2023年4月21日、若松G1マスターズチャンピオンの4日目1Rにおいて、東京支部のベテランレーサー「三角哲男」が通算2500勝に到達。デビュー36年11ヵ月、史上37人目の快挙を達成しました。
2500勝目となったレースは絶好枠の1号艇。
ただ、今節はここまで「4563」と全く着を残せていないうえ、田中信一郎・服部幸男・徳増秀樹らが構える一戦。
そんな中、コンマ09のトップスタートから先マイすると、他艇を寄せ付けない走りでイン速攻を決めます。1周2マーク以降は後続との大きく広げ、予選ラストで有終の美を飾りました。
レース後の勝利者インタビューでは…
(2500勝は)あまり気にしていなかったけど、前節、江口晃生さんといた時「最近、関東で2500勝した選手いないよなぁ」という話になって、結構な数字なんだと。3000勝はできるわけないよ(笑)。水神祭もやらない。好きじゃないからね。
過去にはSG制覇を成し遂げたトップレーサー。近年はあまり名前を聞かなくなっていたので、良いニュースが聞けて良かったです!
そういえば、同期の田頭実も少し前に達成しています。
三角哲男とは?
公式画像 | |
名前 | 三角哲男(みすみてつお) |
登録番号 | 3256(58期) |
生年月日 | 1967年3月3日 |
身長/体重 | 163㎝/51㎏ |
出身/所属 | 千葉県/東京支部 |
デビュー日 | 1986年5月15日 |
優勝回数 | SG:1回 G1:3回 G2:0回 G3:3回 一般:84回 |
三角哲男は千葉県出身、東京支部のボートレーサー。
58期生として本栖研修所(現ボートレーサー養成所)に入所。卒業記念レースでは本栖チャンプに輝き、1986年の多摩川一般戦でデビュー。
その後も期待通りの実績を挙げ続け、1993年には多摩川周年記念でG1初優出・初優勝。さらに、翌年のグランドチャンピオンでも優出を果たし、最も不利な6コースからSG初優勝を飾っています。
そうした活躍もあって、ついたニックネームは「水上のゲリラ」。現在もバリバリの現役で活躍する東京支部に欠かせないトップレーサーです。
同期(58期)の主な選手
三角哲男以外で58期といえば、同期で最もSGを獲っている「田頭実」でしょう。ここ最近は八百長疑惑など良からぬ噂もありますが、言わずも知れた艇界を代表するトップ選手で。
その他、60歳目前にして若手と対等に戦っている「平石和男・星野政彦」や、2020年に惜しまれつつ引退した「池上裕次」。
また、女子選手が少ない時代にSG出場も果たした「柳澤千春」、怪我で引退しなかったら数々の偉業を達成したはずの「大島聖子」も、三角と訓練を共にした58期生です。
三角哲男の凄さが分かる実績
これから紹介することを知れば、三角哲男の凄さを理解できるはず。
全てのコースから着を残せる
- 勝率:7.02
- 1着率:31.3%
- 2連対率:53.4%
- 3連対率:69.1%
- 優出回数:303回
- 優勝回数:74回
同年代のベテランレーサーは”イン屋”の割合が高め。しかし、三角哲男はほぼ前づけせず、与えられた枠番通りで戦う極めて稀なベテランと言えます。
それでいて上記の通算成績を残しているので、イン主体の選手より技量は優れている。そう捉えるのが自然かもしれません。
松井繁・深川真二のように前づけしないことも、三角哲男の人気が衰えない理由の1つでしょう。
27歳でSG初制覇!1997年グランドチャンピオン
上記レースは1997年のSGグランドチャンピオン。
当時のレジェンドが出揃う中、激しいコース取りから大外6コースに追いやられます。その圧倒的不利な状況で、内側がごちゃついた展開をつく”差し”で勝利。
この時、三角哲男の年齢は若干27歳。しかも、SG出場歴は3度しかない状態で、競艇最高峰のSG初制覇を成し遂げます。
SG優勝はこの1回のみですが、未だに一般戦では無類の強さを発揮しています。
まだ引退するような衰えは見られないので、史上4人しか到達していない3000勝レーサーになってしまうかも!
2000・2500・3000勝の達成者は以下の記事で解説しています。