オートレース界に八百長は存在するのか?
確実な証拠となるものはありませんが、過去の情報や口コミを見る限り「八百長はほぼ間違いなく存在する」といっても良いでしょう。
実際、競艇界では2020年には元ボートレーサー「西川昌希」が八百長で逮捕。さらに、疑惑を追及されて引退に追い込まれた「中村亮太」など、限りなくクロに近い事件が発生。
また、競馬界でも騎手6人が控室でスマホを使用し、罰則では最も重い30日間の騎乗停止が下れたばかり。
そこで今回は、オート界で過去に疑われた選手をはじめ、明らかに不自然な決着をしたレース映像を紹介します。
オートレースの八百長手口
オートレースは他の競技同様、選手の実力差が大きいと言われています。その為、普通に走っても大人と子供のような結果となり、ギャンブルとして成立させるのは困難でしょう。
そこで採用されたのが「ハンデ」というオート独自のルール。
簡単に説明すると、試走でタイムが良いほど重いハンデ(重ハン)に。一方、タイムの悪い1番車をトップ引きと言い、重ハンの選手より数十メートルも前からスタートできます。
オートレースで八百長を行う場合は、このハンデを逆手に取ったやり方が王道手段となります。競艇で例えるなら、断然有利な1号艇が飛ぶのと同じ考えです。
8番車が飛べば高配当になる
車番 | 勝率(1着率) | 3連対率 |
---|---|---|
1番 | 5.6% | 22.0% |
2番 | 8.1% | 30.8% |
3番 | 9.2% | 33.6% |
4番 | 10.7% | 34.8% |
5番 | 9.7% | 34.6% |
6番 | 11.0% | 36.9% |
7番 | 15.1% | 45.6% |
8番 | 31.3% | 63.3% |
上記表は「車番別の勝率・3連対率」。
データが示す通り、1~6番車は似たような勝率であるのに対し、7,8番車は1.5~2倍ほどの勝率。中でもオートレースにおいて”8番車”は圧倒的に強い存在なのです。
当然、勝率の高い8番車を含む車券は売れるので、人気と比例してオッズは低下します。では、その8番車が3着以内に入らなかったらどうなりますか?
この仕組みを利用することこそ、八百長で多額の払戻金を得る方法の1つ。
もちろん、説明した八百長を行った事実はありませんが、オート初心者でも3秒で思いつく手口。悪用したレーサーは相当数いると思います。
八百長レースはオッズが歪む
他の公営ギャンブルと比較してオートレースは売上が低いため、特定の買い目に大金がぶち込まれると激しくオッズ変動します。
この特性を理解していると、締切前に察知することが可能です。
例えば、断トツで人気している8番車を含む買い目が、極端に配当が低いレースがあったとしましょう。その場合、高い確率で八百長が行われると勘ぐるべき。
中にはアホな金持ちが”適当にぶち込んだだけ”のケースもあるでしょうが、選手を疑うのも予想の1つ。勝負を避けるか、軽めに高配当を狙う買い方がおすすめ。
参考までに、引退した元競艇選手「中村亮太」が八百長を行ったレースのオッズをご覧ください。
中村亮太の3着以内が確実視されたレース。本来は買われて下がっていくはずですが、中村を含めたオッズだけ高配当に。
このレースは後に競艇場側が八百長を認めています。
結婚・引退などのご祝儀レース
不正にお金を得る八百長と少し違った手口ですが、お祝い事がある選手に対して「意図的に勝たせてあげる」といった八百長の噂はよく耳にします。
プロのオートレーサーとはいえ、感情のある人間。
仲の良い選手の結婚や誕生日。また、お世話になった先輩レーサーの引退レースなど、ご祝儀として着を譲るのはあってもおかしくない行為。それが近しい間柄であるほど、実行に移す可能性は高くなるはずです。
ただ、我々ファンがその感情を読み解くのは困難。それに、忖度しない選手の方が多いので、そこまで予想するのは不可能と言えるでしょう。
オートレース八百長が発覚した黒い霧事件
オートレースで公になった八百長事件は、1970年頃に社会問題化した「黒い霧事件」ぐらい。
他にも個人的に疑わしい選手やレースは多数存在しますが、確たる証拠を示せない以上、ココで紹介するのは控えておきます。
どうしても知りたい方は、個人的に教えるので問い合わせから連絡ください。
黒い霧事件とは?
黒い霧事件は、1969年から1971年にかけて起こった事件。
日本プロ野球選手およびオートレーサーが八百長に関与し、この事件は野球界だけに留まらず、社会全体に衝撃を与えました。
日本野球機構は関与者に対して厳しい処分を下し、一部の選手はオートレースの八百長事件にも関与していたことが判明。また、事件に関与した19名のオートレーサーが逮捕されています。
1969年に八百長疑惑が発覚
1969年、西鉄ライオンズの球団上層部は選手の八百長疑惑を調査開始し、永易将之投手が暴力団関係者に依頼され、試合に故意の負けを演じていたことが判明します。
球団はシーズン終了後に永易を解雇することを決定。同時に、主力打者のカール・ボレスは「他の選手も故意のミスをしている」と報道陣に囁き、報知新聞と読売新聞が取材を開始。
球団社長の国広直俊は調査の結果を認め、永易を含む3人について処分されることを発表。永易は報道陣から取材を受けますが、その後行方不明に。
八百長発覚後、オートレース選手の逮捕が続出
1969年9月25日、暴力団関係者と現役オートレース選手4人が逮捕され、その後も逮捕者が相次ぎました。
八百長の手口は、有力選手に八百長を持ちかけて高額配当を出やすくし、外部の人間に車券を買わせるというもの。しかも、外部の人間には暴力団員も含まれていたそうです。
オートレース界では若手選手に車体やタイヤを譲る習慣があり、それがきっかけで「師弟関係」のような人間関係が出来やすい業界。八百長が広まった要因の一つと言われています。
捜査当局は同年4月11日までに約30人の八百長選手を把握。
最終的に逮捕されたオートレース選手は19名でしたが、関与したのは約30名。全選手の4人に1人が関わっていたことになります。
永易将之の処分は野球界からの永久追放
10月13日にパシフィックリーグの定例理事会が開催されます。
その際、八百長の証拠はなかったものの、国広は「永易が八百長をやっていた直接の証拠は突き止められなかったが、心証として八百長をやっていたことは間違いなく、その証人もいる」と述べました。
会長の岡野祐は、永易を失格選手として処分するべきだと主張しますが、コミッショナー委員会は「失格選手にすると球界と関係のない人物になってしまい、呼び出しなどの調査ができなくなる」として反対。
10月16日、新聞記者が永易にインタビューをしたところ、永易は八百長を否定。さらに、球団社長を告訴すると述べましたが、その後行方不明となります。
週刊ポストは野球賭博に関する記事を掲載し、永易以外にも8人の選手が疑わしいと報道。
11月19日にコミッショナーは永易を永久追放する方針を固めます。11月28日には野球協約の条文に基づき、コミッショナーによる敗退行為を理由とした永久追放処分が正式に決定されました。
西鉄球団は永易の件を受けて監督と球団社長が交代し、中西太監督が辞任。新監督に稲尾和久の就任が決定すると同時に、球団社長も交代しています。
まとめ
あまり注目されないだけで、オートレースにも八百長はあります。大分昔の事件とはいえ、実際に関わって逮捕されたオートレーサーは沢山いるので。
ただ、毎日いろんな場所で開催される競艇と違って、オートレースは多くても2,3会場。そもそも選手数が4分の1程度しかいません。以下の売上比較を見れば一目瞭然。
八百長とは、売上や人気が集まるレースで行われるもの。
したがって、仮に八百長があったとしても、G1・SGのようなグレードレースぐらいでしょう。売上の少ない一般戦ではオッズ変動が激しすぎてできないと思います。
最後に、オートファンには大変失礼な発言ですが、安定して勝ちたいなら「競艇・競馬」をおすすめします。
特に競艇は利用者数および売上が激増しており、朝から晩まで勝負することが可能。予想もオートより簡単なので、騙されたと思ってぜひお試しください。
競艇初心者なら以下の記事が参考になります。
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