広島支部の95期レーサー「山口裕太」が引退。2024年4月30日、モーターボート競走会に引退届けを提出したことが報じられました。
ボートレーサーの引退理由は”4期通算”がほとんど。基準となる勝率3.80(登録30年以上は4.80)を4期連続でクリアできなかった場合、強制的にクビ宣告(引退勧告)される厳しいルールがあります。
山口裕太の引退もそうかと思って直近の成績を確認しましたが…
年 | 期 | 出走数 | 勝率 |
---|---|---|---|
2020年 | 前期 | 95走 | 4.82 |
後期 | 105走 | 5.01 | |
2021年 | 前期 | 76走 | 4.25 |
後期 | 78走 | 4.94 | |
2022年 | 前期 | 46走 | 3.24 |
後期 | 50走 | 3.90 | |
2023年 | 前期 | 69走 | 4.38 |
後期 | 87走 | 4.49 | |
2024年 | 前期 | 46走 | 2.65 |
後期 | 31走 | 3.55 |
2024年前期・後期は4期通算の基準をクリアしておらず、成績不振に陥っているのは間違いありません。
ただし、1期としてカウントされるのは出走数が50走に達した時。50走以下であれば次期に持ち越すことができるので、このタイミングで引退を決断するのは時期尚早のような気がします。
このような状況で山口裕太はなぜ現役引退の道を選んだのか?公表されていないだけで、競走会との間で何かあったのか?
憶測で語るのは控えつつも、引退報道がなされたヤフー記事には以下のようなコメントが寄せられています。
引退するような成績じゃなかったと思うけど、何かあったのかな
八百長やれるれべるではないよな?天ぷらばれる前に、下足ひきましたか
現役でやれる状態での引退に「八百長」を疑う声も。なんら根拠のない発言ですが、そう捉えてもおかしくない辞め方かもしれません。
いずれにせよ、39歳という若さで艇界を去った山口裕太元選手。セカンドキャリアで活躍できることを陰ながら応援してます。
山口裕太とは?
公式画像 | |
名前 | 山口裕太(やまぐちゆうた) |
登録番号 | 4316(95期) |
生年月日 | 1984年6月30日 |
身長/体重 | 166cm/56kg |
出身/所属 | 広島県/広島支部 |
デビュー日 | 2004年11月17日 |
引退日 | 2024年4月30日 |
山口裕太は広島県出身、広島支部所属のボートレーサー。
華の期と呼ばれた95期生として2004年11月にデビューし、2走目にして大外6コースからまくり差しで初勝利。あの「峰竜太」よりも1ヵ月以上早い水神祭を挙げています。
その後もまずまずの実績を残しますが、初優勝の達成は2009年。一時はA1級に昇格するも、ビッグタイトルを獲得できずに今日を迎えました。
95期四天王の1人だった山口裕太。まさかこんな結末になってしまうとは…
同期(95期)の主力選手
”95期四天王”と呼ばれた「峰竜太・山田哲也・岡村仁・山口裕太」。山口以外は艇界を代表するレーサーとなり、現在もSG・G1で活躍中です。
その他、G1覇者となった海野康志郎・金子拓矢、女子界で好成績を残す藤崎小百合・西村美智子も同期生。これだけ強者が揃う期はそう多くありません。
ちなみに、95期のやまとチャンプ&勝率1位に輝いたのは岡村仁。
山口裕太の生涯獲得賞金&年収
山口裕太が2004年11月から引退までに稼いだ賞金は「2億7,104万円」。現役生活19年5ヵ月の選手ではあまり稼げていない方かもしれません。
また、A2級初昇格を果たしたあたりからの年収は以下の通り。
年 | 獲得賞金 | 順位 |
---|---|---|
2008年 | 8,520,000円 | 1242位 |
2009年 | 14,210,000円 | 726位 |
2010年 | 19,010,000円 | 482位 |
2011年 | 14,770,000円 | 640位 |
2012年 | 17,590,000円 | 510位 |
2013年 | 12,960,000円 | 785位 |
2014年 | 15,880,000円 | 573位 |
2015年 | 19,410,000円 | 349位 |
2016年 | 15,750,000円 | 531位 |
2017年 | 22,980,000円 | 279位 |
2018年 | 14,370,000円 | 693位 |
2019年 | 14,400,000円 | 728位 |
2020年 | 10,840,000円 | 1097位 |
2021年 | 6,790,000円 | 1393位 |
2022年 | 8,650,000円 | 1355位 |
2023年 | 7,850,000円 | 1412位 |
2024年 | 0円 | – |
現役時代に最も稼いだのは2017年で約2300万円。その年以外はボートレーサーの平均年収(約1900万円)を下回ることが多く、2020年を過ぎてからは1000万円を下回っています。
素質だけでいえば峰竜太や岡村仁らと対等だったのに…。それだけ厳しい業界ということでしょうね。