6点台という衝撃のデビュー期にはじまり、当時の最年少記録を次々と更新した「今村豊」。
「ダービーこそが最高峰」と強いこだわりを持っていた全日本選手権を3度優勝した、現代の競艇ファンにもなじみの深いレジェンドレーサーです。
最長最上級継続記録(78期)・最速1億円突破・最年長ナイターSG優勝など、数々の歴代1位記録を樹立。
持病のメニエール病とも闘いながら通算2880勝を挙げ、SG7勝に加えて名人戦(マスターズチャンピオン)も3回制覇。
デビューからキャリア晩年までトップの地位で走り続け、愛弟子「白井英治」をはじめ“強い山口支部”を育て上げた39年の現役生活。
そうした功績が評価され、2020年10月に新設された「ボートレース殿堂」の第1号として認定。参考までに、伝統入りするための認定基準を説明しておくと…
- 10年4月1日以降に現役を引退した元ボートレーサー
- ゴールデンレーサー受賞者またはボートレース振興会、関係団体による同等の表彰の受賞者
- SG、G1の優勝が合計50回以上
- 現役期間を通じて品行方正を保ち、他のボートレーサーの規範となった
強いレーサーであるのはもちろんのこと、規範となる人間性も必要なんです。
今村豊の凄さは以下の記事で解説してます。気になる方はぜひ!
松井繁 ~ 生涯獲得賞金40億円超え
名前 | 松井繁(まついしげる) |
登録番号 | 3415(64期) |
生年月日 | 1969年11月11日 |
所属支部 | 大阪支部 |
デビュー日 | 1989年5月13日 |
通算優勝回数 | 142回 |
SGタイトル | |
グランプリ:3回(99・06・09) オーシャンカップ:4回(98・06・08・13) ダービー:1回(09) クラシック:2回(08・14) オールスター:2回(96・01) |
野中和夫からバトンを受け継ぎ大阪支部の大黒柱となった「松井繁」。
全盛期にはケタ違いの強さを魅せ、4度の賞金王に輝くなど2023年現在の生涯獲得賞金は前人未到の40億円オーバー。50代半ばとなった今もなお挑戦を続ける現役最強のレジェンドです。
特筆すべきは、通算58勝まで積み上げたG1・PG1での強さ。
近年は若干衰えを感じますが、2023年1月のBBCトーナメントで5年1ヵ月ぶりにG1タイトルを獲得しました。
未だ1人も達成していない「全24場記念制覇」まで残り2場。そして、生涯獲得賞金をどこまで伸ばすのか?引退するまで目が離せません!
峰竜太 ~ 現ボート界のスーパースター
名前 | 峰竜太(みねりゅうた) |
登録番号 | 4320(95期) |
生年月日 | 1985年3月30日 |
所属支部 | 佐賀支部 |
デビュー日 | 2004年11月10日 |
通算優勝回数 | 100回 |
SGタイトル | |
グランプリ:2回(18・20) ダービー:1回(23) オールスター:1回(21) オーシャンカップ:2回(17・20) |
予想屋との繋がりで大炎上した「峰竜太」。
しかし、2023年の蒲郡でSGダービー初優勝&通算100V&24場制覇を同時に達成。暗いトンネルを抜け出し、艇界のスーパースターが舞い戻ってきました。
2015年以降の年間勝率は8点台を維持。さらに、出場したSG優出率は45%という驚異的な実績を残しています。
人気テレビ番組”相席食堂”で大悟が発した「4カドの峰」は有名ですが、どのコースからでも勝てる技術とセンスは艇界No.1といっても過言ではないでしょう。
「レジェンドとして紹介するのは早くない?」確かに、実績だけ見れば時期尚早かもしれません。
でも、レーサーとしての腕は最上級で、これほど業界に貢献した(している)人気者は過去にいなかったような…。そう思って紹介させていただきました。
競艇界のレジェンド【女子選手】
競艇人気を底上げした元選手や、歴史的快挙を成し遂げた現役選手を紹介します。
鈴木弓子 ~ ボート界の百恵ちゃん
名前 | 鈴木弓子 ※旧姓 田中 |
登録番号 | 2945(46期) |
生年月日 | 1960年11月29日 |
所属支部 | 愛知支部 |
デビュー日 | 1980年5月 |
引退日 | 1989年2月 |
通算成績 | 勝利数:399回 優勝数:9回 |
主な獲得タイトル | |
第1回女子王座決定戦(87) |
女子レーサー人気の礎を築いた”艇界の百恵ちゃん”こと「鈴木弓子」。
現在は200人ほどいるいますが、当時は50人程度しかいなかった女子の競艇選手。その時代から男子に混ざって業界を盛り上げ、女子界が発展するきっかけを作ったレジェンドです。
キャリアハイとなる実績は、第1回女子王座決定戦(現G1レディースチャンピオン)優勝。また、混合戦でも活躍を魅せました。
同支部の「鈴木幸夫」と結婚後も現役を続行。1988年2月にはファン待望の夫婦対決が実現し、その翌年に引退しています。
上記は植木通彦が司会を務めるボートレース公式のYoutube動画。
鈴木幸夫さんをメインとしたインタビューですが、サプライズで弓子も登場!中年以上の競艇ファンには溜らない映像だと思いますw
鵜飼菜穂子 ~ 女子王座3連覇
名前 | 鵜飼菜穂子(うかいなおこ) |
登録番号 | 2983(48期) |
生年月日 | 1959年10月4日 |
所属支部 | 愛知支部 |
デビュー日 | 1981年11月5日 |
引退日 | 2020年10月29日 |
通算成績 | 勝利数:1692回 優勝数:56回 |
主な獲得タイトル | |
G2女子王座決定戦:3回(90・91・92) |
鈴木弓子に憧れて競艇の道へ進み、女子王座決定戦3連覇(1990~1992年)の偉業を達成したレジェンド「鵜飼菜穂子」。
女子戦では圧巻の強さを発揮し、SGでもトップレーサー相手に2度準優進出。1981年のデビュー以降、39年のキャリアで7億円以上の賞金を稼ぎました。
女子では珍しいイン屋で、相手が誰であろうと積極的にコースを奪いにいくレーススタイル。
同期の今村豊と同じ2020年10月に引退。現在は常滑公式YouTubeチャンネルの解説者として活躍中です。
日高逸子 ~ 現役女子最年長のグレートマザー
名前 | 日高逸子(ひだかいつこ) |
登録番号 | 3188(56期) |
生年月日 | 1961年10月7日 |
所属支部 | 福岡支部 |
デビュー日 | 1985年5月23日 |
通算優勝回数 | 76回 |
主な獲得タイトル | |
G2女子王座決定戦:1回(89) G1レディースチャンピオン:1回(05) G1クイーンズクライマックス:1回(14) |
鵜飼菜穂子の引退によって現役最年長女子レーサーとなった「日高逸子」。
2人の子供を出産後も家族のサポートを受け、若手に負けない走りを続けるママさんレーサー。いつしか”グレートマザー”と呼ばれる存在となり、女子界では欠かせないレジェンドの1人です。
女子王座決定戦はG2の時代に1回、G1昇格後に1回ずつ優勝。また、2014年にはPG1クイーンズクライマックスを制覇し、獲得賞金4000万円超えで賞金女王に輝きました。
度重なる大ケガやF3の試練を乗り越え、体力気力ともに衰え知らず。11億円超え(女子歴代1位)の生涯獲得賞金はさらに積み上がることでしょう!
女子レーサーの獲得賞金については「女子の生涯獲得賞金」をご覧ください。
寺田千恵 ~ 女子レーサー初のSG優出
名前 | 寺田千恵(てらだちえ) |
登録番号 | 3435(65期) |
生年月日 | 1969年4月11日 |
所属支部 | 岡山支部 |
デビュー日 | 1989年11月 |
通算優勝回数 | 72回 |
主な獲得タイトル | |
G1女子王座決定戦:2回(07、10) G2レディースオールスター:1回(19) G2レディースチャレンジカップ:1回(20) |
山川美由紀、日高逸子に続いて女子3人目の10億円レーサーとなった「寺田千恵」。
女子王座決定戦(レディースチャンピオン)V2もさることながら、歴史に名を刻んだ2001年の唐津グランドチャンピオン。それまで女子には不可能だと言われていた”SG優出”を史上初で達成しました。
グラチャン優勝戦は絶好枠の1号艇。歴史的な快挙を期待された中、まさかのドカ遅れで5着。
非常に残念な結果となったものの、多くの女子レーサーを勇気づけた価値あるレース。そんな彼女もまたレジェンドと呼ぶべき存在です。
そして、デビュー34年を迎えた現在も絶好調!連続A1級維持は2004年から20年を超え、変わらぬ高実績を残しています。
遠藤エミ ~ 女子史上初のSG優勝
名前 | 遠藤エミ(えんどうえみ) |
登録番号 | 4502(102期) |
生年月日 | 1988年2月19日 |
所属支部 | 滋賀支部 |
デビュー日 | 2008年5月6日 |
通算優勝回数 | 40回 |
主な獲得タイトル | |
SGクラシック:1回(22) G1クイーンズクライマックス:1回(17) G1レディースチャンピオン:2回(21、23) G2レディースチャレンジカップ:3回(16、17、19) |
2022年SGクラシックで女子初のSG優勝を成し遂げた「遠藤エミ」。
最も格式高いSGタイトルを獲得した圧巻のイン逃げ。未だ現役バリバリの女子トップレーサーですが、生きる伝説として後世に語り継がれるはずです。
SGを獲った2022年の年間獲得賞金は「8266万8200円」で女子歴代1位。この年には女子初となるSGグランプリにも出場を果たしています。
これまでレディースオールスター以外の女子タイトルは全て制覇。実績実力ともに揺るぎない現役No.1女子レーサーでしょう。
まとめ
大記録を達成した選手、新しい歴史を作った選手、業界の勢力図を変えた選手など、競艇という競技を世に広めたレジェンドたち。
老若男女がぶつかり合う過酷な競技において、次の時代を切り拓くレーサーは一体誰なのか?ココで紹介できる逸材が現れたら随時更新していきます。
コメントお待ちしてます!