ボートレースでは稀に「あり得ない逆転劇」が起こります。
絶対に勝てないと思っていた位置から1着になったり、先頭を独走している状態から抜かされてしまったり。
もし、あなたが舟券を購入していた場合、まさに「天国 or 地獄」の瞬間。前者なら声をあげて喜べますが、逆転されて外れてしまうと発狂もの。
そこで今回は、競艇史に残る逆転レースを映像と共に紹介。中には「あり得ない…」と感じるレースがあるはずです。
競艇史に残る逆転劇
競技の特性上、競艇のレースは1マーク(最初のターン)で勝敗がほぼ決します。また、2マーク以降に着順が入れ替わることはあっても、引き波の影響を受けない1着が変わるのは非常に稀。
その事実を理解したうえで、これから紹介する逆転レースをご覧ください。
大きく凹んでからの大逆転勝利
2017年3月14日の浜名湖一般戦。
3号艇ながら一番人気に推されていた寺本重宣。しかし、スタートで大きく凹んでしまい、1周目バックストレッチでは3着争い苦しい展開。
そんな中、2周2マークで1号艇内野省一をツケマイでかわすと、3周1マークで先頭を走っていた大川茂実まで抜き去る逆転劇。寺本を軸で買っていた人は、2分弱の間に一喜一憂したことでしょうw
清水愛海が強烈なダンプで1着返り咲き
2022年8月16日の津G3オールレディース。
最終日から追加斡旋で出場した清水愛海は、2走目でコンマ34の出遅れたスタート。1マークを回った時点で先頭からは5艇身ほど離され、3着に残せれば御の字といった状態。
普通なら無難に完走を目指すところですが、清水はこの展開から1着を狙いにいったのです。1号艇中北涼にダンプするかたちで先マイを成功させ、まさかの1着でゴール。
ただ、失速した中北に4号艇深見が激突し、その衝撃で転覆。審判長によっては妨害を取られる走行でしたが、違反なくレースは終了しています。
勝っても負けても大して影響のないレースで、これだけ貪欲に攻める清水愛海はご立派。買いたくなる女子レーサーの1人です!
10艇身あった後続艇に最終マークで抜かされる
2023年1月14日の丸亀一般戦。
2コースに前づけした三好勇人が、トップスタートから直まくりを敢行。これが見事に決まり、10艇身ほどの差を広げて3周1マークを迎えます。
「さすがに出来ただろう」と誰もが思っていた矢先、3周バックストレッチで艇間がみるみるうちに縮まっていき、ゴール手前で2着を走っていた4号艇田中勇輔から”あり得ない逆転”を許してしまいます。
あまりにも不可解なレースで「八百長」を疑う声もありますが、八百長を企てているなら1着なんて狙いません。
3周1マークあたりからスピードが落ちているので、プロペラに藻が絡まるなどの故障が原因かと思われます。
それにしても、643(208.8倍)を持っていた人は発狂し、463(232.0倍)を当てた人は歓喜に沸いたでしょうね。
万年B級「阪本勇介」があり得ない逆転を許す
2022年2月22日の徳山一般戦。
インコースに座った阪本勇介がイン速攻を決め、2周1マークの段階でほぼ出来上がった状態。画面を閉じて他のレースの予想をしても良い展開だったのですが…
3周1マークでルーキー以下のターンで差を詰められると、最終マークでも大きく膨らみ大逆転されてしまいます。
冒頭でも伝えましたが、競艇で先頭を走っている艇が抜かされるのは極めて稀。艇間がギリギリならまだしも、5艇身ほどあれば仮にSGレーサーでも逆転するのはほぼ無理。
それをB級相手に逆転されるとは…。こんな選手を信頼することはできません。
深川真二の腐った人間性が出た逆転優勝
2022年5月10日の徳山優勝戦。
前づけレーサー深川真二のイン戦で、2号艇は絶好調の西山貴浩。この2艇に投票が集まり、1-2-34のオッズは5倍以下といったレース。
オール連対の深川はコンマ03の好スタート。こうなると西山に成す術はなく、バックストレッチでは深川優勢のまま2マークへ。ちなみに、1マークで里岡が転覆したので、2周1マークの手前で着順はほぼ確定します。
ただ、勝ちを確信して油断してしまったのか、2マークで流れてしまう旋回ミス。その隙を見逃さなかった西山の差しが入り、ホーム側の直線で並走状態に。
誰がどう見ても西山の艇がかかっており、深川は譲らなくてはいけない状況。しかし、一切その素振りを見せることなく、強引に先頭を奪取したのです。
当然、違反行為を行った深川は「優先艇保護違反」を取られましたが、現行のルール上、違反しても優勝は剥奪されません。
こんな愚行が許されていいのか?優勝戦で違反行為がスルーされるなら、やり得だと思っている選手も大勢いそう。
実際、深川真二は優勝して実績は向上したと思いますが、それ以上にファンおよび選手からの信頼は失墜したでしょう。逆、紳士な対応をした「西山貴浩」は爆上がりしたはず。
峰竜太の凄さを痛感した逆転劇
2022年11月1日の丸亀一般戦。
6号艇(5コース進入)で挑んだB1級峰竜太は、パッとしないスタートでスリットを通過。豪快なまくり差しで攻めるも、引き波にはまって2争い。しかし、ここから驚異の追い上げを魅せます。
2マークの全速まくりで単独2番手に順位を上げると、残すは先頭を走る鈴木秀茉のみ。
ターンマークを回るごとに艇間を詰めていき、3周1マークの鋭い差しでついに捉えます。あとは冷静なターンで鈴木を振り切り、大逆転によって1着を獲得しました。
B級に降格したからといって、一般戦を走らせると大人と子供みたい。格下相手だと峰の凄さを改めて痛感できますね。
八百長を疑ってしまうほどの差を逆転される
あり得ない逆転を許してしまった選手は「松山裕基」。
現在は4点台の勝率を推移していますが、当時は2点台後半。また、デビューして2年程度の時期なので、レース中のミスは折り紙つき。とはいえ、上記のレースはさすがに酷すぎる。
1周1マークの全速まくり、2マークの差し、さらには道中のターンも文句のつけどころがありません。現に、差を詰められず、3周1マークまで走っていましたから。
以下は3周1マーク手前の様子。
99.9%松山裕基の勝利が決まった状態の中、突然おかしな挙動を見せ始めます。
意図的にボートをばたつかせていようにも見え、ここから一気にスピードが落ちていったのです。
そして、最終ターンマークで並ばれ、直線で抜かれて終了。
エンジンやプロベラの故障かもしれませんが、このレースに関して公式発表はなし。
松山裕基を頭で買っていたファンは沢山いますし、2020年には元ボートレーサーの「西川昌希」が八百長で逮捕されたばかりの時期。挙動がおかしくなった理由ぐらいは説明すべきでしょう。
コメントお待ちしてます!