全国に24箇所存在する競艇場。それぞれ違う立地であることから、水面や水質はもちろん、自然環境による影響にも違いが生まれる特徴があります。
その特徴がレース結果に影響を及ぼすこともあるため、予想するにあたって各競艇場独自の「傾向と対策」が存在するのも醍醐味と言えるでしょう。
というか、その情報を知らないと”回収率100%”を超えるのは無理だと思います。
今回は、24箇所ある中でも広大な水面で知られる「浜名湖競艇場」について、投票前に押さえておくべきポイントをわかりやすくまとめておきます。
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浜名湖競艇場(ボートレース浜名湖)とは?
浜名湖競艇場は、東日本で1番目に開設された競艇場です。ただ、開設当初は同じ浜松市でも西区舞阪町に作られ、1968年に現在の場所に移転されました。
JR「新居町駅」の競艇場専用口を降りたらすぐ目の前なので、公共交通機関での利便性は抜群。
駅のホームから競艇場の大型モニターを確認できるうえ、晴天だと富士山を眺めることができる立地となっています。
浜名湖競艇場の施設概要
名称 | ボートレース浜名湖 |
住所 | 静岡県湖西市新居町中之郷3727-7 |
公式HP | ボートレース浜名湖 Official Site |
電話番号 | 053-594-7111 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
所属 | 静岡支部 |
主な選手 | 徳増秀樹 坪井康晴 菊地孝平 長嶋万記 他多数 |
電車・車でのアクセス情報
公共交通機関および無料送迎バス
公共交通機関の場合、新幹線やJR東海道線を乗り継ぎ、競艇場のある「新居町駅」まで来ればすぐ目の前です。
無料送迎バスの時刻表に関しては、公式サイトに掲載されているのでそちらをご確認ください。
自家用車
車を利用する場合、東京方面は浜松西ICから約30分、名古屋方面は三ケ日ICから約30分、または舘山寺スマートICから30分、新東名高速を利用する場合は浜松浜北ICから約50分で到着します。
駐車場は余るほどあるので満車になる心配はないでしょう。
有料席の種類と利用料金
金銭的にゆとりがあるならぜひ有料席を利用してください!
料金の割にグレードが高く、特にロイヤルルームの”シングルシートS”はマジで極上の空間となっております。
半個室になっていて周りの目は気にならず、専用のモニターを見ながら投票までできます。さらに、目の前はレースを見渡せるパノラマ絶景です。
過去に2度ほど利用していますが、全国24か所ある競艇場でも有料席に関してはトップクラス。良い席ほど埋まるのも早いので、もし空いていたらお早めに!
ボートレース浜名湖の主な特徴
知っておくと的中率・回収率アップに繋がる(かもしれない)浜名湖の特徴を解説します。
日本屈指の広い水面
東海地区にある競艇場はどこも広い水面なのが特徴といえます。浜名湖競艇場のスケールはその中でも筆頭格であり、面積の広さにおいては全国でも一、二を争う競走水面。
競走水面全体の幅が168.7mあるうえに、形状がプール型と呼ばれる長方形となっていることが広い面積の理由です。
また第1ターンマークを回った後の立ち上がりとなる、バックストレッチ側の幅が126mと大きく取られているのも特徴のひとつ。
平均して80~100m前後の競艇場が多い中、蒲郡競艇場(156.7m)、徳山競艇場(推定145m)、常滑競艇場(128m)に次ぐ4番目の広さとなります。
水質は「海水寄りの汽水」
浜名湖競艇場は湖面の一角に作られていますが、他の競艇場では海や河川を水面としている場合もあります。つまり、競艇場によって水質も変わることになります。
浜名湖競艇場は湖なので、淡水と思われがちですが、実際の水質は淡水と海水が混じった「汽水」です。
Googleマップで浜名湖競艇を確認し、レイアウトを少し引いてみるとその理由が分かります。
広い浜名湖の南端にある浜名湖競艇場。さらに南へと目を向ければ、すぐ近くに遠州灘(太平洋)が広がっています。
地理的にはほぼ海に面していると言ってよく、沿岸の今切口(いまぎれぐち)と呼ばれる湖口から海水が流れ込むことで汽水湖となります。
湖の南側は海水による塩分濃度が高く、実際には海水に近い部類の汽水と言えるでしょう。
ちなみに、もともと淡水湖だった浜名湖に海水が流入したのは、1498年9月の明応地震(南海トラフ巨大地震)で発生した津波による砂州の決壊が原因。
汽水湖に変わったことで自然界の生き物が棲みやすい環境となり、ウナギをはじめとしたさまざまな魚貝類の養殖、漁獲、採取が盛んに行われる湖となったとされています。
クセのない競走水面
湖の水面にある競艇場は、浜名湖以外にもう1つ、びわこ競艇場(滋賀県)があります。同じ湖の競艇場でも、浜名湖とびわこでは、水面の特徴が大きく異なります。
まず、びわこ競艇場から見てみましょう。航空写真がこちらです。
競走水面を囲うのは消波装置のみで、ほぼ湖に開放されているのがお分かりいただけるかと思います。
びわこ競艇場は浮力がきかない淡水なので、体重が重い選手にとっては艇の速度が乗りにくい難しさがあります。また、海抜が浜名湖より80m高いなど、自然の影響を受けやすい特徴も。
琵琶湖を航行する観光船などが生み出す「うねり」への対策など、選手を惑わせる要素が多いのです。つまり、クセが強い水面であるといえます。
対して、浜名湖競艇場はどうでしょうか。航空写真から見てみます。
周囲が整備されたプール型で、長方形の競走水面となっているのが分かります。
海水が流れ込む構造となっているので水質は汽水となりますが、海水による塩分濃度が高い汽水なので、浮力が比較的つきやすい水面となります。
よって、選手の体重が、艇のスピードにもたらす影響も少なくなるといわれます。
また、プール型の設計によって、潮の干満による水位変化や外からの水流による影響が少ないため、安定した水面が維持されやすいのが特徴です。
浜名湖の水面は操縦がしやすいため、選手の実力がレース結果に表れやすい気がする。
南北の風がレース展開を左右する
クセのない水面を一変させる状況を生む時があります。南からも北からも吹き抜ける強風です。
浜名湖競艇場の競走水面は、南北に伸びる方角でつくられており、第1ターンマークは北側、第2ターンマークは南側に置かれ、選手は北から南に向かってスタートしていきます。
浜名湖競艇場は競走水面が広いうえに、周辺に風を遮るものが少ないため、夏は南風、冬は北風が吹き抜けやすい環境となります。
選手は向い風、あるいは追い風の影響をモロに受けることとなり、レースの展開が変わることも多いです。
上記表は「浜名湖競艇場全レースのコース別成績」から、向い風と追い風が6m以上の強風時のデーターを抽出したもの。
うねりの影響が少ない静水面でありながら、向かい風も追い風も年間で100以上の強風レースがあるのです。
当然、どんなに走りやすい水面であっても風の影響は大きく、向かい風ならアウト有利、追い風ならイン有利となります。
では、他の場と比較して浜名湖競艇はどれくらい強風が吹いているのか?
同じ東海地区にある蒲郡競艇場のデータ。北東から南西に向かってスタートしていく水面の方角や、全レースがナイターで実施されている違いはありますが…
浜名湖とほぼ同じ年間レース数の中で、向い風6mがわずか9レース、追い風6m以上に至ってはゼロという極端な結果。
浜名湖競艇場と違って、強風による影響が非常に少ないのがこのデータから分かります。
浜名湖競艇で勝負する場合は、絶対に”風情報”を見落とさないように。
浜名湖の出目ランキング・コース別入着率
競走水面の面積が非常に広く、水質は海水を多く含んだ汽水、そして広くて乗りやすい水面でありながら、向い風、追い風ともに影響を受けやすい特徴を持つ浜名湖競艇場。
これらの特徴が、レースの展開や結果においてどのような傾向を生み出すのか?
直近1年間の出目ランキング
順位 | 出目 | 回数 | 平均配当 |
---|---|---|---|
1位 | 123 | 149回 | 1,334円 |
2位 | 134 | 117回 | 1,502円 |
3位 | 124 | 101回 | 1,716円 |
4位 | 132 | 95回 | 2,261円 |
5位 | 142 | 88回 | 1,835円 |
6位 | 125 | 70回 | 2,765円 |
7位 | 136 | 67回 | 2,188円 |
8位 | 135 | 66回 | 2,593円 |
9位 | 145 | 65回 | 2,205円 |
10位 | 126 | 50回 | 3,195円 |
11位 | 143 | 48回 | 2,389円 |
12位 | 213 | 48回 | 3,052円 |
13位 | 146 | 46回 | 3,045円 |
14位 | 152 | 43回 | 3,454円 |
15位 | 214 | 38回 | 4,368円 |
どの場でも出やすい「1-234-234」の出目が上位を占めているものの、なぜだか「143」だけ出現率は低く推移しています。
それと、他場と比較して⑤⑥の3着率が高いこと。アウト艇がこれほど連対する場は稀かもしれません。
風の影響でイン逃げが決まりにくい
競艇は内側のコースほど有利になります。1コースに入った選手がスタートを決めて第1ターンマークを最内で回り、そのまま後続との差を広げて勝つ「イン逃げ」の決まり手が最も多いです。
24箇所すべての競艇場において、1着となる確率が最も高いコースは1コースとなるわけですが、その確率については競艇場によって差が生じます。
前述した競走水面の特徴や水質、気象条件などといった要素がもたらす影響が、その大きな理由といえるでしょう。
では、浜名湖競艇場のコース別入着率を確認してみましょう。
1コースでの1着率がほぼイン逃げの確率となるので、浜名湖競艇場のイン逃げ成功率は54%台後半。2分の1を少し超えたぐらいの確率となります。
しかしこれは、全国平均よりも低い数字となり、最もイン逃げが決まりやすい大村競艇場と比較すればその差が分かります。
大村競艇場のイン逃げ成功率は66%。つまり、ほぼ3分の2の割合で1コースからの逃げが決まっている計算となります。
浜名湖競艇場のイン逃げが決まりにくい理由の1つに「風の影響」が挙げられます。
浜名湖競艇場のコース別成績から、向い風、追い風ともに6m以上の強風が吹いたレースデータを確認すると…
いずれも先ほどの数字からさらに1着の確率が落ち、追い風6m以上については50%を下回る苦戦ぶりとなっています。
通常、追い風ならイン有利となるところ、6mを超える強風となるとその常識が通用しないようです。
逃げる1コースの艇が第1ターンマークを回った後に強風で外へ流れてしまい、後続の艇がまくり差しを決めやすい状況になるのでしょう。
風を読み切れずフライング多発
風についてもう1つ、見逃せないデータがあります。同時期の1コースの全成績を確認するとある項目の数字に目が止まりました。
「F」と書いてある項目は、この期間中にフライングをした件数を表します。
日本一荒れる水面といわれる江戸川競艇場、夏の季節風と冬の「鈴鹿おろし」といわれる強風で水面が荒れやすい津競艇場に次ぐ3番目の多さとなっているのです。
競艇のルールでは、大時計の針が0を指してから1秒以内にスタートしなければいけません。逆に0.01秒でも早く艇がスタートラインを越えてしまったらフライングとなり、選手は欠場の扱いとなります。
フライングの艇に関係する舟券は全額返還され、施行者の売上にも大きな影響を及ぼします。その為、フライングを犯した選手にはかなり重たいペナルティが課せられます。
一定期間内に繰り返しフライングした場合、降格処分や数ヵ月間出場停止(無給)になることも。
フライングについては強い風の影響も多分にあるため、向い風も追い風も強く吹きやすい浜名湖競艇場では、スタートタイミングを合わせるのが難しい競艇場と言えるでしょう。
全艇フライングの大事故も
浜名湖競艇場で開催された「G1浜名湖賞 開設67周年記念」。
全艇がフライングするという大波乱。全ての舟券が返還され、競走は不成立。1億円以上の売上が全返還となりました。
トップ選手が集うG1で全艇フライングは極めてまれなケース。ちなみに、G1での全艇フライングは、データを残すようになった1996年以降で初らしです。
はたして何が起こっていたのか?
実は、レース開催時の気象状況を見ると、風速8mの向い風で波高も5cm。強風によって水面は大荒れだったのです。
向い風を意識して、スタートラインに向けて速度を上げるタイミングが早くなりすぎたこと、さらには隣り合う艇に釣られてしまったのかも。
どの選手もレバーを緩める微調整(アジャスト)が遅れてしまい起きた集団フライング。
もちろんフライングは許されませんが、こんな悪天候で全責任を選手に負わせるのはちょっと可哀そう。「中止にすればいいのに…」というレースをこれまで何度見てきたことか。
センターは自在の攻めが可能
1コースの勝率が平均以下というデータがあるとおり、浜名湖競艇場はイン逃げが難しいことが分かりました。では、イン逃げが不発となった場合、他コースからの攻めについてはどのような傾向が見られるのか?
まずご覧いただきたいのは「コース別の決まり手」について。同じくインコースが弱い戸田競艇場の決まり手データです。
イン逃げが崩れた場合は「捲りが決まりやすい水面」であることが分かります。
特にセンターとなる3~4コースからの攻めにおいては、捲りで1着を取る確率が5割を超えており、外からの捲り攻めで結果が出やすい傾向を表すものとなっています。
それでは浜名湖競艇場で同じデータを見ていきます。
3~4コースの決まり手を見ると、捲り、差し、捲り差しのいずれも15%以上の数字があり、戸田競艇場と違って攻めの手段に大きな偏りがないことが分かります。また、道中で逆転して1着を取る”抜き”も高い数字が出ています。
決まり手に偏りがない理由に「浜名湖競艇場の水面図」が関係しています。改めて水面図を載せておきますね。
第1ターンマークを回ったバックストレッチ側の幅が126mと広く取られており、マイシロがかなりあるので全速ターンが可能です。その一方で、ポッカリ空いた内側を攻め込める余地も大きくなります。
その為、良くも悪くも「各艇が自由に動ける」のが特徴です。
舟券予想する際は、1号艇を抑えつつも3、4号艇に良い選手がいれば絡ませるのがコツ。仮に1号艇が1着を外してくれればそこそこの配当を期待できます。
大外(5,6号艇)からのまくり差しは期待大
5、6コースからの攻めで最も決まりやすいのは捲り差しです。
捲り差しは、第1ターンマークで外から捲りを決めた後、すぐさま内に入ってさらに前を行く艇を差して1着を取る戦法。つまり、1回のターンで捲りと差しの2つを駆使する高度な技となります。
速度をつけて第1ターンマークを大きく回る艇が、互いに競り合って外へ流れる展開となれば、間隙を縫った捲り差しのチャンス到来となります。
前述のとおり、浜名湖競艇場は強い風が吹くほどインが弱くなる傾向にあるため、荒れた水面でのまくり差しには大きな期待が持てるということにもなります。
ベテランや技巧派の選手、出足が良くて操縦性の高いモーターを持つ選手が外枠にいるレースでは、高配当を狙った買い方もおすすめです。
【浜名湖競艇】まとめ
浜名湖競艇場での舟券購入前に押さえておくべきポイントについてまとめました。
浜名湖競艇場は競走水面が広くて走りやすい競艇場であること、汽水で静水面でありながら、風の影響を受けやすい難しさもあることが大きな特徴といえます。
握って回る全速ターンが多く見られる中で、イン逃げに対抗するべくまくり差しが決まりやすいこともお忘れなく。
また、説明した特徴は予想の大きなポイントとなるので、浜名湖競艇場で舟券を購入する時にはぜひ参考にしてみてください。
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