全国24箇所存在する競艇場の中から、日本一の面積を持つ湖、琵琶湖を競走水面とする滋賀県「びわこ競艇場」の特徴についてまとめました。
水面特性やコース別成績など、攻略につながる特徴をわかりやすく解説。興味深いポイントも合わせて紹介しているので、回収率を向上させたい方はぜひ、最後までお付き合いください。
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びわこ競艇場(ボートレースびわこ)とは?
びわこ競艇場は、滋賀県大津市にあるボートレース場です。1952年、津競艇場に次ぐ全国2番目の公認コースとして、琵琶湖の南端部に開場しました。
スタンドからは広大な湖だけでなく、琵琶湖大橋、対岸の近江富士(三上山)、遊覧船が発着する大津港や浜大津の商業施設まで見渡せます。その為、レース観戦はもちろん、広大な景色も楽しむことができる場所だと思います。
ただ、大阪や神戸などの都市部からは少々遠いため、地元滋賀と京都からの来場客が主体。なお、正式な場名は「びわこ競艇場」。全国で唯一、場名をひらがなで表記する競艇場です。
びわこ競艇場は、琵琶湖のほぼ南端
びわこ競艇場は、南北に長く伸びる琵琶湖のほぼ南端に位置しており、湖水が瀬田川へと流れ込む洗堰からも近い場所となります。
ちなみに、琵琶湖の最大水深は約103mあります。ただ、琵琶湖の南部についてはそれほど深さがなく、びわこ競艇場の競走水面は概ね2~2.5m程度の水深となっています。
びわこ競艇場へのアクセス情報
琵琶湖の南部に位置するびわこ競艇場。公共交通機関(電車・バス)を利用したルート案内と、車を利用する時に知りたい駐車場などについて紹介します。
自家用車を利用する場合
びわこ競艇場には広い駐車場があるので、自家用車での来場がとても便利。
無料駐車場の収容台数は第1、第2合わせて1000台とたっぷり用意されていますが、第2駐車場(230台)のほうが本場から近い場所にあるので、歩く時間も短くて済みます。
名古屋、東京方面からは名神高速大津インターチェンジ、大阪方面からは京都東インターチェンジからそれぞれ15分です。
公共交通機関を利用する場合
公共交通機関(電車)の場合、県外からはJR京都駅経由で滋賀方面へ向かうのが最も近いルートです。
JR琵琶湖線に乗って「大津駅」で下車、無料送迎バスで7分。あるいはJR湖西線に乗って「大津京駅」で下車、無料送迎バスで5分となりますが、電車の本数、無料送迎バスの本数ともに多く、電車代も少し安く行ける「大津駅」下車で向かうのがおすすめです。
なお、上の図には書かれていませんが、京都駅から大津駅までは2駅9分。普通から新快速まで、どの電車に乗っても大津駅で停車します。
無料送迎バスの時刻表については、びわこ競艇場のオフィシャルサイトから確認してください。
びわこ競艇場の施設概要
名称 | 尼崎ボートレース場 |
住所 | 滋賀県大津市茶が崎1-1 |
公式HP | ボートレースびわこ |
電話番号 | 077-522-1122 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
所属支部 | 滋賀支部 |
主な選手 | 守田俊介 馬場貴也 吉川昭男 丸野一樹 遠藤エミ 他多数 |
滋賀支部は少数ながらも、男女問わず各世代に実力派レーサーが揃っています。
ダービー(全日本選手権)を2度制した他、全24場制覇の偉業も果たしたベテランの守田俊介選手を筆頭に、びわこ競艇のコースレコード(1分42秒2)を持っている「馬場貴也」選手が在籍。
他にも、女子初のSG制覇を成し遂げた「遠藤エミ」選手、進境著しい若手の「丸野一樹」選手にも注目です。
びわこ競艇場の水面特性
びわこ競艇場は、琵琶湖の一部を競走水面として使用するレース場です。
琵琶湖に開放された競走水面
航空写真をご覧の通り、びわこ競艇場は、湖面に部分的な堤防と消波装置を置いただけの「開放型」となります。
同じ湖面を使用する浜名湖競艇場は、四方を囲った「プール型」となり、うねりの影響を受けることはありません。
しかし、びわこ競艇場にはプール型のような明確な仕切りがないため、琵琶湖のうねりが常にコース内に入り込み、波高が大きくなりやすい競走水面となるのです。
水質は「淡水」で選手の体重差が影響しやすい
びわこ競艇場の水質はもちろん「淡水」です。それもターンに技術を要する硬い淡水面といわれています。
淡水は体重差による有利不利が発生しやすい水質。海水のような塩分による浮力の助けをもらえないため、選手の体重がそのままモーターへの負荷となり、艇の加速に影響します。
よって最低体重(男子52kg、女子47kg)あるいはそれに近い選手ほど、有利な条件で戦うことができます。
高い標高はイン逃げが難しい
海抜85mの場所にあるびわこ競艇場は、全国的にも標高が高い競艇場となります。
標高が高いと気圧が低くなるため、モーターの出力、特に出足の弱さに影響するとされています。このため、スロー進入からのイン逃げは難度が高くなるのです。
先ほど不利になりやすいと紹介した、体重の重い選手が1コースに入った時は、さらに厳しい条件が待っているということになります。
道中の逆転を生む「びわこロード」
びわこ競艇場の特徴として、バックストレッチの最内を走ると伸びるといわれています。
地元ファンの間では「びわこロード」と呼ばれることも。
第2ターンマークへ向かうまでのバックストレッチで艇を伸ばし、第2ターンマークで逆転を狙える位置に浮上する光景は確かに多く見られます。
「びわこロード」が生まれる原因については、琵琶湖のうねりと関係している可能性が大。しかし、詳細な理由や根拠は不明です。
水位変化は気にしなくても良い
春の琵琶湖は周囲の山々からの雪解け水が入り込んで水位が上がり、秋から冬にかけては水位が低下するといわれています。
この水位変化がもたらす影響について、春先の水位上昇がうねりを呼ぶなどといった声もありますが、果たして、そこまで気にするべき要素といえるでしょうか。
以下は、2020年における琵琶湖の水位変化をグラフ化したものです。
図のとおり琵琶湖のデータでは、年間を通しても±50cm以内の増減にとどまっています。さらに、7月を見ると梅雨時期よる水位上昇が、春先の水準を上回っていることも確認できます。
単純な比較はできませんが、瀬戸内海に面した場(宮島、児島など)では、1日で最大2.5m~3mの潮位差が発生しています。よって、びわこ以上の水位変化が頻繁にある競艇場は少なくありません。
琵琶湖に春の雪解け水が多く流入するのは事実。
ただ、近畿の水瓶とも呼ばれる琵琶湖は巨大なダムの役割も果たしており、水位については国土交通省による人為的なコントロールが行われています。
よって、大きな水位の変化が発生することはほぼないのです。そこで、琵琶湖の水位を舟券予想の材料にするケースは…
- 雨が降らないことで長期的な水位低下となった場合
- 大雨による増水となった場合
それ以外の時は、びわこ競艇場の水位変化を気にする必要はないと思います。
びわこ競艇場の風の特徴
琵琶湖畔の西側に位置するびわこ競艇場。
オフィシャルサイトでは「春~夏は沖から風が吹き、水面も荒れる」という表記もありますが、果たして実際はどうなのでしょうか。
1日で最も多く吹いた風向のデータを季節ごとにまとめてみると、どの季節も基本は「南からの向かい風」でありながら、それぞれ独特の変化があることに気づきます。
【春】晴れたら強い向かい風。雨だと一定せず
春の季節は、晴れていれば南からの向かい風が吹き抜け、2コースからでも捲りが決まりやすい水面となります。
しかし、天気が崩れると一転して風向が定まらなくなり、風読みがとても難しくなります。晴雨を問わず最大風速が5mを超える日も多く、荒れた水面でのレースも多く見られます。
【夏】向かい風は穏やかも午後の突風に注意
夏も南からの向かい風が主体となりますが、風速は比較的穏やかな中でのレースが多くなります。
しかし、気温が上がる午後を中心に、突発的な強い風が吹き込むこともあり、イン逃げには厳しい時期が続きます。雨の日は少ないものの、低気圧が近づくと、東からの横風に変わる場合もあります。
【秋】追い風の「比良おろし」が徐々に増えてくる
秋になり、最高気温が15度を下回ってくると、比良山系から琵琶湖に吹き下ろす、北西の「比良おろし」が吹きはじめます。
南からの向かい風と半々ぐらいの割合となりますが、いずれもこの時期の吹き方は全般に穏やかで、イン逃げが決まるレースも多くなります。
【冬】空模様によって無風から大荒れまで
冬になると「比良おろし」が本格化して、3月上旬頃まで西からの風が強くなります。また、南からの向かい風についても、日によっては強く吹き込んでくることがあります。
曇や雨の日には無風のコンディションも多くありますが、無風時と強風時の差が大きく、安定板装着や周回短縮となるレースも珍しくありません。
地元に住む友人の話でも、この時期の天候や水面はなかなか安定しないといいます。
空模様の変化や雨雲の動きをこまめにチェックすることも、コンディションの把握には重要です。
びわこ競艇場のうねりの特徴
びわこ競艇場の特徴を説明する上で欠かせないのが「うねり」です。
競走水面に大きな変化を与えるうねりの発生は、前述の季節風による影響だけでなく、もう1つの大きな要因があります。
近くを航行する観光船ミシガンが生み出すうねり
琵琶湖には、南湖を周遊する大型の観光船「ミシガン」が定期運航されています。
ミシガンは1982年に就航を開始した、デザインが特徴的な外輪船と呼ばれる船で、琵琶湖観光のシンボル的存在として現在も活躍しています。
ミシガンクルーズは、大津港を出てまもなく、びわこ競艇場のバック側近くを通っていく航路となっています。時間を経て競走水面にうねりをもたらし、硬い淡水にさらなる乗りづらさを与えているのです。
ミシガンの通過からうねりが入ってくるまで
びわこ競艇場の公式twitterによると、ミシガンがびわこ競艇場に接近した後、2分ほどで競走水面内にうねりが入り込んでくるそうです。
うねりはその1分後に第1ターンマークへ到達し、消えるのはさらに1分後になると解説されています。
ただ、水面の状況によってはうねりの入り方や残り具合にも違いがあったり、水中の見えないうねりが残っていたりする場合も。びわこ競艇場のうねりを甘く見てはいけません。
ミシガンの通過時刻をチェック!
ミシガンは、3月上旬から12月上旬までと年末年始期間は毎日運航。
それ以外の期間も、土日祝は運航が行われています。よって、冬場の平日を除いては毎日、びわこ競艇場の近くを航行していることになります。
びわこ競艇場のレースに関係する時間帯の出港時刻は、以下の通りです。
10:00 / 11:20 / 13:10 / 14:50 / 16:10
ミシガンは出港後、約5~10分でびわこ競艇場のバックスタンド近くを通過。うねりが到達する時間は大体推測できるので、重なったレースは特にご注意ください。
モーターよりも「技量と地の利」を重く見る
かつて「びわこの総大将」として地元ファンに長く親しまれた山田豊選手(2018年引退)。
びわこの水面特性を知り尽くした巧みな艇のさばきに定評がありました。優勝した4つのG1は、すべて地元のびわこ競艇場という特異な実績も印象的だった選手です。
びわこ競艇場は経験がモノをいう水面とされています。
よって地元選手、そしてベテラン選手の優位性を重く考えた舟券の検討がセオリーです。
そして、びわこ競艇場といえば、中間整備(非開催日に競艇場の整備士が行う本体整備)によるモーター性能の変貌が有名であり、過去の2連対率データがあっさり覆されるケースも少なくありません。
もちろん、実力が拮抗したメンバーの開催では、モーターによるアドバンテージは大きいものとなります。
ただ、機力にまかせたスピード戦が比較的少ないびわこ競艇場では、クセのある水面を巧みに乗りこなす選手の経験と技量が、信頼度の基準となります。
びわこ競艇のコースレイアウト
競走水面の特異さがレース展開にも大きく作用するといわれるびわこ競艇場。
しかし、これまでの常識が覆るかもしれない大きなニュースとなったのが、2020年10月26日の開催から適用された「35年ぶりのコースレイアウト変更」です。
第1ターンマークが沖合に3m移設
びわこ競艇場はどのようなコースに変わったのか?まず、変更前のコースレイアウトを見てみましょう。
これまでのびわこ競艇場は、スタートラインから第1ターンマークまで13mスタンド側に振られており、結んだ直線が右下へと落ちていく角度の大きさもお分かりいただけると思います。
1コースの艇はスタートしてから斜めに走らなければならず、インの有利さが大きく減ってしまう要素となっていました。
また、第1ターンマーク手前では艇どうしが密集しやすい形となり、複数の艇が重なり合うような際どいシーンもよく見られました。
コースレイアウト変更後
びわこ競艇場で行われたコースレイアウト変更のポイントは2つです。
- 第1ターンマークの位置を沖合に3m移設
- 各標識ポールおよび第2ターンマークを一直線上に配置
上の図のとおり、第1ターンマークの移設によって、ホーム(スタンド)側のスペースが3m広がりました。
さらに、第1ターンマークと第2ターンマークを挟む各標識ポールを結んだ線が、斜め一直線となったことで、1コースが斜めに走る角度も、かなり緩和された印象があります。
ここから、各コースの攻めがどう変化していくのかを予想していきます。
イン逃げの窮屈さが解消
びわこ競艇場のレイアウト変更によって、イン逃げの窮屈さが解消された点は、レース展開にかかわる大きなポイントといえます。
地元選手からは「外側からの締めが少し遅れるので、インは逃げやすい」「スタートで後手を踏んでも、多少の遅れであれば挽回できる」といった見方も。
その場合、イン逃げがつぶされる、あるいは大きく流れてしまうリスクは減ると考えられます。
2コースの差しはさらに有効に
ホーム(スタンド)側のスペースが広くなったことは、1コースだけのメリットではありません。
スタート時、艇ごとの間隔にゆとりが出ることで、これまで窮屈なターンを強いられることが多かった、2コースの攻めにも余裕が生まれやすくなります。
地元選手からは「少々ハマりながらでも、しっかり回れる」というコメントもあり、特に2コースからの差しが狙いやすくなっているようです。
捲りは3コースからのみ届くか。6コースは苦戦必至
内差しがスムーズに決まる一方で、3コース、5コースからの捲り、捲り差しについても気になるところ。ターンにゆとりが持てる内枠有利の水面となることから、3コースが優勢と考えられます。
5コースについては、ホーム(スタンド)側のスペースが広がって、外枠の艇が第1ターンマークから遠くなることがどう影響するのか?
展開のもつれが減る水面となれば、最も遠い位置からの攻めとなる6コースは、舟券的にかなり厳しくなるでしょう。
アウトコースの進入が多くなる若手レーサーにとっては、試練の水面となりそうです。
ピット位置がスタンド側にある
コースレイアウトの変更に関係ない部分で、びわこ競艇場の特徴的な点といえるのが「ピットの位置」です。
通常ならピットの位置は第2ターンマーク後方となりますが、びわこ競艇場はスタンド側に設置されています。
「横ピット」と呼ばれるこの形式を取っているのは、びわこ競艇場と江戸川競艇場の2場だけです。
基本は「枠なり進入」
第2ターンマークまでの距離が短いので、前づけを狙う選手は少なくなります。よってびわこ競艇場は、基本的に「枠なり進入」となります。
ただし、実力差のある一般開催で、外枠のA級レーサーが内のコースを狙う光景はよく見られます。特にスター選手も参戦するお正月、GW、お盆の開催では、枠なり進入が崩れることも少なくありません。
びわこ競艇場のコース別入着率
コースレイアウトの変更によって、びわこ競艇場ではコース別の有利不利がこれまでとどう変わるのか?
さっそく変更後の数字が出ている、冬のデータから見ていきましょう。
イン逃げの1着率は上がらず
1コースの1着率がワースト4位と低いびわこ競艇場。
イン逃げの劣勢がどこまで回復するか注目されたはじめての冬シーズンでしたが、1コースの1着率は55.2%。なんと前年同時期より下がる結果となりました。
新しいコースレイアウトはインだけでなくセンター勢にもメリットがあること、そして向かい風や標高による出足の弱さといった、インを苦しめる材料の存在はやはり大きいようです。
しかし、2着率(18.8%)が前年比で2.5%アップしている点には、イン逃げの窮屈さが解消された効果といえるでしょう。
スタートで後手を踏むと、外からつぶされてまったく打つ手がなかった以前の状況からは、少なからず変化があると考えられます。
3コースからの捲りが大きく飛躍
2コースの1着率(14.9%)は微減となるも、2着率が大きく伸びており(前年比+2.4%)、これも内からの攻めにゆとりができたレイアウト変更の効果といえます。
1着率の伸びが光ったのは3コース(14.6%)。前年比2%のアップとなりました。
2コースにも肉薄する数字となり、新レイアウトでも捲りの命中率が十分にあることを示すデータとなっています。また、3着率の高さ(25.3%)も突出しており、もし捲りが不発しても大きく着を落とさない堅実さを表しています。
4~6コースは総じて苦戦気味
冬のレースでは1~3コースの実績ばかりが目につく結果となり、4~6コースについては、主に実力差のある一般戦でのA級レーサーによる実績となっています。
ただ、びわこ競艇場は例年なら春から夏にかけて、1コースの1着率がさらに落ちる水面です。その為、4~6コースの選手が今後、出番をどこまで増やせるか?データの推移を追っていきたいと思います。
参考までに2020年の春、夏、秋シーズンにおける4~6コースの1~3着入着率データを紹介します。
出目予想に活かせるコース別決まり手
びわこ競艇場のコースレイアウト変更は、決まり手の傾向にどのような影響を与えているのか?オフィシャルサイトの「決まり手データ」を確認しながら検証していきます。
インのゆとりで際立つ2コースの「差し」
前述の通り、ホームスタンド側のスペース拡大によって、逃げる1コースだけでなく、「差し」を狙う2コースの窮屈感も緩和されることになります。
うねりのある水面でイン逃げが弱い「江戸川競艇場」の同時期2コース差し率(63.9%)を上回っています。
江戸川よりコースが広く、マイシロをしっかり持って第1ターンマークに向かえるびわこ競艇場では、2コースが「差し」に構える傾向がより強くなっているようです。
3コースは「捲り」と「捲り差し」に大きな強み
2コースが差しに構える傾向が強くなったということで、外からの攻めを狙う3コースにとってのアドバンテージが大きくなります。
ホームスタンド側拡大によるターンのゆとりが生んだ効果といえ、外からの「捲り・捲り差し」の判断がしやすくなったのではと考えられます。
びわこと同じくインが苦戦している戸田、平和島、江戸川、そしてうねり水面の福岡では、いずれも3コースの決まり手の割合は「捲り」が大半を占めています。
びわこのように「捲り」と「捲り差し」が拮抗している数字は、非常に特徴的であるといえます。
カドの4コースはスタート決めての展開次第
ダッシュのカド位置となる4コースの武器は、起こしがもたつきやすいスロー勢を外から飲み込むスタートの一撃となります。
しかし、こちらもホームスタンド側のスペースが広がった影響は大きく、攻めが少し遠くなった感じがします。自力で突き抜けるにはスリットの乱れや展開の助けなどが必要な状況となっています。
5コース、6コースが第1ターンマークから遠くなってしまったデメリットは大きく、外からの捲りも以前ほど届かない印象。基本は強風や荒れ水面での期待となります。
【びわこ競艇場】まとめ
今回は関西地区の「びわこ競艇場」についてまとめました。競艇場の特徴やレース傾向を要約するとこんな感じ。
- 体重の軽い選手が有利な「淡水」
- 標高の高さがモーターの出力(特に出足)に影響
- 基本は向かい風だが、季節や天候によって変化
- 強い風と観光船通過による「うねり」が発生
- 経験値が生きる水面で、技量と経験を重視
- 第1ターンマークの移設でホーム側スペースが拡大
- コースレイアウト変更後もイン逃げは弱い
- 2コースの差し、3コースの捲り、捲り差しが顕著に
- ターンマークから遠くなった4~6コースの出番は減少
2020年秋のコースレイアウト変更によって、レースの展開や出目がどう変わるのか注目されていましたが、思ったほどイン勝率の向上には繋がっていない印象です。
インが強い「大村競艇場」のように、1コースを軸に据えて組み立てできないのは厳しいところ。
ただ、冬データの通り、1~3コースが舟券圏内に残る確率は上がっているため、内3艇のボックス舟券などの選択肢も有効かと思います。
びわこ競艇場はとにかく景色の良い競艇場なので、機会があればぜひ現地観戦をおすすめします!
四季によって競走水面は大きく変わりますが、天気、風向、風速などの数字をこまめにチェックしながら、予想の経験値を上げていくことで回収率アップにつながるはず。
皆さんの的中をお祈りしてます!
コメントお待ちしてます!