中国地区には4つの競艇場が存在します。今回はその中のひとつ「徳山競艇場」について解説します。
レースを予想する上で欠かせない情報はいくつもありますが、絶対に見落としてはいけないのが競艇場の特徴。コースレイアウトや風などはレース結果に大きく影響するものです。
全国に24会場ある中、徳山競艇場はどんな特徴があるのか?
結論からお話すると「イン天国」といっても間違いではないでしょう。この記事ではなぜそう言えるのか?その理由を順次述べていきます。
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徳山競艇場(ボートレース徳山)とは
徳山競艇場は山口県周南市にある競艇場です。
実は今の徳山競艇場がある周南市は、かつて徳山市という市にあったことからその名が付けられています。しかし、2003年に徳山市は新南陽市、鹿野町、熊毛町と合併し消滅。その2市2町は、周南市となり現在に至ります。
さて、徳山競艇場は近年売り上げが絶好調な水面としても有名です。2018年には過去最高の「602億6300万円」を記録しました。
ボートレース徳山の立地
徳山競艇場は瀬戸内海を構成する湾の一つ、笠戸湾の一角を利用して作られています。また、笠戸湾の奥(内海)に位置しているのも見てとれます。
向かって南方には徳山漁港及び笠戸湾、そして北方に内陸部、右側には太華山が聳え立っています。徳山競艇場の水面特性を理解するためには、まずこれらの周辺環境を押さえておく必要があります。
ボートレース徳山の施設概要
名称 | ボートレース徳山 |
住所 | 〒745-0802 山口県周南市栗屋1033 |
公式HP | ボートレース徳山 |
電話番号 | 0834-25-0540 |
時間 | 8:15〜最終レースまで |
所属 | 山口支部 |
主な選手 | 白井英治 寺田祥 谷村一哉 新良一規 他多数 |
徳山競艇場をホーム水面としている山口支部には、一流レーサーである白井英治を筆頭に、寺田祥や谷村一哉など有力選手が複数所属しています。
選手層の特徴としては、SGにも出場し名を馳せた新良選手・岡本選手など、ベテラン一流選手が数多くいるということ。
2021年現在、登録選手数は81名と小さいものの、ベテランが若手を牽引していくための陣列が揃っている。このことも徳山競艇場の特徴と言えます。
ボートレース徳山の主な特徴
徳山競艇場は周辺の環境や施設の構成などから、様々な特徴が生まれています。
笠戸湾を水源とする海水
徳山競艇場は笠戸湾と直に接しており「水面は海水」です。
海水と言えば浮力がつくため多少の体重差は軽減されます。そのため、レースを左右する要素は、機力と実力、そして風やコースレイアウト等によるものが大きくなります。
機力は出走表からモーター成績を確認すれば分かりますし、レース前の直前情報で展示タイムなどを参考にすることができます。
しかし、実力に関して、淡水面で体重差により苦戦を強いられてきた選手は、もしかすると成績が下降気味の数値が算出されている可能性を否定できません。
よって、徳山に参戦するヘビー級の選手は、多少現在の得点率に上積みをし、レースを予想してみるのも攻略のカギとなるでしょう。
普段体重差で苦しんでそうな選手にこそ、穴を開ける可能性がある水面といえる。
干満差が大きく地元選手有利
徳山競艇場の水面の大きな特徴に「干満差」があります。
その差は最大で3.5mほどあり、これが選手のスタート勘を狂わせる要因となっています。選手はスタート勘を掴むため、レース前にはある程度練習することで、その場の雰囲気や状況を把握してレースに臨むものです。
しかし、周りの景色が”潮位の変化”によって変わることで、スタートタイミングの勘が狂わされるのです。
一方、徳山の水面に慣れている地元選手は有利となります。
潮位がどの位置にあっても周りの景色や空気を知り尽くしているため、他支部の選手よりアドバンテージは大きいでしょう。干満差の激しい徳山ならではとも言えます。
徳山競艇場のオフィシャルサイトでは潮見が公開されているので、レースごとにチェックしておくことをおすすめします。
こんな感じで日ごとの潮見を確認できます。
予想する際、出走表で所属支部や当地成績を確認することもお忘れなく。
大潮(満潮)のレースは要注意
潮位差は激しいものの、先の図の通り徳山競艇は笠戸湾の奥にあり、内海にあたります。そのため、基本的にはうねりなどが発生することは多くなく、年を通してとても穏やかな水面として知られています。
ただ、そんな徳山では水面が荒れることも。それは大潮の時。さらに、この大潮の日の満潮時には水面がザワつき、うねりが発生することがあるのです。
大潮とは、ざっくり言うと地球と月、太陽が一直線に並び、引力の影響で半月に一度ほど訪れる干満差が最大になる日のこと。
流石にこの日は穏やかな水面の徳山でも、笠戸湾と接している海水面である以上、影響は避けられません。
大潮の日は荒れることが多いので見送るのもあり。どうしても参戦したい場合は、中荒れ予想で挑むと良い結果になるかもしれません。
大潮や小潮を載せた潮位表は、気象庁のホームページで確認できます。
特殊な地形による風の特徴
徳山周辺には山々が連なっています。この山が自然の防風壁となり、基本的に徳山競艇場は風が比較的穏やかです。
ご覧の通り、山はスタンドからも見渡せる程豪快に聳え立っています。しかも、この山(太華山)は1マーク側。
これにより西側から吹く向かい風が弱く、静水面が保たれやすいのが徳山競艇場の風の特徴です。
スタート地点では追い風が吹く
2マーク側にはほとんど風を遮るものがありません。つまり、スタート時点では東の風(追い風)が吹きやすいことを示唆しています。
競艇のセオリーでは「追い風=インを筆頭にスローが優勢」となりやすい風です。
事実、この後説明するコース別成績においてそのことが証明されます。もちろん風速によりますが、徳山競艇場の風は追い風が多く、スローに有利ということを憶えておくと良いでしょう。
徳山のコースレイアウト
コースのレイアウトは競艇場それぞれ異なりますが、徳山競艇場の場合は他の競艇場とは一風変わった特徴がみられます。
スタートラインが長い
徳山のスタートラインは60m。これは全国で3番目に長く設計されています。スタートラインの全国平均はおよそ55m強。つまり5m弱長くなっているのです。
スタートラインが長いと、自ずとスタートの時点で艇間が開きやすくなります。むしろ敢えて艇間を開けて走りたい選手にとっては開けやすくなります。
これにはいくつかの仮説があり、艇間を開けて走ることで全体を見渡しやすいという話と、ブイから離れることでダッシュをつけやすいなど理由は様々。
これらの説だけを考えると、スタートラインが長いとインにとっては不利なように思えますが、実際はそうとも限りません。センターポールから離れる分だけ航走距離が長くなり、旋回するまでに時間を要すこととなります。
スタートラインが長いことは、インにとって一長一短あると言った方が正しいでしょう。
スタートから1マークの振り幅は大きい
徳山競艇場はスタートラインが長い一方で、1マークからスタンドまでの幅はそうでもありません。
その距離45mとなっており、スタートラインとの差は15m。これは全国平均の12mより3mほど長く振られていることになります。
そうなると、インはその分斜行しなくてはならず、この条件はインにとっては不利。一方で有利なのが、直進するだけで良いセンター勢となります。
しかし、このセンター有利でイン不利の条件は、徳山に限ってその通りではありません。
なぜなら、徳山はスタートラインが長くないから。
インは少しでも振り幅を少なくするため、センターポールから多少離れてスタートするという選択肢もあるのです。
先にスタート地点を陣取ると”深イン”になるリスクも当然ありますが、そこは追い風を利用して逃げる!と言った駆け引きをしやすいのが徳山競艇の特徴でもあります。
予想攻略に役立つ出目ランキング・コース別勝率
徳山で勝負する際に欠かせない「出目・コース別勝率」を解説します。
ボートレース徳山の出目ランキング
順位 | 出目 | 回数 | 平均配当 |
---|---|---|---|
1位 | 123 | 194回 | 920円 |
2位 | 124 | 125回 | 1,249円 |
3位 | 132 | 121回 | 1,419円 |
4位 | 134 | 98回 | 1,446円 |
5位 | 142 | 85回 | 2,040円 |
6位 | 125 | 76回 | 1,949円 |
7位 | 135 | 72回 | 2,711円 |
8位 | 136 | 60回 | 2,570円 |
9位 | 143 | 59回 | 2,463円 |
10位 | 213 | 57回 | 3,882円 |
11位 | 126 | 50回 | 2,349円 |
12位 | 145 | 40回 | 2,959円 |
13位 | 152 | 38回 | 4,001円 |
14位 | 214 | 36回 | 4,587円 |
15位 | 153 | 35回 | 3,858円 |
普段よく目にする代表的な「123・124・132・134」の出目だけで、全体の28.4%というかなり高い出現率。平均して4レースに1回はどれかで決着していることになります。
このデータが示す通り、徳山はインが強いだけでなく「内枠優勢」であることが理解できたはず。
インコース(1コース)が圧倒的に強い
徳山が第二の大村と言った最大の要因は「インがとても強い」ことにあります。
直近のイン逃げ率は63%。同時期の統計では大村のイン逃げ率が65%ほど。
しかし、1年間を通してみると、大村が65.5%の逃げ率であるのに対し、徳山は65.1%。その差は0.4%しかありません。ちなみに、この逃げ率は全国2位の逃げ率の高さとなっています。
インの強さは数字だけでは表せません。
実は昨年、徳山競艇のレースで節をまたいで約2日半もインが逃げ続け、イン28連勝という脅威の記録が打ち立てられました。
正直、もしかしたら大村よりも強いのでは?と思わせる出来事。もしかしたら、年間のイン逃げ率が徳山が大村を超える年が来るかもしれませんね。
強いのはインだけではない
徳山のインが強いのは昨年のイン連勝記録によってさらに有名となりましたが、強いのは1コースだけではありません。インの活躍に隠れて、2コースが強い水面でもあります。
ここで同時期に集計した大村競艇場のコース別成績を確認してみましょう。
一見すると、インの1着率が大村の方が高いため、やはり大村にどうしても注目がいきがち。
しかし、インを含めた2連単や3連単で考えたとき、さらに最終的な回収率で考えたときはどうでしょう?
徳山 | 1着 | 2着 | 3着 | 連対率 |
---|---|---|---|---|
1コース | 62.9 | 17.4 | 6.9 | 87.2 |
2コース | 14.9 | 27.4 | 19.2 | 61.5 |
計 | 77.8 | 44.8 | 26.1 | – |
大村 | 1着 | 2着 | 3着 | 連対率 |
---|---|---|---|---|
1コース | 65.9 | 13.7 | 7.9 | 87.5 |
2コース | 11.2 | 28.1 | 16.2 | 55.5 |
計 | 77.1 | 41.8 | 24.1 | – |
イン逃げ率は大村に全体的に軍配が上がります。
しかし、3連対率で見るとその差はわずか0.3%しかなく、2コースは断然徳山の方が勝っています。
単純に徳山の2コースは大村よりも連対しやすいということ。さらに、1,2,3着率の合計率は全て徳山に軍配が挙がっています。
この合計率はとても重要な指標。
徳山はインの強い大村に匹敵するイン逃げ率にも関わらず、その大村より2コースが連対しやすい水面ということが言えるのです。
したがって、「1-2」「2-1」はもちろん、ハサミ買いの1-○-2などの目がとても出やすい水面。このこともまた、徳山が”第二の大村”と言える理由でしょう。
さほど知られていない徳山の2コース。攻略するうえで重要なカギとなる。
3コース勝率は全国トップクラスの低さ
徳山競艇場のコース別成績で「3コースの1着率が低い」のは見落としがち。全国24場において全国トップクラスの低さとなっています。
主な要因は”インの強さ”ではないかと。
追い風やスタートラインの長さが影響し、インが先マイしやすい水面。その結果、3コースは捲り差すことが必然的に多くなります。
3コースの捲り差しは、インの引き波にハマってしまうなどの理由で失策に終わることが多いので、これらが影響してあまり活躍できないのかもしれません。
それともう一つ、徳山はインと2コースがとても強い水面です。
2コースが強い分、3コースは3着のキープがやっと…というシーンが多め。このことも3コースの1着率を下げていると考えられます。
徳山競艇場のコース別決まり手の特徴
コース別成績に際立った特徴のあった徳山競艇場ですが、成績のみならず決まり手にもいくつかの特徴がみられます。
インの決まり手「抜き」に注目
徳山はインが強いものの、先の通り2コースも強いことが特徴です。
そこでインの決まり手をご覧いただくと、もちろん逃げが94%と断トツで高くなっています。
ただ、問題は残りの5%。決まり手は「抜き」となっていますが、これは差されたり捲られたりしたあとに抜き返している数値となります。
同時期の統計では全国で9番目に抜きが高いのです。若干の高めという程度ですが、2コースが強い分、差されやすい水面とも判断できます。
インが強いので決まり手はさほど注目はされません。とはいえ、このデータを知っておくと、2コースに強者がいる時に展開予想をしやすくなると思います。
3コースは展開によって決まり手は様々
一般的にインの強い水面では、3コースは捲り差しが強くなります。しかし徳山の場合、そのセオリーは通用しないようです。
上記データを確認すると、むしろ3コースの決まり手は「捲り」と「捲り差し」の差はわずか4%ほどに留まっており、ほとんど差は感じられません。むしろ差しが18%、さらに抜きが10%ほどに上っていることの方が驚きを隠せません。
このことから、数字だけを見れば3コースの決まり手を読み切るのは難しいでしょう。
そもそも3コースが日本一勝ちにくい水面です。
そのため、多少強引に捲りにいっても、インか2コースに弾き飛ばされるだけです。また、捲り差しをかまそうとしても、インか2コースのどちらかが先マイして引き波にハマりやすいのが現状。
これらを踏まえると、3コースの決まり手は対戦相手によりけりであり、状況に合わせて勝ち方を変化させないと勝てないコースと言えるでしょう。
2コースの決まり手は「差し」が突出
徳山の2コースは差しが7割超えでとても高くなっています。インと2コースが強いことを踏まえ、さらに2コースの決まり手が差しということを踏まえると、当然出目は2-1および2-○-1。
とある1日の徳山のレース結果をご覧頂くと、このことは一目瞭然です。※全レースこうなるとは限りませんが…
面白いほどにインと2コースが連対しています。なんなら、11レースの万舟ですら1,2コースが連対しているほどです。
この日は7レースと12レース以外、全て1,2コースが連対しているという結果になっています。そして、2コースに注目すると、出目は全て「2-1」ないし「2-〇-1」。いかに2コースの差しが優勢なのかが分かりますね。
結論、徳山の2コースが優勢と判断した際には、捲りの前にまずは2コースの差しを考慮した方が賢明でしょう。
「徳山競艇場」まとめ
今回は徳山競艇場について、水面特性やコースレイアウト、そしてコース別成績などを中心にまとめました。
徳山のインが強いことは昨年の連勝記録から周知の事実となりつつあります。しかし、舟券は1着だけがわかっても2連単や3連単は確定しません。そこで注目してほしいのは2コースの連対率!
個人的な感覚ですが、徳山の2コースはさほど注目されていない気がします。その為、2コースの1着および2着に絡んだ時の配当は、他場に比べ美味しくなることが多いです。
本命党ファン(私)にとって「1-2」や「1-○-2」は買いやすい目ですし、両コースが連対すると予想した際には、思い切って厚めに投資してみるのもアリだと思います。
最後に、徳山競艇は勝ちやすい競艇場です。回収率100%以上を目指したいなら、今回説明したことを考慮しつつ、手堅く勝ちを目指しましょう!
コメントお待ちしてます!