2024年4月30日、唐津G3オールレディースで優勝。福岡に続く2節連続Vを達成し、絶好調の状態で5月7日開幕「G2レディースオールスター」に出場する。
元空手世界チャンピオンという異色の経歴を持つボートレーサー「藤原菜希」。
レーサー道でも優秀な実績を残し続けていた中、2020年2月の尼崎、八百長疑いのかかる走行によってどん底に突き落とされます。そして、西川事件の直後だったこともあり、本来ならあり得ないペナルティを課されることに。
なぜ不正をしてしまったのか?出場停止期間はどう過ごしたのか?後に語った本人の心境を交え、事件の真相に迫っていきます。
また、ネット上でよく見かける結婚や彼氏の噂や、尊敬するまくり屋の師匠など、藤原菜希のプライベートについてもまとめて解説します。
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藤原菜希とは?
藤原菜希は大阪府高石市出身、東京支部のボートレーサー。
実家がある大阪で両親と過ごしたのは中学生まで。東大阪敬愛女子高校では入寮し、そのまま実家には戻らず東京の大正大学に進学。
その後、学生時代に残した空手の実績が認められ、養成所はスポーツ推薦枠で入所。1年間の厳しい訓練に耐え抜き、2010年11月に平和島でデビュー。
藤原菜希の公式プロフィール
公式画像 | |
名前 | 藤原菜希(ふじわらなつき) |
登録番号 | 4627(107期) |
生年月日 | 1986年4月20日 |
身長/体重 | 156cm/50kg |
出身/所属 | 大阪府/東京支部 |
デビュー日 | 2010年11月11日 |
藤原菜希の出場予定や期別成績は、オフィシャルサイトの選手ページでご確認ください。
2008年空手世界選手権で世界チャンピオンに輝く
藤原菜希は7歳で空手を始め、中学時代には全国3連覇。そして、高校3年の時に全日本選手権で優勝を果たします。
大学進学後も全国にその名を轟かせ、全日本は1年3位・2年優勝・3年3位。4年生となった2008年世界空手道選手権では、53キロ以下級で優勝して世界女王に君臨。
もし、空手がオリンピック種目に採用されていたら、日本代表となって金メダリストになっていたかも!
当時、DVDのジャケットに採用されるほど、空手界では超が付くほどの人気者!
競艇選手を志したきっかけ
藤原菜希がボートレーサーを目指したきっかけは、女手一つで3人の子供を育ててくれた母親(裕美子さん)への恩返し。
母子家庭で、稼げるならちょっとでも楽をさせたいって気持ちがありましたし、お金も好きですし(笑)
高校時代の後輩が養成所を受験していたことで知りますが、年齢制限を超えていたため受験できず。
しかし、年齢制限が上がること、スポーツ推薦枠が使えることを聞き、再びチャレンジすることに。大学卒業後、母校空手部のコーチを務めながら2009年秋に合格。107期生として養成所に入学しました。
同期(107期)の注目選手
31人がデビューした107期。
出世頭は2022年多摩川G1ヤングダービーで優勝した近江翔吾。2023年クラシックで準優に進出するなど3つのSGに出場しています。
その他、松尾夏海は2021年クイーンズクライマックスシリーズで優勝。2024年2月にはG1四国地区選手権で優出3着と健闘し、藤原と並んで女子トップクラスの実力者です。
2019年に引退しましたが、女子唯一のSGレーサー遠藤エミの妹・遠藤ゆみも同じ107期の選手。
師匠は艇界屈指のまくり屋「阿波勝哉」
藤原菜希の師匠は、東京支部79期のアウト屋「阿波勝哉」です。
プロペラがまだ選手持ちだった時代、阿波からチルト3度用のプロペラを作ってもらい、実際にそのペラをレースで使用。これがきっかけで面倒を見てもらうようになったらしい。
特集番組で師匠について聞かれた際「北斗の拳のラオウみたい。でもめっちゃ優しいです」と回答。また、選手としては以下のように話しています。
全速で良いスタート行ってまくっていく。6コースであんなレースができたらいいなぁと思います。
師匠から学んだのは攻め続ける度胸。
近寄りがたいイメージのある阿波選手ですが、一緒に食事をしているシーンは本当に仲良さげでした!
藤原菜希の年収(年別獲得賞金)
年 | 獲得賞金 | 順位 |
---|---|---|
2015年 | 8,920,000円 | 1138位 |
2016年 | 7,910,000円 | 1243位 |
2017年 | 12,520,000円 | 812位 |
2018年 | 18,250,000円 | 486位 |
2019年 | 19,210,000円 | 490位 |
2020年 | 11,680,000円 | 1018位 |
2021年 | 6,370,000円 | 1407位 |
2022年 | 25,880,000円 | 324位 |
2023年 | 28,600,000円 | 266位 |
2024年 | – | – |
藤原菜希が稼いだ2015年以降の賞金です。
2017年に1000万円の大台を突破し、2022年・2023年は3000万円に迫る勢い。大きく凹んでいる2020~2021年は、後に紹介する”出場停止期間”が関係しています。
藤原菜希の出場停止&八百長疑惑の真相
2020年6月、藤原菜希は突然レース場の水面から姿を消しました。
理由はレース中の「騒擾を惹起する航法」。八百長が疑われかねない重大な違反行為として12ヵ月(1年間)の出場停止処分を受けたのです。
発端は2020年2月の尼崎女子戦
罰せられたレースは、2020年2月20日の尼崎ヴィーナスシリーズ最終日9R。
イン戦となった藤原は難なく逃げを決めて独走。そんな中、2周1マークで中里優子が振り込んでしまい、しばらくエンストで動けない状態となります。
その後、エンジンが掛かってレースに復帰しますが、すぐ後ろにいた藤原は「事故艇がいない状態」となったにもかかわらず、減速したままゆっくりとゴール。
この行動が大問題へ発展することに。
全力で走っていないと判断され処分
”全力で走る”という原則に反した走行がペナルティの対象となり、当日下される中では最も重い「即刻帰郷」となりました。
処分が決定するまでの間、レディースオールスターなども含めて8つのレースに出場した後、褒賞懲戒審議会を経て”12ヵ月の出場停止処分”が言い渡されます。
以下はオフィシャルサイトに掲載された内容。
登録第4627号 藤原菜希選手(東京支部)は6月5日に開催された第335回褒賞懲戒審議会において向こう12ヶ月の出場停止処分(不適確な航法、騒擾惹起)が決定。
引用元:競艇オフィシャルサイト
周回誤認でも4ヵ月程度の出場停止なのに、順位変動もなかった藤原菜希は12ヵ月。さすがに厳しすぎるというのが本音です。
誤解を招くことになった2つの理由
犯してしまった違反行為について、後日のインタビューで「減速した理由が2つあった」と話しています。
- エンストした中里優子が失格になると思い、距離を取るために減速した
- 不完走失格の基準となる30秒ルールが頭によぎった。
出場停止処分となった直接の原因は②にあるとされています。
自分がゴールしてから30秒以内に中里がゴールして失格とならないよう、わざとゆっくり走った。これが他選手に情けをかける行為とみなされ、12ヵ月停止の裁定となったのです。
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重すぎる処分は西川昌希の逮捕が影響か?
上記に紹介した処分理由は他のメディアでも報じられていますが、私個人としての見解はもう一つあります。
それは、2020年1月の西川昌希の八百長事件。
当時の競艇界は事件の火消しに追われていた状況。さらに、八百長疑いのある選手が多数いたので、競走会にとって最悪のタイミングだったと言えるでしょう。
そうした経緯もあって、信頼回復のため”通常では考えられない罰則”が科せられた可能性は高いです。
処分に対する本音、出場停止中の心境
12ヵ月という重すぎる処分内容と、長期欠場中の心境を以下のように話しています。
なんでなんやろっていうのがあった。けど誤解を招くような行為に見えないでもないので、もうしょうがないかなっていう気持ちもあった。
何も考えず減速したのは、考えが甘かったと自分に言い聞かせ、状況を把握してない自分が悪い。その時はそう思わないと正直しんどかった。
とにかくいい1年にしようと思った。どうすることもできないので、今より強くなって復帰したいなと。
(なぜSNSなどで現状を発信しなかったのか?)
SNSをしないのは自分のことを発信したくないから。愚痴を言っても状況は変わらないし、そういうことは言いたくない。
12ヵ月の出場停止なんて”引退勧告”に相当するほどの処分。その境地に立たされながら「復帰に向けていい1年にしよう」と思える藤原選手、同じ人間として尊敬します。
体を動かす目的で、休み中は引越しのアルバイトをしていたそうです。
復帰を待ち続けた仲間たち
藤原が出場するはずだった2020年8月のレディースチャンピオンでは、長嶋万記が発案した「ナッキーTシャツ」を多くの選手が着用。
似顔絵の横には「Don’t give up hope!」の文字。希望を捨てずに戻ってきてほしいという仲間たちからのメッセージが込められていました。
同僚たちも処分内容に納得していなかったのでしょう。それを口には出さず、無言で訴えていたように感じます。
藤原菜希の結婚・家族・趣味
藤原菜希のプライベートを深掘りしていきましょう!
母・兄2人の4人家族
藤原菜希は母・兄2人の4人家族。3人兄妹の末っ子として生まれ、男勝りな性格は兄から影響を受けたそうです。
空手を習うきっかけは、2人の兄が先に空手の道場に通っていたから。ただ、2人とも途中でやめてしまったらしく、そんな兄に対して「ヘタレですね」と言い放ったエピソードもw
藤原菜希の趣味は?
最近は釣りなどアウトドアを楽しむ機会が多く、特に嵌っているのはゴルフ。時間があれば友達や仲良しの「大山千広」などを誘ってコースを回っているとか。
でも腕前はまだまだのようで、2022年時点のベストスコアは110。今も続けていればもう少し上達してると思うけど…
藤原菜希は結婚してる?彼氏は?
今のところ、藤原菜希に「結婚・彼氏」の情報は一切見当たりません。
理想の男性については「特にないです。とにかくナヨナヨしてなければいいです」と答えており、結婚願望に関しても「全然ない。とりあえず稼ぎたい」と。
飼っている犬も女の子なのに「諭吉」と命名。結婚よりもお金。つまり仕事で稼ぐことに集中していることが分かります。
ちなみに、ボーイッシュな風貌から「藤原菜希 ジェンダー」と検索する人もいます。
真相は分かりませんが、以下の写真は確かにカップルっぽいw
ちーちゃんは現在長期欠場中。産休の可能性が高そうだけど、なぜ欠場理由を発表しないのか…
デビューから現在までの競争成績
2011年11月のデビューから現在までに残した実績を紹介します。
2011年8月の多摩川で初勝利
デビュー節と3節目にフライングを切るなど、新人時代はスタートの不安定さが目立った藤原菜希。それでも6コースからトップタイミングで飛び出し、見せ場を作る場面も増えていきます。
待望の初勝利は、2011年8月に開催されたデビュー9節目の多摩川最終日。
大外6コースかトップスタートを決め、豪快な伸び足でまくり一撃。62走目の水神祭は3連単35040円の大万舟を演出しました。
初優勝は2019年大村オールレディース
コース解禁後は勝率も伸びて2018年前期にA級初昇格。そして、2019年3月の大村G3オールレディースで待望の初優勝を達成!
この節はスタートがいつも以上に安定感しており、予選をトップで通過すると準優もしっかり逃げ切って7度目の優出を果たします。
優勝戦は「寺田千恵・香川素子」ら強豪レーサーを相手に、コンマ07のトップスタートでイン戦を押し切って勝利。デビューから7年4ヵ月にして嬉しい初Vの水神祭となりました。
復帰した2022年はV4の大活躍
2020年の出場停止処分で約1年間姿を消しますが、復帰戦となった2021年6月の丸亀2走目では早々と1着。そして、2022年には優出9回・優勝4回を挙げ、ブランクを感じさせない活躍を披露します。
優勝した4レースの内訳は、差し3回に抜き1回。まくり一本にとらわれない自在性が身についたことを示す結果と言えるでしょう。
まとめ
女子選手トップの実力を持ち、男子顔負けのまくり技でファンを魅了する藤原菜希。
見た目だけでファンを獲得するレーサーとは違い、コースごとにチルトを変えたり、どのコースからでも1着が期待できる存在。そうした”カッコ良さ”が人気の理由かもしれません。
ここ最近は優出をものにできず苦しんでいますが、ビッグレースをいつ獲ってもおかしくない実力者。遠くない日に朗報が聞けることを願ってます!
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