2023年11月18日、福岡県柳川市にある唯一の育成機関「ボートレーサー養成所」において、本来支払うべき之賃金を払っていない”ブラックな実態”が明らかになりました。
今回指摘されたのは、養成所内で寮生活をしている「実務者養成員」への賃金未払い。始業前に行っていた毎朝の清掃やトレーニングが「労働時間に該当する」とし、労働基準法違反でモーターボート競走会に是正勧告をしたとのこと。
弱者には強い悪しき体質
競艇ファンならご存じの通り、ボートレーサー養成所は「刑務所より厳しい」と言われるほどの訓練施設。
休みの日以外は朝6時に起床し、刑務所ばりの点呼後に体操やランニング、施設の清掃が一日の始まり。訓練生だけならまだしも、仕事として行っている養成員にも強制でやらせています。
もちろん、そうした条件下で養成員になっているため、作業内容に対して文句を言うことはできないでしょう。しかし、訓練生と養成員は似て非なる存在。
ボートレーサーを目標とする訓練生と違い、養成員たちはあくまで仕事。働いた分の対価(賃金)を受け取る権利がある中で、毎朝の業務を”タダ働きさせる違法行為が常態化”していたと思われます。
今年2度目の是正勧告「外出許可は日曜のみ」に労基法違反
競走会は西日本新聞の取材に「是正勧告を真摯に受け止めている。労基署の指示通りに対処している」と回答。
おそらく、今回の一件に関しては指摘された賃金を払って一件落着。とするはずですが、実は2023年2月にも同様の是正勧告を受けています。
是正勧告は今年2月に続き2度目。2月の勧告では未払い賃金の支給が直近1カ月分のみ(1人当たり数万円)だったため、関係者が労基署に追加申告し、2022年4月にさかのぼって支払うよう再び是正勧告された。22年度は10人超の実務者養成員が研修を受けていた。
引用元:西日本新聞
さらに、養成員に対して「休日の外出許可は日曜に限る」といったルールを定めていましたが、これを「労働者の私生活の自由を侵す」とし、大牟田労働基準監督署は労基法違反と判断。
この件がどうなったかは不明。ただ、1年に2回も勧告されるということは、1度目に反省していなかった証拠。
確かに、競艇は死亡するリスクのある危険な競技なので、戦場へ送り出す前に厳しくするのは理解できます。しかし、養成所のルールは今も昔もほぼ同じ。時代遅れと指摘する声も多いですが…
- 会長 :小髙幹雄
- 理事長 :潮田政明
- 常務理事:堀正直
- 常務理事:林昌彦
- 常務理事:横山久也
- 常務理事:渡邉哲宏
- 理事 :大内桂太郎
- 理事 :野村真人
- 理事 :森永洋
- 理事 :水谷剛
- 理事 :照沼幸雄
- 理事 :髙野浩一
- 監事 :篠原通夫
- 監事 :山本厚
競艇界を牛耳っている”お年を召した”上記役員さんたちが、はたして改革に乗り出してくれるのか?
選手の命より”売上優先”の彼らに期待する他ありません。