2024年5月31日、レース開催期間中に不適切なスマホ使用が発覚し、罰則が決定するまで騎乗停止となった。
5月24日~26日に渡って東京競馬場の調整ルーム内で使用。また、同月30日までに自身のインスタグラムを削除した模様。
公営ギャンブルに八百長は存在します。
一昔前は都市伝説のように語られていましたが、2020年に元ボートレーサー「西川昌希」が八百長で逮捕。また、収監中に出版された暴露本には”自分以外にも複数いる”と記されています。
そして、以前から八百長疑惑の絶えない競馬界。
競艇のように事件化はしていないものの、元騎手の口から「八百長の実態」が暴露され話題に。関係者しか知り得ない内容ですし、事実である可能性は高いでしょう。
ただ、仮に事実だとしても大々的に報じられることはないはず。
なぜなら、競馬は「国や地方公共団体」が管理する利権ビジネスであり、キー局のスポンサーも務める立場。刑事事件に発展しない限りは隠蔽する可能性大。
そこで今回は、悪しき実態を理解してもらうため、元騎手が語った告発をまとめておきます。
ほぼ同時期にJRAで不祥事が発生。八百長を疑われてもおかしくない事件。
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競馬界で蔓延している八百長の実態
暴露動画が公開されたのは、地上波でもお馴染み「丸山ゴンザレス」のYoutubeチャンネル。
そのチャンネルに元騎手「瀧川寿希也」がゲスト出演。実際に体験した八百長の裏話について、かなり深く言及しています。
元騎手「瀧川寿希也」とは?
名前 | 瀧川寿希也(たきがわじゅきや) |
生年月日 | 1995年8月2日 |
出身地 | 神奈川県川崎市 |
所属団体 | 川崎競馬 |
所属厩舎 | 田邊陽一 |
デビュー日 | 2013年4月15日 |
引退日 | 2019年8月16日 |
通算成績 | 地方競馬:5177戦501勝 中央競馬:13戦0勝 |
瀧川寿希也は川崎競馬所属(NAR)の元騎手。
2013年4月のデビュー日に初勝利を挙げ、その後も数々の重賞タイトルを獲得。若手トップクラスの逸材として活躍が期待された存在です。
しかし、SNSで競馬界に対する過激な発言を繰り返し、2019年5月に4日間の騎乗停止に。その処分を機に騎乗することなく、8月16日付で騎手引退が発表されました。
瀧川寿希也が語った暴露内容
2023年5月6日に公開された暴露動画。要点のみ知りたい方は以下のQ&Aをご覧ください。
- 競馬に八百長ってあるのか?
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実質、馬券を購入しているファンからしたら、八百長に値する行為は存在する。これだけ疑惑があって、むしろ”ない”っていうのも胡散臭い。
- JRAと地方競馬、八百長はどこでやるの?
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過去の例を入れたらどっちもあるとは思うけど、僕は地方競馬に乗っていたので舞台は地方競馬。JRAのことはあまり知らない。
- 中央競馬と地方競馬の違いは?
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賞金の高さやレベルの高さとか、JARは国レベルでやっている競馬で、地方競馬は都道府県がやってる。
JRAの方が馬のレベルや賞金も高い。ただ、ジョッキーのレベルは地方の方が高い。その理由は、(地方の方が)乗る数が多いから。
- ジョッキーは馬券を買えるの?
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ジョッキーは馬券買えない。でも面白い話があって、ジョッキーの奥さんは買える。
例えば、今日俺の馬いいから買っといてよって言うと、嫁は買えてしまう。競艇は厳しくて買えないけど、競馬は全然買うことができる。その点、競馬ってめっちゃ緩い。
「僕のお父さんが馬券買ってる」なんてSNSで現役時代に言ったら、もちろん騎乗停止とか叩かれる。でも、ルール上は問題ない。
- どうやって八百長やるの?
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やる、やらないを決めるのは、馬主・ジョッキー・調教師・厩務員がいたら全部ジョッキー。ジョッキーが八百長を提案する。
人気出そうだけど勝てないと感じた場合など、意図的に「僕の飛ばしてやらないか?」という提案ができる。
八百長は人気馬が飛び、お客さんが当てられないようなレースを自分たちが当てないといけない。一番人気の馬が100%来ないと分かっていれば、他の馬で儲けられる。
お客さんが損して、僕らが馬券で利益を出す。
- ジョッキー同士でどんな話し合いをする?
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僕ら(騎手)はルール上、馬券を買えないので、代わりに買ってもらうのは馬主。というかボスがいて、その人に買ってもらう。
ジョッキーと馬主が組んで八百長をやることが多い。調教師を組むことはあまりない。
- 調教師や厩務員って八百長話には出てこない?
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本来、馬主しか馬を持つ権利はないけど、調教師や厩務員でも自分の馬を持っている人はたまにいる。
自分の馬は好きに操れる。確実に勝てるレースまでわざと負けさせ、ここだ!という時に仕上げて勝たせることはある。
ただし、厩務員は自分で馬券を買えないので、馬を運ぶ馬運車の運転手に買ってもらう。
- 具体的な八百長の方法は?
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まず条件があって、12頭いたら6頭は100%引っ張り、要は「八百長しまう」っていう馬を揃えないといけない。
5,6頭立てに絞り、その中で必ず飛ぶ人気馬がいる。あとは不人気馬に来られると困るので、2,3万円ほど渡して「3着来るなよ」と依頼する。
(事前に話し合うの?)
事前に話し合う。主犯格というかボスと繋がっている上位3人ぐらいが「コレとコレいらないだろう。こいつらに2,3万円渡して引っ張らす。残りの5,6頭で買うと」みたいに絵を描く。
で、レース開始の20分前ぐらいに「頼むぞ」と伝えるのが一連の流れ。
- 馬って騎手がコントロールできるの?
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意外と難しい。だから、たまに失敗してしまう時がある。
Youtubeとかで露骨な八百長レースを見かけるけど、あれは完全に失敗例。なぜなら、4着ではあるものの、誰がどう見ても「次勝てるだろ」と気付けるから。
本来は10着とか11着とかにして、見せ場なく終わらせないといけない。次レース以降で人気しちゃうとダメ。
- 1回騎乗して騎手に入る収入は?
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今はちょっと上がってるが、5着に入らなくて6着以降で6000円ちょっと。
その低さもあって、2,3万円でも八百長する騎手は多く、裏金で税金にも影響がない。
ただ、これはハッキリ言えるけど、八百長する騎手としない騎手がいる。ただ、八百長をしない騎手の方が少ない。これ結構爆弾ですよね。
- 八百長の声が掛かりだした時期は?
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川崎で1位、関東で4位程度。多分、20位以内とかに入って、実力のある騎手が八百長に加われる。
これ名言なんだけど「八百長上手い騎手は競馬が上手い」と言われている。逆に八百長ができない騎手は下手。
- 選手宿舎で外部と連絡は取れないよね?
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連絡取れるんです。携帯いじれるんです。(携帯持っていけるの?)携帯持っていける。本当はダメだけど(笑)
金属探知機で一応調べられる。本来は携帯も預けないといけないけど、ダミーを預ければ問題ない。
携帯の持ち込み方は他にもあって、ビールをダースで頼み、その中に携帯を入れておいたり。そのまま部屋に持ち帰ればバレずに持ち込める。
競馬は本当に緩い。JRA行った時にビックリしたのが、携帯預けてくださいとか何にも言われなかった。部屋の壁に注意喚起が書いてあるだけ。
これ意外とJRAの闇。最近はめっちゃ厳しいらしいけど。
- 八百長で得たお金の配分は?
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2,3万円払っているジョッキーたちはそれのみ。
一方、引っ張っている側の人間は、より人気馬を引っ張った騎手が一番貰える。
大体1レースで不正取得できる金額は200、300万円ぐらい。それを4,5人で配分して、1番頑張った人がより多くの配分を貰える。
それ以上抜けないですよ。地方競馬ってオッズが動きやすいので。
(そもそも騎手の年収ってどのくらい?)多分2000万円ぐらい。地方だと1400万円とかかな。ちなみに、僕は年収と裏金が一緒ぐらいだった。
ただ、失敗すると自払いがある。僕はしくじったことないけど、周りには250万円ぐらい払った人いた。
- 大勝負の時っていくらぐらい動く?
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大勝負のレースって勝負の馬がいる。十数倍とかで「この馬からしか買わない」みたいな。
成功すれば800万円とか儲かるので、僕らは後ろでそれを引っ張りながらその馬しか見てない。その馬が3着以内に入り、残りの上位2頭入線で、後ろの方でガッツポーズですね(笑)
- 八百長がバレた時のペナルティは?
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今回みたいに内部告発がないと、競馬ってバレることがない。現役の時に僕が内部告発したらみんな死んでたでしょうけど。
不正を監視する裁決委員が、馬に乗ったことない初心者。現場の人がいればすぐわかるけど、地方競馬の裁決委員は元ジョッキーとかを雇わない。
参考までに、仮に八百長がバレたら1番重たい「騎乗停止30日」。これは30日なんですけど、ほぼ免許失効。すなわち引退。
- 1日12レースで八百長が行われるのは?
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1日に1レースあれば…2レースあったら最高。思っているより少ないかも。僕らも基本1個作ろうみたいな感覚でやってた。
- なぜ八百長について告発してくれたの?
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そこまで隠している訳でもなくて、今回のように八百長ありますって言ったのはこれが初めて。
八百長ある?って質問に対しては、あると思っていいんじゃない。ぐらいの感じでずっと答えてきた。
まぁもう、ほとんどの人は気づいているっていうのもあるし、僕は競馬場があんまり好きじゃない。競馬場と揉めて引退してるので。
競馬場もいろいろ不正をしているし。
地方競馬は八百長している騎手の方が多い
八百長する騎手としない騎手がいる。ただ、八百長をしない騎手の方が少ない。これ結構爆弾ですよね。
瀧川寿希也の上記発言が事実だった場合、とんでもなく腐りきった業界と言えます。
また、1日12レースある中で「1,2レースはある」と答えており、ほぼ毎日のように八百長レースが行われている由々しき事態。
とはいえ、主役が馬である以上、いくらでもいい訳ができてしまう環境。この先もずっと不正の証拠が出ることはなく、ファンへの裏切り行為は続いていくのでしょう。
暴露した瀧川寿希也に否定的な声も
現役時代は八百長に関与し、現在は競馬予想詐欺やオンカジ詐欺を行っている瀧川寿希也
所詮、金に目がくらんだ輩の話。真面目にやられてる関係者の皆さんにとっては迷惑な問題
競馬を愛する俺としてはお前ふざけるなと思ってる。馬はジョッキーを信頼してレースに望んでいる。時効だからって関係ない
瀧川寿希也といえば、競馬の信頼を失墜させて追放された人間。
しかも、引退後に捏造がバレた「ササグリケイタ」らとつるみ、競馬予想などで荒稼ぎしていた過去あり。さらに、今現在もツイッターで予想販売している怪しい存在です。
当然、その経緯を知っている人からすれば、今回の告発も虚偽だと疑われるのは仕方ありません。
瀧川氏が関わっていた「ケイタ」という人物は以下の記事で紹介しています。
競馬の八百長疑惑レース
「限りなくクロに近い八百長レース」をいくつか紹介します。
山崎誠士騎手(浦和:2018年7月)
1番人気のパテティークに騎乗した、川崎競馬所属の「山崎誠士」騎手。
スタート直後から引っ張っているような素振りを見せ、内側有利の浦和競馬で敢えて敢えて外側へ。
極めつけは3コーナーを過ぎても手綱を抑えたまま馬群に飲まれます。そして、3着が難しい位置にポジションだと分かって時点で、ようやくアクション開始。
締切オッズでは、パテティーク(1番人気)を除いた馬に異常投票が発覚。そうした事実が明らかとなり、山崎騎手は騎乗停止処分が下されました。
橋本直哉騎手(浦和:2021年6月)
最後の直線で意図的に失速させ、12日間の騎乗停止となった「橋本直哉」騎手。
スタートからやる気の無さを感じるものの、馬の能力が高くジワジワ差が詰まっていきます。最終コーナーを回ったあたりで5番手の位置に付けますが、ビスタストリカは体力が有り余っている様子。
しかし、橋本騎手は鞭を打つどころか、露骨に引っ張ってブレーキをかけ…。結果、ハナ差で4着に敗れます。
おそらく、大して実績もない馬で過小評価していたのでしょう。はじめから普通に騎乗していれば、馬券内はほぼ間違いなかったはずです。
吉原寛人騎手(金沢:2021年12月)
単勝オッズ1.4倍のハクサンルピナスに騎乗した「吉原寛人」騎手。
出だしで鞭を叩き、道中もしっかりと腕を動かしている。これだけ見れば「八百長じゃないでしょ?」と感じた人もいそうですが、実際は素振りを大きく見せているだけ(の可能性大)。
また、動画の冒頭でも説明している通り、断トツ人気にも関わらず、3着付けは買われていないという異常オッズ。ハクサンルピナスを外した馬券を大量購入したと思われます。
「八百長上手い騎手は競馬が上手い」と瀧川寿希也は言ってましたが、吉原騎手がまさに”上手い騎手”なのかもしれませんね。
「競馬 八百長」と検索すれば、疑惑のレース映像が他にも沢山ヒットします。
多分、八百長はなくならない
競馬界で八百長が行われているのはほぼ間違いなく、特に賞金をあまり稼げていない地方競馬はかなりヤバそう。
ただ、主催者(競馬場)はその事実を知っているはずなのに、一切認めようとしない。こうした腐りきった実態が続く以上、八百長がなくなることはないでしょう。
ここ数年はコロナ需要で売上アップしていますが、現状のままだとユーザー離れは加速するはず。八百長込みで予想することなんて不可能ですから…
ボートレース・競輪の八百長についても解説しています。気になる方はぜひ。
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