以前から目標に掲げていた地元若松G1を初制覇。表彰式では2022年に亡くなった後輩への思いを語った。
「中田達也と何年か前に、どっちがこのタイトル獲るかって話したことがあって。そのことを思い出しながら走った」
今回のVで優勝賞金1200万円を獲得し、賞金ランキング10位にランクアップ。
2024年3月に唐津ダイヤモンドカップで3度目のG1制覇。その後も好調を維持し、7月・8月の若松を制して3勝目。
9月時点で賞金ランキング14位(約5800万円)と好位置。
艇界No.1のエンターテイナー「西山貴浩」。
とにかくファンを楽しませることが最優先。中でもSG・G1で勝った時のインタビューは、ファンにとって大きな楽しみになっています。
ボートレーサーとしては山あり谷ありですが、ファンや選手たちから愛されているトップレーサー。2020年には”グランプリ制覇”にあと一歩まで迫る大活躍を魅せました。
そこで今回は、競艇界に欠かせない「西山貴浩」について、余すことなく紹介していこうと思います。
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競艇選手「西山貴浩」とは?
西山貴浩は、福岡県北九州市八幡西区出身のボートレーサー。
ナイターレースが開催される「若松競艇場」に程近い場所で生まれ育ち、2004年に養成所へ入所、2005年11月に若松でデビューを果たします。
西山貴浩の公式プロフィール
公式画像 | |
名前 | 西山貴浩(にしやまたかひろ) |
登録番号 | 4371(97期) |
生年月日 | 1987年5月15日 |
身長/体重 | 168cm/53kg |
出身/支部 | 福岡県/福岡支部 |
デビュー | 2005年11月18日 |
西山貴浩の出場予定や直近の成績は、以下の公式プロフィールページをご覧ください。
養成所試験は4度目で合格
西山貴浩がボートレーサーを目指したきっかけは、競艇好きの父親と、小学生の頃にポケバイを組んでくれた親戚からの進言だったらしい。
競艇をはじめて見たのは、植木通彦さんが優勝した2002年の若松オーシャンカップ最終日。スタンドからの「植木コール」を聞いて、競艇の凄さを実感したそうです。
そしてもう1人、西山貴浩の心を震わせたのが藤丸光一。3コースからの全速まくりに衝撃を受けたといいます。
当初は両親に黙って養成所試験にトライしますが、何度受けても合格できず。その様子に気づいた父親は反対することなく励まし続け、4度目の試験で合格をつかみ取りました。
ちなみに、父親の推しは主にランナ戦で活躍した「納富英昭」選手。
舟券ではだいぶ稼がせてもらい、おかげで(西山貴浩の)お産の費用ができた!と冗談交じりによく話していたとのことw
このエピソードが西山貴浩のデビュー前に思わぬ偶然を呼ぶことに!
父親の推し「納富英昭」が養成所の教官に
西山貴浩は2004年、97期生として養成所に入所。その時の担当教官はなんと、父親が舟券でお世話になった納富さんという奇跡w
養成所での成績が悪く退所寸前まで追い込まれた際、納富教官によるサポートのおかげで立ち直ることができたと話しています。
西山貴浩にとって納富さんは、デビューを果たすことができた恩人でもあるのです。
僕は最初の成績が悪くて、本当はクビだったんです。当時の納富(英昭)教官に助けてもらって、クビを免れました。成績が上がってきたのは実技のレースが始まってからです。
ちなみに、僕のお産費用は納富教官の2連単舟券を当てて捻出したそうです。
出典:ボートレースオフィシャルサイト
競艇選手にさせてくれた恩人でもあり、西山貴浩自身の出産費用もお世話に。納富さんとは何かとご縁があるようです。
同じ世界で戦う幼馴染「岡村慶太」
同期以上に大切な存在かもしれない、同じ福岡支部の104期「岡村慶太」。
競艇では先輩後輩の関係となりますが、実はこの2人、幼稚園からの幼なじみ。岡村選手がボートレーサーになったきっかけは「西山貴浩です」と断言しています。
中学では同じ野球部に所属していた2人。将来について語り合ったのは高校受験を目前に控えた頃でした。
ボートレーサーになるから一緒にやらないか?と誘ってきたのは西山貴浩でしたが、高校進学を考えていた岡村は「先に(競艇選手に)なっといて」と返事をしたそうです。
その後、西山貴浩のデビュー節を観戦した岡村は、オイルのにおいと迫力あるエンジン音に刺激を受け、20歳直前に養成所試験の受験。
104期生として2009年5月にデビューを果たしました。
選手になってくれてうれしかった。子供の頃から何かと2人で競い合っていたけど、いつか一緒にSGで乗りたい
そう話した西山貴浩。その願いは2021年のクラシックで現実となります。
千春さん(嫁)は恐妻との噂だけど…
グランプリを経験させてもらってメンタル面は強くなりましたが、やっぱり嫁が一番怖いですね。あのメンタルだけはどうしようもないですね。
動画で語ったコメントですが、お笑いセンスは芸人並にある西山貴浩のボケ?と信じたいw
上記のコメント以外にも、嫁の千春さんに関しては数々の名言を残しています。SGレースでも活躍するレーサーでこんな面白いことを言えるのは、間違いなく彼を除いてはいないはず。
- 150mで子供の顔、100mで家のローン、50mで嫁の怒った顔が浮かぶ
- 宝くじを買いました。5億円をプレゼントします(G1優勝のインタビューで奥さんへのプレゼントを聞かれ)
- 結婚は1年ごとの更新制。優勝しないと更新してもらえない
- 乗り心地は嫁の次に良い
- F休み中は嫁から逃げまわる予定です
「乗り心地は嫁の次に良い」って(笑)こんな下ネタを言えるよほど仲良が良い証拠。
千春さんは一般人で顔出しはしてませんが、いつの日かメディア露出してほしいなぁ(願望)。
西山貴浩の年収(獲得賞金)
年 | 獲得賞金 | 順位 |
---|---|---|
2024年 | 74,960,000円 | 10位 |
2023年 | 62,795,000円 | 29位 |
2022年 | 49,874,166円 | 55位 |
2021年 | 72,334,532円 | 19位 |
2020年 | 94,386,120円 | 12位 |
2019年 | 47,974,000円 | 47位 |
2018年 | 52,715,800円 | 32位 |
2017年 | 28,180,000円 | 159位 |
2016年 | 27,160,000円 | 135位 |
西山貴浩の年収(獲得賞金)は上記の通り。
「西山ってレーサーとしては2流じゃないの?」と勘違いしているかもしれませんが、思っている以上にめちゃくちゃ稼いでいるトップレーサーですw
G1初優勝を果たした2020年は1億円ちかい賞金を稼いでおり、ああ見えて実は超がつくほどのお金持ち。
西山貴浩らしい数々のエピソード
開会式の選手紹介以外にも、競艇場の内外で話題に事欠かない西山貴浩。愛されキャラゆえに、いろんなネタを自ら引き寄せる力も持っているようです。
ここではいかにも西山らしいエピソードをいくつか紹介します。
西山貴浩といえば「ボラで脳震盪」
ボラ事件が起きたのは2020年5月3日、福岡競艇のGW開催3日目11レース。
1マークで前に出られず、道中は後方での争い。迎えた2周目のバックストレッチ、約80kmのスピードで直線を走っていた西山貴浩の正面にぶつかってきたのは…
水中から飛び出したボラ。
過去にはボラとの衝突で気絶した選手もいるほどの危ないシーン。薄れゆく意識の中でフラフラになりながらも、なんとか3周を走り切って6着でゴール。
西山貴浩は脳震盪のダメージが大きく、そのまま途中帰郷となりました。
普通の人間ならトラウマになってもおかしくない出来事ですが、西山貴浩は常人とはかけ離れた逸材。ボラ事件さえ笑いのネタにしてしまう艇界のエンターテイナーっぷりを発揮。
インタビューではボラの被り物で笑わせ「西山=ボラ」のイメージをすっかり定着。さすが!としか表現できませんw
ネットで「西山貴浩」と検索すると、予測に”ボラ”と表示されるほど。脳震盪にはなりましたが、それ以上の収穫だったのかもしれませんね。
西山貴浩といえば「ポンコツ会」
西山貴浩が所属する「ポンコツ会」は、主に福岡支部のレーサーが集まるグループ。
ただ、整備などのグループとは違って競艇の話は一切せず、ひたすら飲んでバカな話をして過ごすのが目的。文字通りポンコツな人たちが集まる会だとか。
会長は73期の「大庭元明」。ポンコツメンバーは西山の他に林恵祐(81期)、谷村啓司(85期)など。さらに、2022年にSG常連の石野貴之も加入しています。
余談ですが、ポンコツ会で一番ポンコツなのは「大庭元明」選手らしいw
めちゃくちゃ面白そうな会。一度でいいから参加させてほしい(笑)
西山貴浩といえば「江戸川のピット芸」
西山貴浩といえば「江戸川のピット芸」も忘れてはいけません。
江戸川競艇に出場している時、待機ピットでおかしなことをしていないか?ぜひチェックすることをおすすめします!
他にもG2や一般開催でも数多くのピット芸を披露しています。
原則として進入の争いがない江戸川だからこそ、施行者からも注意されることなく見過ごされているのでしょうね。
これぞ艇界のエンターテイナー!西山貴浩のコスプレ
西山貴浩はとにかく明るくてひょうきん!誰よりもアピール度する能力に長けており、その様子を映した動画は多すぎて紹介しきれないほどw
中でも特にファンが楽しみにしているのが「開会式の選手紹介」。
これまで面白いことを言ったり、小道具を使う選手はいました。しかし、西山貴浩ほど”ぶっ飛んだ選手”は競艇史上初だと思います。
「幼稚園児」でデビュー!2008年G1新鋭王座決定戦
G1初出場となった2008年の新鋭王座で、幼稚園児のコスプレになって現れた西山貴浩。G1デビューにして大トリという破格の扱いでした。
当然、場内は笑いに包まれます。また、ただ賑やかすだけではなく「原田富士男幼稚園から来ました!担任の先生は川上剛先生です!」と、大師匠と師匠をネタにw
「ニッシーニャ」誕生!2012年G1新鋭王座決定戦
西山貴浩が「ニッシーニャ」と呼ばれるきっかけとなった、2012年新鋭王座決定戦の開会式。
アッキーナこと南明奈さんが「アッキーニャ」として競艇のイメージキャラクターを務めていた時代。それに乗っかる形でのパフォーマンスでした。
表彰式でも、優勝した山田哲也となぜか一緒に入ってきたニッシーニャ。残念ながら、プレゼンターとして来場した本家アッキーニャとの共演は叶わず…。
ワンマンショーとなった2018年G2モーターボート大賞
2018年の常滑G2モーターボート大賞は”西山貴浩のために用意された”ような6日間。
開会式のパフォーマンスに巻き込んだのは、同じ福岡支部の後輩「小野生奈」選手。お揃いで「トコタンレディー」のコスチュームを身につけ、夫婦漫才のような掛け合いで笑わせました。
お笑いだけでなくレースでも活躍した西山貴浩。予選を「211432」の好成績で通過し、準優もトップスタートでイン逃げして優出を果たします。
そして、西山以外の5艇はすべて東海勢となった優勝戦。
2コースからほぼ互角のスタートを切りますが、1マークで伸ばせずバックストレッチでは4番手。しかし、2マークで完璧な最内差しを決め、3艇の内につける絶好の展開となります。
こうなればターン巧者・西山の独壇場。河合佑樹の追撃を振り切り、大逆転でこの大会を制しました。
レース後すぐさまトコタンレディーに着替え、水神祭でも優勝インタビューでも表彰式でも同じ衣装(笑)
背中で語る「感謝」!2019年SGオールスター
「オールスターよろしくお願いします!」とファンに投票を懇願しまくるのはお馴染みの光景。実はこれまで出場した2回のオールスター(2012、2016年)は、ともに地元以外での開催でした。
再び福岡開催となる2019年こそ出場したい思いは強く、各方面で例年以上に草の根の営業活動を続けた結果…
その努力が実って見事全体の17番目となる票を獲得。
開会式ではどんな格好で、そしてどういう形でファンに投票のお礼を伝えるのかと楽しみにしていましたが・・
「皆さん。多くは語りません。背中で語ります」
最低限の場所だけを隠した、ほぼ裸での登場。背中には「感謝」の2文字。池田浩二に書いてもらったそうです。
西山貴浩が凄いのは、見た目の変装だけでなくコメントでも観客の心を掴んでしまうこと。その様子は以下を動画でご確認ください。
ご存じだと思いますが、西山と池田はめちゃくちゃ仲良し。プライベートでもよく遊びに行くほど親交が深いようです。
現在の収支がマイナスなら
「ワークアウト」を強くおすすめします。
3割程度当たれば優秀と言われる中、約1ヵ月間の検証で42%の的中率。さらに、回収率も200%超え!
- 検証数:35レース
- 的中数:15レース
- 的中率:42.8%
- 投資額:350,000円
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- 回収率:215.5%
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西山貴浩のデビューから初優勝まで
西山貴浩は2005年11月、地元若松で競艇デビュー。
オール6コースながらデビュー節の成績は「33323失」と大健闘。最終日はエンスト失格となったものの、スタンドから励ましの声がたくさん聞こえて感激した話しています。
初勝利は12月の大村。同期がもう1人走っていたため、初の5コース進入となった西山貴浩。
1マークでまくり差しが決まり、念願の1着をゲット。1年以上かかる選手もいる中、デビュー21走目での水神祭となりました。
勢いに乗ってデビュー2期でのB2脱出を狙った2006年でしたが、ここで大きな壁にぶち当たってしまいます。
事故率オーバーの窮地を救った師匠「川上剛」
デビュー当時、スタートのムラが大きい欠点がありました。
大外からコンマ0台で決めることもあれば、コンマ50以上のとんでもないドカ遅れもある不安定なレースが続いていたのです。
そんな中、デビュー5節目の下関で勢いが過ぎてしまい、デビュー初のフライングを犯します。それでも期末までF1で凌げれば良かったのですが…
地元若松で向かい風7mという悪コンディションに対応できず、踏み込みが余って致命的なF2に。
これで西山貴浩は事故率オーバーとなってB2が確定。さらに、60日のF休みも消化しなければならず、収入面でも厳しい状況を追い込まれてしまいます。
レースを走れない辛さと苦しい生活で、失意のどん底にいた西山貴浩。そんな彼を救ったのが師匠の川上剛選手でした。
川上選手が遠征で地元を離れている間には、弟子の西山貴浩が食べる物に困らないよう10万円を置いていったという逸話も。
元々、弟子の指導や育成には定評がある川上剛。大ピンチを救ってもらった西山貴浩にとって、当時は神のような存在に思えたに違いありません。
大師匠「原田富士男」直伝のターン技術
西山貴浩の大師匠でもある「原田富士男」選手。
F2で気落ちしていた孫弟子(西山)のことが気になり、休み期間中に「勝つためのターン」を徹底的に教え込みました。
ターンを磨けば、フライングをしないで勝てる選手になれる。スタートが不安定な西山貴浩にとっては最適なスタイルだと見越し、マンツーマンで旋回の技術を伝授したそうです。
その甲斐あって、西山貴浩はスタートに頼らない走りを身につけ、ターンも飛躍的に向上。
特に3コースからの攻めにおいては、勝率・連対率ともに高い実績を残せるように。
そして現在、西山貴浩が得意とする3コース進入のレースでは、大きな期待を寄せる声が多くなっています。
地元若松をツケマイで初優勝
待望の初優勝は2008年の9月、地元若松での一般戦となりました。
この節は予選で4勝をマークする好調ぶりで、準優勝戦も1コースからコンマ06のタイミングで押し切って優出。優勝戦9回目のチャレンジは、自身初となる1号艇からの出走。
迎えた優勝戦。6号艇古川誠之の前付けによって”深イン”となりますが、コンマ09のトップスタートでスリットを通過。
しかし、伸びきれず1マークで後続につかまり、バックストレッチでは3艇が並ぶ接戦。
迎えた2マークで西山貴浩が選択したのは「外からのツケマイ」。大師匠・原田富士男直伝のターンで内側の艇を抑え込み、ホームストレッチで勝負を決めました。
福岡支部のレジェンド植木通彦さんも絶賛した西山貴浩の初優勝。
ゴールの瞬間に出た、気持ちのこもったガッツポーズがとても印象的でした。
西山貴浩が飛躍した2020年!念願のグランプリへ
2019年の年末、西山貴浩はグランプリシリーズで4年ぶり2度目となるSG優勝戦への進出を決めます。
そして迎えた2020年。鳴門の1月一般開催で準パーフェクト優勝を達成。その後もチャレンジカップまですべてのSGに出場するなど、安定した成績を重ねていき…
選考時点の賞金ランキングは17位。初のグランプリ出場を果たします。
大村で自身初のパーフェクト優勝
好調が続いていた中、7月の大村一般開催では節間11連勝。自身37回目の優勝を初のパーフェクトVで飾りました。
優勝戦では3コースからまくり差しを狙った岡崎恭裕に1マークで迫られますが、一枚上の回り足で振り切ってそのままゴール。
コロナの影響で無観客だったのは残念ですが、西山貴浩のキャリアに新しい勲章が加わる完全Vとなりました。
1節で1度も負けることなくオール1着で優勝することを「完全優勝(パーフェクトV)」といいます。
徳山でG1初優勝
絶好調モードは続き、9月には徳山ダイヤモンドカップで悲願のG1タイトルを獲得。
8月のびわこG1では、優勝戦1コースからの逃げに失敗していた西山貴浩。同じ過ちは繰り返さないとばかりにスタートを踏み込み、コンマ02の完璧なタイミング。
2コースは白井英治、3コースには池田浩二とSG覇者がいる中、冷静に1周1マークを切り抜け1着でゴール。
デビュー15年目、優勝戦11回目の出走でようやくつかんだG1の栄冠となります。
旋回力もスタート力もトップクラス
若手時代から「スタートよりターンで勝つレーサー」として育てられた西山貴浩。
ただ、このシリーズはスタートのキレが抜群で、優勝戦を含めて6レースで”コンマ0台のスタート”を記録していたのです。
スタートで先手を取り、ターンでさらに差を広げる理想的なレースを続け、獲得賞金を大きく積み上げます。
「今まで“知らんぷり”やった“グランプリ”が見えてきた。打倒・峰竜太でいきます」と、年末をしっかりと見据えた鼻息荒いインタビューも印象的でした。
年末グランプリで魅せた「クジ運」
2020年は平和島で開催されたグランプリ。初出場の西山は、
トライアル1stステージからの出場。1走目は5コースから3着、2走目は”3コースまくり”を鮮やかに決めて勝利。良い流れで2ndステージに進みます。
しかし、5コース進入となったトライアル2ndの1走目。全員コンマ0台のスタートとなり、何もさせてもらえず6着という結果に。
ファイナル進出に早くも後がない状況。
トライアル2ndの2走目、3走目の枠番は抽選で決まるルールですが、ここで西山貴浩にとてつもない強運が舞い降りてきます。
2走目の抽選はラストで残りくじに。他の5選手が1号艇を引くことができず、労せず最内枠をゲット。絶好の機会を活かし、コンマ05のスタートを決めてイン逃げに成功。
3走目の抽選はトップの順番。ガラガラを回した西山貴浩が引いたのは・・なんとまたもや白いボールの1号艇!
大先輩の松井繁には以下のような皮肉もw
オレは23回グランプリに出て、抽選で1号艇引いたのは1回しかないのに、オマエはもう2回か
この強運を無駄にすることなく、3走目もしっかりイン戦を押し切って勝利。これでトライアル2ndの成績を「611」とし、優勝戦は2号艇で戦うことに。
峰に屈したファイナルと思わぬサプライズ
優勝賞金1億円を懸けたグランプリファイナルの舞台。
西山貴浩はメンバーで唯一のSG未制覇ながら、スタートとターンの技術を磨き続けて最高峰の舞台に臨みました。
レースは大外から松井が動き、スロー4艇が深めの進入に。その状況で西山はコンマ02のスタートを切りますが、1コースの峰選手はその上を行くコンマ01。また、隙のないターンをされてしまい…
イン逃げで勝負は決し、西山貴浩にとってはじめてのグランプリファイナルは5着という結果になりました。
「舟券には絡めなかったけど、いい経験ができた」とレース後に淡々と話していた西山ですが、平和島を去る間際のインタビュー中、とんでもないサプライズが!
ここは東京平和島なのに、なぜかポンコツ会の先輩「林恵祐」選手が登場。
わざわざ福岡から西山貴浩を応援しに飛行機で来たといいます。東京の滞在時間はわずか1時間だったとか。
「何しよんですか!」と素で驚いた西山貴浩でしたが、「ポンコツ会はすごい。とてもうれしかった」と、東スポのコラムにも書いていました。
1億円と打倒・峰は叶わなかったものの、たくさんの先輩や仲間に助けられながらこの舞台までのぼり詰めた価値ある挑戦。
そんな彼の有志に、多くのファンが感動したのは間違いありません。
目指すのは「ミスター若松」の襲名
西山貴浩という選手は、ノリと勢いのイメージが強いレーサーですが、裏では相当な努力家でもあります。過去のインタビューではこんなコメントも。
レースのたびに結果と反省点をノートに記し、スタートの改善についても研究を続けている
コツコツと積み重ねてきた鍛錬の成果が花開き、SGタイトルも手の届く距離にまで近づいている状況。
そんな中、西山貴浩が本当に目指している姿は「ミスター若松」こと、福岡支部の大先輩「田頭実」だといいます。
若松では一般戦でもなんでも勝ちたい。勝ちまくって、田頭実さんの「ミスター若松」の称号を譲り受けたい。オールドファンの田頭さんの人気はすごいですからね。
出典:マンスリーボートレース
田頭さんのような称号をつけてもらえるレーサーになりたいという若松っ子。
今後も相変わらずのエンターテイナーぶりを拝見できそうですが、彼の夢でもある「若松でのSG優勝」を果たす日が来ることを期待してます!
コメントお待ちしてます!
コメント一覧 (1件)
西山貴浩様
大変ご活躍のこととお喜び申し上げます。
高校生の時に通って頂いたスイミングスクールでの
出来が懐かしくHPを検索してみるとここまでご活躍されていらっしゃるとは⁉
多くの学生たちがアルバイトで私の会社で勤務してくれていますが、何をしたいか
わからないまま就活で企業選びする学生に不安と将来を危惧しております。
あの日の僅かな出会いとご縁でしたが、八幡工業高校の競艇選手を目指す高校生が
ここまで成長した「経験」を学生たちの将来に繋がる体験談として話をさせて頂きたいと
思います。みんなが西山貴浩になれるんだ!と言うことを伝えさせて頂きます。
元レッツ八幡西店 加藤 寧(やすし)