2024年10月24日の唐津一般戦。オール連対の活躍で優出すると、優勝戦は6コースからコンマ02のトップスターを決めまくって勝利。今年6度目のVを飾った。
ただ、F罰則により一般戦しか出場できないため、6勝ながら賞金ランキングは150位前後。
2023年9月30日、唐津G1優勝戦においてフライング。これにより、既に決まっている斡旋が終了後、G1への斡旋は1年間除外となった。
なお、24年1月5日から1年間の選出除外となるため、G1・G2の復帰は2025年1月以降となる。
艇界屈指のまくり屋「菅章哉」。
一番の持ち味は、チルトを最大角度まで跳ねる力強い伸び足。インが圧倒的に有利な状況において、アウトコースから飲み込んでいく走りを得意としています。
ただ、一時はF3(フライング3本)でB2級降格で苦しんだ時期も。そんな中、休み明けの2021年から怒涛の快進撃でA1級復帰、さらにはSG初出場を果たすなど活躍を魅せています。
ここまでは有名な話ですが、あまり語られない過去がいくつもあります。
そこで今回は、菅章哉の凄さが分かる競争実績をはじめ、意外な交友関係、嫁や大家族まで丸裸に。「競艇界のガースー」を全て紹介します。
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菅章哉とは?
菅章哉は1988(昭和63)年生まれ、徳島県出身のボートレーサー。
2009年に地元鳴門でデビューし、初勝利は2010年4月。初優勝は2012年4月のG3新鋭リーグ戦にて、大外6コースから大まくりで水神祭を挙げています。
その後は伸び特化の”チルト3度”で知名度を上げていき、ファンからは「ガースー」の愛称で親しまれる存在に。
菅章哉の公式プロフィール
公式画像 | |
名前 | 菅章哉(すがふみや) |
登録番号 | 4571(105期) |
生年月日 | 1988年7月2日 |
身長/体重 | 159㎝/54㎏ |
血液型 | B型 |
出身/所属 | 徳島県/徳島支部 |
菅章哉の出場予定や期別成績は、オフィシャルサイトの選手ページをご確認ください。
2013年に結婚。美人妻・子5人の大家族
菅章哉の公式インスタグラムでは、家族のこと、交遊関係や休日の過ごし方などを覗くことができます。
2013年に結婚した嫁(一般女性)とは幼稚園時代からの幼なじみ。子宝にも恵まれ、2023年4月にインスタで公表した「双子ちゃん」を含めて、お子さんが5人もいる大家族の主に。
過去の投稿で「家族の笑顔を見たら疲れも吹っ飛びます」と語っているように、ガースーの強さは家族あってこそなのでしょう。
余談ですが、中学時代に一度フラれた経験があるそうですw
師匠は近藤稔也、弟子は西岡成美
菅章哉の師匠は「近藤稔也」。目立った実績は残せていませんが、公私ともに大きな支えとなっている存在。
弟子は123期の「西岡成美」。艇界屈指の美人レーサーであり、A級に初昇格2023年はデビュー初優勝を達成!師匠顔負けの活躍を続けています。
なるみんの可愛さは以下の記事でご堪能くださいw
同期(105期)の注目選手
105期で通算勝率1位の「磯部誠」。”ベーやん”の愛称で親しまれ、2020年にヤングダービーを制覇。2022年のグランプリでは3着に入る快挙を達成したトップレーサー。
そして、養成所のリーグ勝率1位だった「佐藤翼」。2021年の児島G1を制し、同年のオールスターでは優出2着の実績あり。私生活では美人レーサー「土屋南」と結婚しています。
柳田悠岐(プロ野球日本代表)との親交も
菅章哉のインスタグラムでは、家族だけでなく他選手と映っている写真を多数公開。
最も露出が多いのは徳島支部の先輩「樫葉次郎」ですが、それ以外に「峰竜太・西山貴浩」といったノリが合いそうなトップレーサーの姿も見られます。
また、日本を代表するプロ野球選手「柳田悠岐」との親交も。オフシーズンには自主練に参加するほどの関係性。
菅章哉が野球好きなのは有名なことですが、その影響もあって、息子さんの野球センスはかなりの腕前。
菅章哉の年収(獲得賞金)
年 | 獲得賞金 | 順位 |
---|---|---|
2024年 | – | – |
2023年 | 41,200,000円 | 88位 |
2022年 | 32,370,000円 | 175位 |
2021年 | 31,130,000円 | 174位 |
2020年 | 7,920,000円 | 1325位 |
2019年 | 30,090,000円 | 180位 |
2018年 | 25,390,000円 | 236位 |
2017年 | 22,280,000円 | 306位 |
菅章哉の年収は上記の通り。
G1優勝戦のフライングなどトラブルもあった2023年ですが、優出11回・優勝3回の活躍もあって自己最高の4100万円(賞金ランキング88位)を獲得しています。
菅章哉のインスタグラム・ツイッター
菅章哉のSNSアカウントは「インスタグラム・ツイッター」の2つ。
ただし、ツイッターはあまり活用していないので、フォローするならインスタがおすすめ。レースでは見れないガースーが度々アップされています。
菅章哉の競艇人生は劣等生スタート
インタビューで自ら「劣等生だった」と語るほど、菅章哉の競艇人生は苦難の連続。周りに比べて素質も才能も劣っていた中、デビュー後の新人期間は綱渡りの日々が続いていきます。
ギリギリの成績で養成所を卒業
- リーグ戦勝率:3.80
- 準優出:1回
- 優 出:0回
菅章哉は2008年秋に養成所へ入所しますが、訓練生としての1年は過酷すぎる日々でした。
上記に記載した通り、養成所のリーグ戦勝率は3.80、優出ゼロ。女子レーサーを含めてもワースト級の成績です。
当然、成績不良による退所(クビ)に怯えながらの毎日。ただ、同期たちの支えも励みとなり、ギリギリの成績で何とか卒業。晴れてプロの競艇選手に。
デビュー期にフライング2本の失態
地元鳴門の一般戦でデビューを果たしますが、2走目でコンマ04のフライング。
F後のスタートは慎重になる選手がほとんどの中、菅章哉はひるむことなく次節でもコンマ0台を連発。しかし、この戦い方が仇となり、デビュー3節目で2本目のF。
いきなり30+60日の罰休で出鼻をくじかれるスタートとなったのです。
初勝利は大波乱を呼び込む大外差し
F2でしばらく無理ができない状況となりますが、F休みが明けてすぐの尼崎でいきなり結果を出します。
2010年4月25日の3日目1R、1マークで内側の艇が競り合う展開となってポッカリ空く状況に。
そこへ飛び込んだ菅章哉は、鋭く差しを入れ、バックストレッチで混戦を抜け出して1着でゴール。デビュー36走目で嬉しい水神祭を飾りました。
当時の菅は期待値ゼロの選手だったので、まさかの1着に場内は騒然。
3連単の配当は11万5610円。初勝利で特大万舟券を演出し、その名を着々を艇界に広めていきます。
初優勝は強豪相手に決めた大外まくり
初勝利を経て舟券入着率は上がっていきますが、デビューから2年以上優出がなかった菅章哉。
ようやくファイナルに手が届いたのは、2012年4月の下関新鋭リーグ。優勝戦の対戦相手は、後にSGレーサーとなる深谷知博、茅原悠紀の猛者たち。
6コースからコンマ03のトップスタートを決め、4~5コースが凹んだことで先マイに成功。そのまま先頭を守り続けて初優出・初優勝を達成しました。
そして、新鋭リーグ優勝によって新鋭王座決定戦の出場権を獲得。2012年9月にG1初出場を果たしています。
菅章哉のレーススタイル
個性的な走りからアウトレーサーの印象を強く持たれていますが、過去データを見ると”進入コースよりも勝つための戦い方”に拘っていることが分かります。
過去にアウト専門だった時期はない
上記表は菅章哉のコース別進入率。大外が慣例となる新人時代を除いたデータです。
数字の偏りがあるのは、4~6号艇の割り当てが多かった2011年のみ。以降はすべてのコースから進入していることが分かります。
アウト屋といえば、阿波勝哉のような「何が何でも6コースから」という強い信念が印象的。一方、菅章哉に関しては、コースへの拘りはそれほどなく、自在な戦い方がベースとなっています。
転機となったG1最終日「6コース2連勝」
菅章哉が”伸び特化”を極めるきっかけとなったのは2019年10月、地元鳴門の記念G1大渦大賞。
予選19位で惜しくも準優進出を逃がしますが、最終日の1走目に6コースからトップスタートで豪快なまくり一撃を決めます。
チルトを跳ねた前半レースは「いいのを見つけた」と好感触。
後半レースも同じセッティングで6コース進入を選択すると、ここも見事に瓜生正義のイン戦を撃破。最終日は大外まくり連発の連勝締めとなりました。
「6コースから勝つと周りの反応も変わる」と、まくり攻めに活路を見出した菅章哉。現在の”伸び型調整”を確立する第一歩となったのです。
「チルト3度」はイベント時が多め
基本は伸び重視のセッティングに調整しますが、全て”チルト3度”という訳ではありません。
通常時のチルト角度は「+0.5度」。それ以上の角度で挑むレースは「イベントの時だけ」と本人が語っています。
ここで言うイベントというのは、地元の優勝戦をはじめ、前づけ艇がいて内側が混戦となりそうなレース。また、チルト3度にするとファンが喜びそうなレースを指しているようです。
要は、競艇を盛り上げるための切り札。こうした戦いかも菅章哉が人気レーサーである所以かもしれません。
自身のインスタでは、チルト角度を当ててプレゼントが貰える企画などを実施。まぁ、そういった時は大抵”チルト3度”ですけどねw
イン逃げで4回の優勝を記録
- 逃げ:4回
- 差し:0回
- まくり:11回
- まくり差し:4回
チルト角度の調整幅は競艇場によって変わるため、中にはチルト3度が使えない水面も多数あります。つまり、安定した成績を残すには”チルトに頼らない走り”も必要です。
現時点で菅章哉の通算優勝回数は19回。その中には”チルト0.5度”までしか調整できない戸田(2回)も含まれます。さらに、1コースからのイン逃げも4回記録。
外からのまくり(まくり差し)だけでなく、最内から逃げるスキルも兼ね備えているといって良いでしょう。
F3でB2級降格からの快進撃
チルト3度という武器を手に、伸び特化のセッティングに挑む数少ないレーサー。そんな菅章哉が大きな落とし穴にハマったのは好調だった2020年。
競艇選手にとって引退も考えてしまう3本目のフライング。
それでも菅はこれまで通りのスタイルで復帰し、2021年の大きな飛躍へと道を繋げていったのです。
悪夢のF3でB2級転落
伸び足を強化すれば他艇より伸びで上回れるため、スリット後に大きなアドバンテージを得ることが可能。
しかし、忘れてはならないのがフライングのリスク。2019年末~2020年序盤にかけて、菅章哉はその沼にハマってしまいました。
1本目のFは、審査期間開始月となる2019年11月の芦屋G1。その後、2020年2月の丸亀G1四国地区選でF2。
ここで伸び足特化のセッティングを一旦は諦めます。ただ、この変化に対応することができず、次節の福岡で1コースからコンマ03のスリットオーバー。
痛恨のF3となった菅は、3月10日のレースを最後に150日のF休みに。出走回数不足に加えて事故率オーバーも確定(事故パン)となり、13期続いたA級からB2級へ降格します。
F休みの代償は大きく2020年は優勝ゼロ
- 出場節数:11節
- 出走回数:81走
- 勝率:6.19
- 1着率:25.9%
- 3連対率:61.7%
- 優出回数:3回
- 優勝回数:0回
本来のセッティングを捨てたことで歯車が狂ってしまった菅章哉。実質的な復帰は8月末となり、2020年後期、2021年前期はB2級で走ることを余儀なくされます。
B2級選手の斡旋は1ヵ月に1節程度。収入が激減する中、家庭を持つ身としてこれ以上のフライング許されない状況に。
一般戦で無理ができず大人しいレースを続け、2020年は3回の優出がありながらも優勝はゼロ。年間獲得賞金は僅か「792万円(2019年は3009万円)」という厳しい1年になりました。
家族や仲間に助けられたF休み期間
F休みは家族との時間に向けることが多かったらしく、その様子はインスタグラムでも確認することができます。
また、フライング休み中の収入はなくなるので、生活面気遣った差し入れが先輩、後輩、同期のレーサーたちから沢山届いたようです。
フライング3本切ると沢山の優しさに触れることができます。そして、沢山の人に支えられて生きていることに気付く事ができます。仕事を失った事で、仕事のありがたみも改めて感じました。
子供が3人いる菅にとって嬉しかったことでしょう。
2021年の菅章哉は自己最多のV6
復帰してからの菅章哉は飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍!
2021年は3節目の児島で久々の優勝。その後も好モーターを引き続けてリズムが良くなり、本来の強い伸び足を完全に取り戻します。
2021年は児島、鳴門、唐津、宮島、丸亀で合計6回の優勝。さらに、そのすべてがセンターより外枠の「まくり・まくり差し」という菅章哉らしい持ち味を発揮。
そして、2021年後期にはA1級へ返り咲き、完全復活を成し遂げました。
菅章哉の強さが分かるガースー砲
菅章哉といえば、チルト3度まで跳ねた豪快な「ガースー砲」。パーフェクトな圧勝劇や、多くのファンが名シーンと絶賛したレース動画を厳選して紹介します。
峰竜太のイン戦を撃破(2023.6.4)
2023年6月のG1蒲郡周年記念。
断然人気となった峰竜太のイン戦において、菅章哉はチルト3度で挑んだ一戦。
ほぼオール連対で準優を決めていた峰。ここでも絶好のスタート(コンマ06)を切りますが、菅はさらに上を行くコンマ05。当然、スリット通過後は圧倒する伸びを見せ、内3艇を飲み込むまくりが炸裂。
峰竜太からすれば、あれだけのスタートで負けたら成す術なし。この戦いで菅章哉に勝てる選手は1人もいないはずです(笑)
4カドからまくり一閃(2022.8.11)
2022年8月11日の鳴門一般戦は、見た目にも分かりやすいガースー砲が炸裂。
4カドからコンマ06のトップスタートを決め、内側に絞ってスロー勢を飲み込む展開。驚くべきは、3連単が2番人気(1180円)という配当。
菅章哉への信頼と期待の大きさが、この程度の低配当になったと思われます。
峰竜太を2度の強ツケマイで撃破(2021.9.16)
艇界の頂点を極めた「峰竜太」との一騎打ちは、ファンの間でも語り草となっています。
2021年9月16日の鳴門G1大渦大賞2日目6レース。
6号艇の峰竜太が前付けで2コースに入り、4号艇の菅章哉が6コースに動く「162354」の進入隊形。
好スタートを決めた峰が直まくりの展開。難なく今泉を捌いて先マイ体勢に入ったところ、菅はそれを許さず大外から強引に握り込んでツケマイを仕掛けます。
バックで前に出たのは菅でしたが、峰は1周2マークで差しを入れてすぐさま反撃。
常人ならここで2着狙いをしていたはずですが、菅は外から十分なマイシロを取って再びツケマイ敢行。これが見事に決まり、艇界のスター「峰竜太」を完全に沈めて1着でゴール。
絶好調だった峰を道中で逆転するなんて…。間違いなく後世に語り継がれるレースです。
おまけ:優勝戦の菅章哉は買い時
ここまで菅章哉についてお伝えしましたが、舟券に役立つ情報を一つだけ。
「土屋南ちゃんねる」に公開された動画を見れば分かる通り、優勝戦のガースーはかなり狙い目。外側から進入する時はさらに信頼度がアップします。
参考までに、過去3年(2020~2022年)の優出データがこちら。
開催日 | レース | 進入 | 結果 |
---|---|---|---|
2020.9.28 | 若松 | 4コース | 2着 |
2020.10.26 | 鳴門 | 5コース | 5着 |
2020.12.22 | 三国 | 6コース | 6着 |
2021.1.18 | 唐津 | 2コース | 3着 |
2021.2.10 | 児島 | 4コース | 優勝 |
2021.3.3 | 大村 | 3コース | 4着 |
2021.3.25 | 鳴門 | 4コース | 優勝 |
2021.4.25 | 唐津 | 6コース | 優勝 |
2021.6.8 | 宮島 | 6コース | 優勝 |
2021.6.30 | 下関 | 5コース | 4着 |
2021.7.23 | 大村 | 6コース | 4着 |
2021.8.12 | 宮島 | 3コース | 優勝 |
2021.10.31 | 丸亀 | 5コース | 優勝 |
2022.8.26 | 芦屋 | 5コース | 4着 |
2022.9.14 | 鳴門 | 1コース | 2着 |
2022.9.24 | 尼崎 | 6コース | 優勝 |
2022.10.19 | 鳴門 | 1コース | 優勝 |
2022.11.8 | 福岡 | 3コース | 2着 |
2022.11.21 | 大村 | 4コース | 3着 |
2023.1.14 | 宮島 | 4コース | 優勝 |
2023.1.29 | 下関 | 5コース | 2着 |
2023.3.15 | 鳴門 | 4コース | 優勝 |
2023.4.19 | 住之江 | 2コース | 3着 |
2023.4.27 | 児島 | 4コース | 4着 |
2023.5.6 | 鳴門 | 5コース | 4着 |
インコースから逃げて優勝したのは僅か1レース。それ以外はほぼダッシュスタートであるうえ、あり得ないほどの勝率で優勝を飾っています。
近年はその凄さがバレて安くなりがちですが、不利な枠番でオッズに賞味があればぜひお試しください!
コメントお待ちしてます!