2023年5月23日に開幕した蒲郡「ヴィーナスシリーズ第4戦」。
今大会の主役といっても過言ではない「大山千広」。初日1走目は池田奈津美の強引な前づけに加え、4カドが凹む波乱の展開。そんな中でも巧みにハンドルを捌き、3着に入る好走を魅せます。
2走目は、断トツ人気となったドリーム戦1号艇。
中谷朋子・宇野弥生など脅威となる選手はいたものの、実力およびモーター力はワンランク上。当然、大山を軸とした買い目から売れていきます。
大山千広のイン逃げが確実視された中、枠なり進入で迎えた本番レース。
かなり踏み込んだスタートとなりますが、直後に「スタート判定中」の文字が点灯。そして、1マークを回り切ったあたりでフライングを知らせる返還艇が表示されます。
あまりにも痛すぎるフライング。このFにより賞典除外となってしまい、大会初日にして優勝争いから姿を消すことに。
この先、いくら頑張っても賞典レース(準優・優勝戦)には乗れません。また、2本目のFだけは絶対に犯せないので、本来なら”無事故完走”だけを考えた走りになるでしょう。
しかし、大山千広はそんなことお構いなし!翌日24日のレースでヤバい走りを披露したのです。
大山は今節はじめての6号艇。対して、実力派の美人レーサーとして人気のある「魚谷香織・福岡泉水」らが内に構える一戦。
B2級の新人がいたことで進入は5コースとなりますが、前走でフライングをしたばかり。そうした状態から「良くて2着」ぐらで予想していたところ…
トップスタートから艇を伸ばすと、内側がごちゃついた展開をついて豪快なまくり差しで突き抜けます。そのまま後続艇との差を広げ、10艇身ほどの差をつけ1着でゴール。
同番組で実力トップなのは言うまでもありませんが、不利なコースからまさか勝利してしまうとは…
もう一つ驚きだったのが「低すぎる配当」。
フライングを切ったばかりで、実力だけでは勝つのが難しい5コース。その状況下で「4,050円(40.5倍)」というのは売れすぎだと思います。
ただ、これだけオッズが下がったのは「大山千広の人気と信頼」あってこそ。
ファンの1人として初日のフライングは悔やまれますが、7月には唐津のG2モーターボート大賞が控えています。それまでの活躍と、G2初優勝を期待ながら見守りたいと思います。
あと、2022年10月のような事故だけは二度と見たくない。着より安全運転を優先してほしい。