東京都に3つある競艇場の中から「江戸川競艇場」についての特徴をまとめました。
舟券予想が”全国一難しい”ことでも有名なイン受難水面。
これだけは先に伝えておきますが、江戸川だけは特徴を知らないと勝てません。1日に何度も波乱が起こるので、コース別成績や決まり手など、最低限の知識は覚えておきましょう。
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ボートレース江戸川の出目や予想のコツ
イン勝率の低さは常にワーストクラスの江戸川競艇場。
年間を通してどんな出目が多いのか?はたまた、過去データから予想攻略は可能なのか?
直近1年間の出目ランキング
順位 | 出目 | 回数 | 平均配当 |
---|---|---|---|
1位 | 123 | 132回 | 1,496円 |
2位 | 132 | 106回 | 1,913円 |
3位 | 124 | 84回 | 1,905円 |
4位 | 125 | 74回 | 2,316円 |
5位 | 134 | 66回 | 1,822円 |
6位 | 142 | 62回 | 2,921円 |
7位 | 135 | 61回 | 2,730円 |
8位 | 213 | 55回 | 3,361円 |
9位 | 126 | 51回 | 3,218円 |
10位 | 136 | 50回 | 3,888円 |
11位 | 214 | 41回 | 3,226円 |
12位 | 143 | 40回 | 2,934円 |
152 | 40回 | 5,010円 | |
14位 | 145 | 39回 | 3,522円 |
15位 | 153 | 38回 | 4,786円 |
インが強い場と比較すると”内枠決着”は少なめですが、最も出現率の高い「123」でも平均配当は高めです。
冬のイン逃げは信頼度アップ。2コースは年間通して堅実
イン逃げの成功率は、冬シーズンの数字が突出しています。ちなみに、前年同時期の1着率も50.5%と高い数字を残している状況。
穏やかな風の日が多かったことと、トップクラスの選手が集まる「G1江戸川大賞」で、1コース1着率が56.9%という高さだったことも、関係していると思われます。
1コースのイン逃げが甘くなれば、2コース差しが対抗の一番手に。1コースが強い冬シーズンも、2着率は24.9%と高く、2コースは全般に堅実な入着率が印象的です。
3コースも弱点なく善戦。4コースは魅力なく苦戦
3コースも年間を通して大きな穴がなく、2コース同様に堅実といえます。
冬シーズンは2着に食い込む確率もアップしており、難水面の江戸川でも「1-2」「2-1」「1-3」の舟券は信頼度が高いというデータが出ています。
対照的に4コースは実績が目立たず、特に強みを示す数字が見られません。4カド捲りのチャンスが少なく、攻め手に欠ける江戸川競艇場の特徴を、データが表しているようにも思えます。
5~6コースは3着争いなら
5~6コースで目立つのは3着率の数字です。
5コースは全体のアベレージで4コースを上回っており、6コースも水面が荒れやすい春シーズンの高さ(19.0%)が特徴的。
艇ごとの差が広がりにくく、もつれが多い江戸川競艇場では、5~6コースも3着争いに顔を出す確率は低くありません。
差しが届くのは2コースのみ
イン逃げが流れやすい傾向から、2コースの狙いは「差し」となります。
3コースは外に回り、1コースの動き次第でツケマイからの「捲り」、あるいは間を突く「捲り差し」で抜け出すのが勝ちパターン。4コースも同じく、外からの捲りで追随することに。
しかし、1マークは密集した状態となりやすいため、自力での抜け出しは非常に厳しくなります。
1着を取るパターンで最も多いのは、スタートでカマシを決めて先回りできた時となります。
「抜き」が多く最終ターンマークまで分からない
1周1マークだけで勝負が決まりにくい、江戸川競艇場らしさを感じるデータの1つが「抜きの成功率」です。
全般に高い確率なのはもちろんですが、特に1コースの8.3%は全24場でも頭ひとつ抜けた数字(同時期データ2位は下関の6.0%)となっています。
一旦イン逃げを失敗しても、道中で再逆転できる期待大。特に荒れ水面を乗り慣れた”地元選手”の優位性はかなり高いでしょう。
江戸川競艇場(ボートレース江戸川)とは?
江戸川競艇場は、東京都江戸川区にあるボートレース場。開場は1955年8月11日、翌12日に初レースが開催されました。
全国24場で唯一、河川を競走水面に使っている競艇場です。レースが行われているのは、荒川と並んで流れている「中川放水路」の最下流部となります。
江戸川競艇場が「中川」にある理由
江戸川競艇場が「江戸川」を競走水面に使っていないのには理由があります。
昔の江戸川区は、度重なる風水害で財政が苦しめられていました。再建と発展につながる手段が模索される中、契機となったのは1950年に開催された「日米親善モーターボート競走」。
多数の観衆が詰めかけて競走は大盛況に終わりましたが、その会場として使われたのが「中川放水路」だったのです。
この成功を受け、中川放水路を使って「競艇を招致してはどうか」ということになり、この地に江戸川競艇場が開場した経緯があります。
江戸川競艇場へのアクセス情報
江戸川競艇場へのアクセスについて、確認しておきましょう。アクセスの手段は、公共交通機関または自家用車となります。
公共交通機関の場合
都営新宿線「船堀駅」、JR総武線「平井駅」から、それぞれ無料送迎バスが運行されています。
平井駅からの無料送迎バスは、船堀駅に比べてかなり時間が掛かります。都心方面からは、秋葉原駅で都営新宿線(岩本町駅)に乗り換え、船堀駅から無料送迎バスに乗ったほうが江戸川競艇場に早く到着できます。
自家用車の場合
- 首都高速中央環状線(内回り) 船堀橋出口より5分
- 首都高速7号小松川線 小松川ICより5分
江戸川競艇場は住宅街からも近い場所にあるため、周辺の交通事情は良くありません。駐車場(有料)の収容台数も少ないので、公共交通機関での来場をおすすめします。
江戸川競艇場の施設概要
名称 | 江戸川ボートレース場 |
住所 | 東京都江戸川区東小松川3丁目1-1 |
公式HP | ボートレース江戸川 |
電話番号 | 03-3656-0641 |
営業時間 | 7:30~21:00 |
所属支部 | 東京支部 |
主な選手 | 石渡鉄兵 濱野谷憲吾 飯山泰 若林将 他多数 |
江戸川競艇場を得意とする選手といえば、江戸川鉄兵こと「石渡鉄兵」。
当地の優勝回数は、現役ダントツの24回(2024年11月現在)。水面を知り尽くし、どんなコンディションでも安定した成績を残す、現役で最も信頼できる選手です。
東京支部のエース「濱野谷憲吾」も厚い信頼が持てるレーサー。競艇漫画「モンキーターン(主人公)」のモデルにもなっています。
ボートレース江戸川の主な特徴
これだけは絶対に知ってほしい「江戸川の特徴」を紹介します。
2マークまで距離が短い「横ピット」
河川を使っている事情により、2マーク側に設置することができません。この「横ピット」と呼ばれるレイアウトは、江戸川とびわこの2場のみで採用されています。
進入は原則「3対3の枠なり」
ピット位置の関係で、2マークまでの助走距離が短い江戸川では「枠なり進入」の割合が非常に高め。
また、安全上の理由で待機行動中の制限が厳しくなっており、「3コースまではスロー起こし」という内規も。
その為、新人レーサーなどが意図的に外のコースへ回った例を除いて、江戸川競艇場は「3対3の枠なり進入」が一般的です。
大きい振り幅と、狭いスタンド側のスペース
江戸川競艇場の、1マークのスタンド側スペースは37.1m。
イン逃げの勝率が低い戸田、平和島(いずれも37m)と並んで、非常に狭くなっています。スタートラインからの振り幅も21m以上あり、1コースの選手は、かなりの角度で斜めに走ってこなければなりません。
1マークの手前から、艇同士が密集しやすいレイアウト。1コースにとっては”スタートの遅れが命取りとなる”窮屈な中での旋回を強いられます。
強風が多い風の通り道
江戸川競艇場から東京湾までの距離はわずか5km。
よって、競走水面は海からの影響をまともに受ける環境。北側も平野部が続くため、北風、南風ともに、遮るものなく吹き抜けやすい立地なのです。
そして、南側に1マーク、北側に2マークがあるので、海からの南風は追い風、北風は向かい風。
年間で3分の1ほどのレースが「風向を問わず6m以上の強風」で実施され、無風が長時間続くことは滅多にありません。
北風は2~4月が中心。南風は年中…
江戸川競艇場から最も近い計測地点となる「江戸川臨海」で、2023年に吹いた風のデータについて、月別の傾向を以下の図にまとめました。
- 北風(向かい風)は青色
- 南風(追い風)は赤色
色が濃いほど強い風が吹きやすいことを表しています。
北風(追い風)については、1月下旬頃から春先にかけて吹く日数が増加。寒さが厳しくなる2月、季節の変わり目となる4月には、風速7~8m前後の強風でレースが行われることも多くなります。
南風(追い風)が多くなる時期は主に5~8月ですが、北風が主体となる1~3月の開催でも不定期に吹くことも。
海に近いことから、南風の吹き方は全般的に強め。風速が10~15m以上にまで強まることもあり、レース続行が不可能となる状況もよく見られます。
10月頃は少しだけ穏やか
江戸川競艇場にも、風の影響が比較的少ない時期があります。
上図の黄色い枠で囲った期間(10月前後)は、北風、南風ともに穏やかな吹き方となる日が多く、風が競走水面に与える影響も少なくなります。
しかし、この時期も雲行きや気圧の急な変化によって強風が吹く時間帯もあります。悪天候時は風向も一定しないため、気象状況のこまめなチェックを欠かさないように。
上げ潮(追い潮)と下げ潮(向かい潮)
潮の流れのパターンはシンプルで、満潮に向かっていく時間は「上げ潮」、干潮に向かっていく時間は「下げ潮」。
江戸川競艇場は、下流(南)から上流(北)に向かってスタートするので、上げ潮の時には「追い潮」、下げ潮の時には「向かい潮」と表現されることもあります。
潮の流れには、速さ(流速)の特徴も。満潮、干潮の変わり目となる前後は、流れが落ち着きますが、それ以外は速くなります。
潮の干満が分かる「潮位表」は要チェック!
江戸川競艇のオフィシャルサイトでは「月間の潮位表」を閲覧可能。
上げ潮と下げ潮、それぞれの時間帯についても色分けされているので、潮の流れが速くなる、または緩やかになるタイミングも把握できます。
潮位表は、各レースの発走時刻に合わせて潮の流れを確認することができます。とても重要な情報なので、予想の前には必ず目を通しましょう。
水質は「塩分濃度が変動する汽水」
江戸川競艇場の水質は「汽水」です。しかし、覚えておきたいのは”淡水と海水が半分ずつ”というわけではないこと。
潮の上げ下げが繰り返される場所にあるため、水がほとんど滞留しません。よって、淡水と海水の比率は常に変動しており…
- 上げ潮の時は「海水寄りの汽水」
- 下げ潮の時は「淡水寄りの汽水」
塩分濃度が高い水には浮力が加わるので、体重が重い選手の不利が少なくなる、と考えたいところ。
とはいえ、江戸川競艇場ほどの難水面になれば、選手体重の要素はあまり大きいものではないと思われます。
大ざっぱな波高の表示に注意
江戸川競艇場が発表するデータの中で、気をつけたいのが「波高」です。
以下の図の通り、公式のデータでは最も低い波高が5センチ、その次が10センチとなっており、波高の発表が「5センチ単位」で行われています。
20センチを超える波高も頻繁にある、江戸川競艇場らしい特徴といえますが、レースによっては実際の波高と差が出る可能性もあるのでご注意ください。
「風+潮」パターン別予想攻略
季節によって変わる「風」と、時間帯によって変わる「潮」の組み合わせにより、江戸川競艇場の水面コンディションは目まぐるしく変化します。
特に多く見られる4つのパターンについて、競走水面の特徴やレースの傾向を紹介します。
【追い風+上げ潮】イン有利も強風なら2、3コースの攻め
風、潮ともに方向が同じなので、水面が荒れることは少なく、イン逃げを狙う1コースには最も適した条件です。
しかし、追い風が強くなりすぎると、1コースのターンが流れた内側を差す2コース、あるいは、2艇の間を狙った3コースの捲り差しが決まりやすくなります。
外攻めには不利な水面となりますが、上げ潮の流れが遅い時間帯であれば、4コースからの捲りにも少し目が出てきます。
【追い風+下げ潮】荒れ水面となり波巧者が台頭
スタートのタイミングが掴みづらく、風と潮のぶつかり合いで波高も高くなるため、選手にとっては最も難しい水面状況となります。
風がそれほど強くなければ、【追い風+上げ潮】と同じく、1~3コースが有利となります。しかし、風が6mを超える状況になるとコースや展開を問わず、波の巧拙がそのまま結果に出る傾向も強くなります。
【向かい風+上げ潮】展開不問のテクニック勝負に
この条件も、風と潮がぶつかる形になるため、波高が高くなります。
安定板使用となるレースが多く、機力よりも選手の腕が試される競走水面です。江戸川当地の実績を、素直に信用した舟券の組み立てがセオリーとなります。
また、この風と潮の組み合わせは特に一般戦において、最後のターンマークまで勝負が分からないことが多いのも特徴です。
技量差によって、荒れた水面でターンミスを繰り返す選手、旋回ごとにポジションを上げていく選手の違いがはっきり見えるのが、このコンディション特有の傾向といえます。
【向かい風+下げ潮】強く吹けばスタート次第で捲りも届く
波高5センチ程度の穏やかな水面なら「スロー勢の優位」は揺るがず、1~3コースによる争いの公算が高くなります。
向かい風が強くなれば、下げ潮も手伝って、外からの思いきった捲りが有効。
ダッシュ勢にとっては、勝負できる条件が整いますが、スタートの踏み込みが難しくなり、スリットが乱れやすい特徴もあります。
出足、行き足がいいモーターを持つ選手にはアドバンテージとなるので、スタート展示、周回展示の入念なチェックが欠かせません。
他の競艇場とは違う4つのポイント
江戸川競艇場が”個性的なボートレース場”であるのは、気象や水面状況だけではありません。数ある中から、江戸川らしい特殊さを持ったポイントを4つ紹介します。
ボートは江戸川だけの特別仕様
全国の競艇場で使われているボートは、ヤマト発動機の「YM-730型」に規格が統一されています。しかし、江戸川競艇場だけは、特殊な水面に対応した「YM-740型」という別規格のボートが使われています。
「YM-740型」は「YM-730型」よりひと回りサイズが大きく、重量も重く作られています。
荒れやすい競走水面の江戸川競艇場で、事故なくレースを行うための、特別仕様となっているのです。
全レース安定板使用
江戸川競艇場のボートには「最初から安定板がついている」ことをご存知だったでしょうか。
1年を通して、水面の波高が大きくなりやすい江戸川競艇場では、すべてのボートに「ミニ安定板」が標準装着されています。
このミニ安定板は、仮に水面状況が穏やかであっても、常につけたままでレースが行われます。もちろん、安定板使用となった場合には、通常サイズの安定板が装着されます。
安定板をつけると接水面積が広がりボートは安定しますが、モーターの回転は落ちます。要は、艇のスピードがかなり抑制された状況でレースが行われているのです。
発走が予定なく遅れることも
江戸川競艇場の競走水面がある中川放水路を、上空から写したものです。
ご覧の通り、江戸川競艇場には、競走水面を明確に囲っているものがありません。ホームストレッチ側の南北に、簡易的な消波装置があるのみで、バックストレッチ側は上流、下流に開放されています。
中川放水路は、レース開催中も船舶の航行が可能。その為、レースの前後に一般船舶が競走水面の外側(バックストレッチ側)を通っていく光景も見られるのです。
船舶の通過後、引き波が収まるまではレースを行うことができません。
タイミングが悪いと、レース開始が数分~十数分遅れるケースも。インターネットでライブ中継を見ていると画面が変わらないまま、待ちぼうけを食らうことに。
本場以外での観戦時に、不自然な遅延が起きた時は上記の「あるある」だと理解しておきましょう。
年間のレース中止・打ち切りはなんと20日
江戸川競艇場では年間20日の中止、途中打ち切りがありました。
全開催日の約12%という高い割合、そして、2位の若松競艇場(年間7日)すらも大きく引き離す、全24場でダントツの数字となっています。
ただし、9月中旬~11月上旬にかけては、開催の中止や打ち切りが1件もありません。
《江戸川競艇場の「風」の特徴》の項目で説明した通り、10月前後は北風、南風ともに吹き方が弱まる傾向。競走水面の荒れも少ない中で、レースが行われていることが分かります。
【江戸川競艇場】まとめ
今回は関東地区の「江戸川競艇場」についてまとめましたが、競艇場の特徴やレース傾向を要約するとこんな感じ。
- 原則として「3対3の枠なり進入」
- 窮屈な1マークはイン逃げに不利
- 風はほぼ「追い風」か「向かい風」
- 10月前後の風は、比較的穏やか
- 「風+潮」の組み合わせで水面状況が決まる
- 水質は汽水も、塩分濃度は常に変わる
- 中止、遅延のイレギュラーが多い
- 2コースは差し、3コースは捲りの水面
- 抜きも多いため、最後まで分からない
一般的な舟券のセオリーがほぼ通用しない江戸川競艇場は、舟券予想も最上級の難度となります。
その為、回収率100%以上を目指すためには、予想に必要なデータを十分に蓄えた上で臨む必要があります。
江戸川巧者や波巧者など、軸に置ける選手の存在はとても頼りになります。メンバーによっては、手を出すべきレースの取捨も大変重要です。
最後にひとつだけ、江戸川競艇は競艇初心者におすすめできる競艇場ではありません。イン天国とも称される「大村競艇」や「徳山競艇」などからトライしましょう!
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