かわいい見た目でファンも多かった女子レーサー「末武里奈子」ですが、1月12日に競走会へ引退届けを提出していたことが16日に報じられました。
ラストレースとなったのは、2023年12月13日~19日に開催された尼崎ヴィーナスシリーズ第17戦の最終日6R。大外6コース(5号艇)から進入し、6着でレーサー人生を終えています。
実は、尼崎の斡旋を終えた翌日、自身のインスタにて写真付きで引退を表明。その為、艇界を去るのは事前に分かっていた情報です。
以下は2023年12月19日に投稿された画像。
引退理由の公表はなし。ただ、直近の成績を見る限り「4期通算」による引退勧告、もしくは勧告前に自ら退いたと思われます。
いずれにせよ、デビューしてから4期通算の基準となる”勝率3.80”は1度も超えていません。
ボート界から去っていく選手の多くは、引退勧告(クビ)の割合が高い業界。
末武里奈子とは?
公式画像 | |
名前 | 末武里奈子(すえたけりなこ) |
登録番号 | 4923(118期) |
生年月日 | 1992年4月6日 |
身長/体重 | 154㎝/49㎏ |
出身/所属 | 福岡県/山口支部 |
デビュー日 | 2016年5月12日 |
引退日 | 2024年1月12日 |
末武里奈子の通算成績を確認したい方は、艇国DBの選手ページをご確認ください。
きっかけは日高逸子への憧れ
末武里奈子がボートレーサーを目指したのは、女子界のレジェンド「日高逸子」がきっかけ。
父親に連れられてレース場へ行った際、日高逸子のレースを見て感銘を受けたらしい。そこからレーサーに本気でなりたいと思うようになったそうです。
師匠は艇界のプリンス「今村豊」
末武里奈子の師匠は「今村豊」さん。2020年10月に惜しまれつつ引退しましたが、第1号のボートレース殿堂にも輝いた山口支部のスーパースターです。
父親の高校の先輩に「福永達夫」がいて、その繫がりから今村豊さんを紹介してもらったとのこと。そして、直接会った際に言われたのが…
デビューしたら面倒見てあげるけど、山口支部じゃないと面倒見れない
本来、福岡県出身であれば福岡支部に所属するのが通例です。しかし、それでは今村豊に弟子入りすることができないので、山口支部を希望したとインタビューで話しています。
SG覇者の福永達夫さんと繋がっていたのも凄いですが、デビュー前から今村豊に弟子入りが決まっていたのはさらに凄いこと!
デビューから引退までの通算成績
年 | 出走数 | 勝率 | 優出/優勝 |
---|---|---|---|
2016年 | 93回 | 1.18 | 0回/0回 |
2017年 | 151回 | 1.45 | 0回/0回 |
2018年 | 105回 | 1.86 | 0回/0回 |
2019年 | 121回 | 2.87 | 0回/0回 |
2020年 | 83回 | 3.04 | 0回/0回 |
2021年 | 72回 | 2.75 | 0回/0回 |
2022年 | 41回 | 2.56 | 0回/0回 |
2023年 | 67回 | 1.85 | 0回/0回 |
2016年5月に徳山でデビュー。初勝利を達成したのは約2年半後の2018年10月。山川美由紀のイン戦において、強烈な直まくりで水神祭を飾りました。
初1着を機に少しずつ勝率を伸ばし、2019年前期にはB1級初昇格。そのまま勢いづくと思われた中、2020年に師匠の今村さんが引退。そのせいもあってか、勝率を上げられない苦しい日々が続くことに。
4期通算が免除されるのはデビュー後の3年間。その時期が過ぎても3.80の壁を超えることができず、今日の引退を迎えています。
末武里奈子の年収&生涯獲得賞金
年 | 獲得賞金 | 順位 |
---|---|---|
2016年 | 2,880,000円 | 1540位 |
2017年 | 5,000,000円 | 1441位 |
2018年 | 3,840,000円 | 1504位 |
2019年 | 5,570,000円 | 1418位 |
2020年 | 3,640,000円 | 1502位 |
2021年 | 3,130,000円 | 1536位 |
2022年 | 1,690,000円 | 1570位 |
2023年 | 2,500,000円 | 1556位 |
末武里奈子が獲得した年別の賞金額は上記の通り。また、生涯獲得賞金は約2,828万円です。
実績を残せないとクビ宣告されることになりますが、同時に苦しい生活が強いられる世界。サラリーマンの平均年収にも届かないボートレーサーは少なからず存在します。
今回引退した末武里奈子もその一人。
幸い、まだ31歳という若さなので、第2の人生はなんだってトライできる年齢。次のステージで活躍されることを心から願ってます。