中国地方に3つある岡山県の「児島競艇場」についての特徴をまとめました。
児島には何度かお邪魔してますが、めちゃくちゃのどかな場所にあります。また、競艇場内から見える景色はほぼ海と山で、その絶景を眺めているだけでも癒されること間違いなし。
まぁ、3回行って今のところ負け越してますけど…
競艇場は最高なんですが、瀬戸内海に接していることで予想を難しくさせています。
ただ、それさえ理解すれば読みやすい競争水面でもあるので、全ての特徴を分かりやすく解説していきますね。
直近好調の「エンカウント」。
以下は約1ヵ月間、無料予想に1日1万円賭け続けた収支です。
回りくどい説明はしません。勝てる競艇予想をお探しならこの機会にぜひ。
児島競艇場(ボートレース児島)とは?
児島競艇場は、岡山県倉敷市にあるボートレース場です。
初開催は1952年。瀬戸大橋の北端となる吊り橋(下津井瀬戸大橋)にも近い場所に位置しており、競走水面は西に向けて造られています。晴れていれば場内ビジョンの向こうに、瀬戸内海の絶景を拝むことも。
児島といえば、世界中のジーニストが注目する「国産デニムの聖地」で有名な場所。児島競艇場のボートにも、おしゃれなジーンズ柄があしらわれています。
そして、児島競艇場で忘れてはならないのが、独特の声やフレーズの数々で知られる、椛島健一アナウンサーのレース実況です。
YouTubeなどに椛島アナの名実況が多数アップされているのでぜひ。
児島競艇場へのアクセス情報
児島競艇場は、交通アクセスが便利な場所にあります。それぞれの手段や経路については以下をご覧ください。
JR(公共交通機関)の場合
JR本四備讃線(瀬戸大橋線)児島駅が最寄り駅。岡山駅からは、快速マリンライナーで3駅22分。高松駅からは2駅29分。児島駅からは無料バス(約5分)が運行されています。
本場のレース開催日のみ、帰りのきっぷを窓口に見せることで「運賃払い戻しサービス」があります。
自家用車の場合
瀬戸中央自動車道「児島IC」から約5分となります。
道順は、児島料金所を進み「児島・玉野」の標識に従って分岐点を左へ進みます。扇の嵶口(交差点)を右折し、国道430号線を直進。元浜団地口(交差点)を右折して、県道21号線 に入り直進。左手に無料駐車場が見えてきます。
無料駐車場は2588台収容の広いスペースが用意されており、満車になることはほぼないはず。
バスの場合
児島競艇場へは、JR倉敷駅、福山駅、金光駅、天満屋バスセンターなど、岡山県内の各所から無料バスが出ています。時刻表など、詳しくは児島競艇場のオフィシャルサイトで確認してください。
児島競艇場の施設概要
施設名称 | 児島ボートレース場 |
住所 | 岡山県倉敷市児島元浜町6-3 |
公式HP | http://www.kojimaboat.jp/ |
電話番号 | 0877-23-5141 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
所属 | 岡山支部 |
主な選手 | 山室展弘 寺田千恵 平尾崇典 田口節子 茅原悠紀 守屋美穂 他多数 |
北原友次、黒明良光、村上一行、林兄弟(通、貢)など、競艇の歴史に名を残すレジェンドを多数輩出している岡山支部。現役選手(100名弱)の中にも、名実ともにトップクラスで活躍するレーサーが多数います。
漫画「モンキーターン」の登場人物、蒲生秀隆のモデルとされる山室展弘。同じく櫛田千秋のモデルとされる、SG優出レーサーの寺田千恵。
支部初となる賞金王決定戦(グランプリ)覇者、茅原悠紀など、男女を問わず選手層がとても厚い印象です。
大人気の美人レーサー「守屋美穂」も岡山支部所属!
ボートレース児島の主な特徴
ここからは、児島競艇場の特徴を解説。瀬戸内海に位置する他の競艇場(宮島・徳山・丸亀)と、共通する部分も多いようです。
水質は「海水」
瀬戸内海をそのまま競走水面に使用している児島競艇場。水質はもちろん海水です。
塩分濃度が高い海水の場合、浮力がつく競走水面。その為、選手の体重差が艇のスピードに与える影響は少なくなります。
また、海水を「柔らかい水」と表現することがありますが、これについては水の中に入る塩分濃度と関係しています。
混じり気のない真水は、水分子の結びつきが増すことで硬さを生みます。対して海水は、水の中に入る不純物(=塩)の割合が多くなるため、結びつきを弱めて水質を柔らかくします。
あわせて不純物は、接水面においてクッションの役割も果たすので、艇の跳ねも淡水に比べて少なくなります。
海水が乗りやすい、ターンしやすいといわれるのは、水中に不純物として存在する”塩分”のせいなのです。
水面から「ボラ」がよく出没する
レースの映像を見ていると、1マークの奥に何やら怪しい物体を発見。
選手たちが1マークを回り、バックストレッチに艇を向けた直後。この物体は、いきなり水面から勢いよく顔を出し、艇が通過する寸前で姿を消しました。
正体は「ボラ」です。
ボラは海水や汽水に多く生息する魚で、大きいものでは体長が50cm以上にもなります。特に春と秋には、海水、汽水の競艇場に姿を現すこともあります。
ボラは水面上を高く跳ねることもあるため、方向とタイミングによっては「選手に衝突する事例」も…
- 西山貴浩がボラにぶつかり脳震盪
- 星野太郎がボラに直撃し鼻骨を折る
- 松野京吾がボラに衝突し失神
松野のボラ事件は、G1名人戦(マスターズチャンピオン)前検日の出来事。日高逸子選手のブログで当時の様子が詳しく書かれています。
バックストレッチ側の進入ブイのところで、松野さんのボートから白い塊が水の中に入っていくのが見え、私はアカクミ(水抜きのスポンジ)が落ちたと思い、拾おうと近くまで行くと、何もないのです。
ふと松野さんを見るとグッタリしています。ボラに当たったんだとピンときました。(中略)
出典:日高逸子選手のブログ
ボラは高さ、距離ともに1m以上跳ぶこともあり、水面の航行中にぶつかってしまうと、頭部や顔面への大きなケガにつながる危険があります。
臭いも相当強いらしく、選手にとってはかなり厄介な難敵となっているようです。
出口が広く、全速で回りやすい1マーク
1マークのスタンド側スペースは43mとなっており、スタートラインからの振り幅は単純計算で約16mとなります。
ただ、実際の競走水面では、消波装置のせり出し(水面図の点線)がほとんどありません。よって、スタンド側スペースは、オフィシャルサイトの発表よりもう少し広い可能性がありそうです。
イン逃げを狙う1コースが不利になる条件は少ないですが、1マークのバック側が広いため、2コースから外の艇にも攻めやすさがある水面といえます。
1コースのスタートが少しでも甘くなれば、2コース差しや外からの捲りに仕留められてしまうことも。
進入が非常に難しい6コース
児島はコースの特性上、左下隅のスペースが狭くなっています。ピットアウト時の影響はありませんが、待機行動中、ダッシュ勢が助走に入る時のポジションに特徴が出てきます。
6コースの選手が助走距離を長く取りたい場合、レバーを握ってから外に張り出す形で”斜行”しなければなりません。また、5コースの選手も同様です。
ピットから2マークまでの距離も101m(平均以下)と短く、ダッシュ勢にとっては待機行動スペースが狭め。
特に6コースのスタートは、ピット近くまで引っ張り斜めから入る選手と、4,5コースより前につけ、直線だけで助走する選手に分かれます。
進入が難しい児島アウトコース。いろんなスタイルが見られる「個性的なコースレイアウト」と言えるでしょう。
夏は追い風、冬は向かい風基調
児島競艇場の競走水面に吹く風の特徴はとてもシンプルです。
- 気温の高い季節は、南からの向かい風
- 気温の高い季節は、南からの向かい風
- 時間によっては、季節を問わず海が開けている東からの風(左横風)
いずれの風も穏やかで、6m以上の強風となる割合は年間約4%という少なさ。無風で行われるレースも多いのが「児島の特徴」でもあります。
「風がレースにもたらす影響はほとんどない」と考えて良いと思います。ただ、天候の急変や、台風の接近による強風、突風がないわけではありません。
参考までに、強い向かい風の場合はダッシュ勢の捲りが有利。強い追い風になれば、2~3コースの差し(あるいは捲り差し)の勝機が強くなります。
乾燥した風はイン逃げに有利
瀬戸内海に吹いてくる風には「湿度が少なく、乾燥している」という大きな特徴があります。
日本海からの北風は中国山地で、太平洋からの南風は四国山地でぶつかります。瀬戸内海に吹いてくるのは、それぞれの産地で雨を降らせた後の「乾いた風」となります。
これこそ、雨が少ない瀬戸内式気候の特徴にもつながるわけです。
湿度はモーターの出力を下げる要因の1つ。スロー勢の起こしもスムーズになりやすく、インに有利な気象といえます。
児島のみならず、同じ瀬戸内海にある「丸亀・宮島・徳山」にも共通した特徴。
予想精度が上がる潮位の変化
レース展開を大きく左右する潮位変化。児島マスターになりたいならぜひ覚えておきましょう!
水位が上がればイン、下がればアウトが優勢
海面は月と太陽の引力によって、常に水位(潮位)が変動しています。
1日で最も水位が低い状態が「干潮」、最も高い状態が「満潮」です。
水位は満潮になるまで上昇を続け、満潮をピークに干潮の水位まで低下していきます。この昇降の繰り返しを「潮の干満(潮汐)」と呼びます。
海面に開放された児島競艇場は、潮の干満による水位差が大きい海域。干潮時と満潮時では競走水面のコンディションも大きく異なります。
レースに与える影響としては…
- 水位が上がっている時(満潮時)は、小回り(イン逃げ、差し)有利
- 水位が下がっている時(干潮時)は、外攻め(捲り、捲り差し)有利
しかし、潮の変化は複雑で、満潮時、干潮時の水位も毎日変動するのが難しいところ。潮の干満については「潮回りのサイクル」も覚えておく必要があります。
潮回りによって満潮時の水位も変わる
潮の種類を意味する「潮回り」は、月の満ち欠け(月・地球・太陽の配列)と関係しています。潮回りは以下の5種類。
「満月」「新月」の前後が、干満の水位差が大きい「大潮」の時期。月が半分見えている上弦の月、下弦の月の前後が、水位差が少ない「小潮」「長潮」「若潮」の時期にあたります。
潮回りは、以下の図のサイクルで繰り返され、干満差も周期的に変わっていきます。
満潮、干潮は毎日(それぞれ1日1~2回)ありますが、大潮の日と長潮の日では、ピーク時の水位にも差が出ることになります。
うねりが出る条件は「大潮・上げ潮・満潮の手前」
「満潮時には、水面にうねり(の影響)が出る」児島競艇場のオフィシャルサイト、そして各情報サイトでも水面特性の1つとして書かれている項目です。
しかし、これまで説明してきた「潮の特徴」を理解していれば…
「児島は満潮になったら必ずうねりが出る」と、誤った解釈には至らないはず。
児島の周辺水域には、福岡(淡水と海水がぶつかり合う)や、びわこ(観光船の航行)のような、恒常的にうねりを起こす要因がありません。
一応、児島競艇場のオフィシャルサイトには「満潮に向かう上げ潮の時は、水面がポチャつき、うねりも出てくる」という表記がありますが、以下の干満を表す図に当てはめてみると…
流れが落ち着く満潮時付近には、児島のオフィシャルサイトがいうところの「ポチャつき」は出にくくなるでしょう。
水位の上昇時(上げ潮)は、海水が競走水面側に向かってくる流れ。
したがって、うねりが出やすい条件は「上げ潮時の、満潮となる手前の時間帯」と言って良いでしょう。さらに、大潮の時期は上げ潮のスピードも速くなります。
結論、児島競艇場のうねりは「大潮の日・上げ潮・満潮になる前」の時間帯に起こる可能性大。
気象庁のホームページで干満の時間帯を知ることができる。
児島の出目ランキング・コース別入着率
児島特有のクセがある中、出目やコース別成績はどのような数値が表れているのか?
ボートレース児島の出目ランキング
順位 | 出目 | 回数 | 平均配当 |
---|---|---|---|
1位 | 123 | 136回 | 1,072円 |
2位 | 124 | 133回 | 1,280円 |
3位 | 132 | 123回 | 1,751円 |
4位 | 134 | 102回 | 1,661円 |
5位 | 126 | 88回 | 2,290円 |
6位 | 142 | 84回 | 2,357円 |
143 | 84回 | 2,051円 | |
8位 | 125 | 78回 | 2,334円 |
9位 | 135 | 74回 | 2,123円 |
10位 | 136 | 56回 | 2,694円 |
213 | 56回 | 3,625円 | |
12位 | 146 | 54回 | 3,551円 |
13位 | 145 | 53回 | 2,701円 |
14位 | 214 | 47回 | 3,954円 |
15位 | 152 | 46回 | 4,889円 |
314 | 46回 | 6,111円 |
イン逃げを主体とした出目が上位を独占する中、注目すべきポイントが一つだけ。
それは、最も入着率が低いはずの6号艇。
どこのレース場でも「125」は上位常連ですが、その出目より「126」の方が多く出現しているのです。また、堅いレースの定番ともいえる「142・143」よりも上。
この事実を知っておくだけで、実力が拮抗しているレースでプラスαの知識となるはず。
1コースは全般に堅調。2コースの飛躍は「冬と満潮時」
季節によって多少バラつきはあるものの「イン逃げ率は60%前後」の高い数字。
中でも、夏(63.2%)の強さは際立っており、2連対率も79.2%という高いアベレージを残しています。
2コースは、1着率のピークが冬(14.5%)。満潮時に限った1着率も17.2%の高い数字を残しているため、寒い季節の満潮時に強みを持つ、と考えていいでしょう。
ただし、夏は1着率が低いだけでなく、3連対率も56.4%まで落ちています。気温の低下が成績の上昇に比例していること思った方が良さそう。
目立った強みがないセンター勢
3コースは特に数字上の特徴が見当たりません。
3連対率は全国ワースト3位。さらにフライングの本数も多く(2020年5月からの1年間で16本は、全国ワースト2位タイ)、児島の3コースはかなりの苦戦ぶりがうかがえます。
4コースの1着率も、10%程度の全国平均レベルにとどまっており、戸田・桐生・蒲郡のような、4カドの強さからはほど遠い成績となっています。
5コースは夏に2,3着の食い込みも
5~6コースについては、2~3着争いへの食い込みが期待できるデータとなります。
特に5コースは、夏の3着率が22.5%の好成績を収めており、3連単の相手に買えるだけの実績を残している点は注視すべきです。
企画レースは朝イチが狙い目
レース名 | 概要 |
朝得ガァ~コ戦(1R) | 1号艇にA級選手 |
昼得クラリス戦(6R) | 1~3号艇にA級選手 |
日替艇食戦(8R) | A級選手が走るA艇食、女子選手が走るレディースセットなど |
進入固定戦(9R) | 1号艇、4号艇にA級選手 |
児島競艇場では4つの企画レースが実施されていました(記事作成時点)。
舟券的な魅力があるのは、1号艇(1コース)にA級選手が座る1R、6R、9Rとなります。
さらに、その中でも朝イチの1R「朝得ガァ~コ戦」は、回収率アップの大チャンス!決して買い逃すことのできないレースです。
1R「朝得ガァ~コ戦」は、イン逃げ成功率が81.0%という鉄板級の数字。
よほどの悪天候でもなければ、高い確率で期待通りの結果となるはず。また、6R、9Rにおいても、迷わず舟券の軸にできる1コースの1着率となっています。
児島競艇に挑む場合は、この3レースでしっかりプラス収支を確保しましょう。
SG、G1、G2、男女W優勝戦などの開催時には実施されません。また、番組内容が変わることもあるので、当日の出走表で必ず確認してください。
決まり手を活用した予想方法
1コースのイン逃げを阻むべく、2コースから外の選手にはどんな攻め方の傾向があるのか?児島競艇場の決まり手データを見ながら検証していきます。
2コースは差し主体だが、水面によっては捲りも利く
2コースの1着パターンは、イン逃げが流れた懐を突く形での「差し」が高い割合を占めています。ただし、インコースに有利な水面の場合、スタートを決め、1コースを外から封じ込める捲りも有効となります。
水位が高い時間帯、適度な追い風など、スロー勢のメリットが高いコンディションの時には、2コースからの「捲り」もあると考えておきましょう。
二段差しが届かない3コース
3コースの数字で特徴的なのは「差し」が決まる確率の低さ。スロー勢が強い水面でも、1マークから遠い3コースには、なかなか出番が回ってこないことを表しているようです。
外を回って1~2コースの間を突くか、そのまま外から押さえ込むかの動きが多く、強気に最内を切り込む1着パターンは非常に少なくなっています。
また、抜き(10.2%)が3コースに限って高いことも”1周1マークの決め手に欠ける”ことを読み取れます。
干潮時は4コースの自在性と5コースの捲り攻め
水位が下がり、ダッシュ勢に有利な水面となった際、自在に動ける4カドの強みが発揮されます。
外から捲りきるだけでなく、間を突いた捲り差し、さらには引き波を3本越える内差しまで、多彩な攻め方で1着を奪える優位性が結果にも表れています。
5コースは、4カドの攻めに乗る形で2~3着まで…という流れ。そのうえで勝ち切るとなれば、逆に4カドが不発に終わった場合。4コースに代わって「捲り差し」を決めるパターンとなります。
【児島競艇場】まとめ
今回は四国地区の「児島競艇場」についてまとめました。競艇場の特徴やレース傾向を要約すると、以下の通りになります。
- 水質は、瀬戸内海の海水
- 6コースの進入が難しいコースレイアウト
- 全速攻めもしやすいバック側の広さ
- 風はどの方向からも穏やか
- 水位変動が大きく、潮のチェックは必須
- うねりの条件は「大潮・上げ潮・満潮手前」
- 冬の2コースは狙い目。満潮時ならさらなる強みも
- センター勢は目立たず過度な期待は禁物
- 1R「朝得ガァ~コ戦」は大チャンス
児島競艇場は、イン逃げを素直に信頼できる水面といえます。
ただ、潮の干満によるコンディションの変化が目まぐるしいため、2コースに逆転の目が大きくなるレースも少なくありません。モーターの調子などを見ながら、買い目を増やすか、無理せず見送るかの判断も大事になってきます。
また、1Rの「朝得ガァ~コ戦」を筆頭に、回収率アップにつなげられる企画レース用意されています。まずは比較的的中しやすそうなレースから挑むようにしましょう。
コメントお待ちしてます!