2023年4月23日、若松で開催された「G1マスターズチャンピオン」において、同大会では”ド新人”にあたる「井口佳典」が初出場にして優勝を飾りました。
優勝戦は全員がSGレーサーという豪華な顔ぶれ。
前検でエース機(40号機)を引き当て、初日から安定した走りで予選トップ通過。絶好枠で迎えた優勝戦はコンマ16のトップスタートを決め、3号艇中澤和志のまくりを押しのけて1着でゴール。
マスターズ初出場は史上5人目、4000番台では大会初Vを達成。以下はレース直後の勝利者インタビューです。
1マークぎりぎりでしたね。優勝戦に向けて上向きできたので良かった。(4000番台初Vを受けて)まぁ恥じぬように頑張っていきます。
(名人という響きは?)いやいやいやいや、めっそうもございません。全くまだまだ先輩方には及ばないので、1つずつ上っていきたいと思います。
マスターズではド新人なんですけど、これから意識しながら走っていきたい。
PG1マスターズチャンピオン(名人戦競争)とは?
2000年4月に第1回大会が開催された「名人戦競争(正式名称)」。開催当初の年齢制限は満50歳でしたが、2003年から満48歳に、2018年から現在の満45歳に改正されています。
なぜ年齢制限が引き下げられたのかは不明。ただ、50歳および48歳ではG1として選手を用意できなくなったことが要因でしょう。
また、満45歳でも出場可となって以降、当然ながら(マスターズでは)若い選手の活躍が目立ってる印象。
開催年 | 優勝選手 | 登録番号 | 年齢 |
---|---|---|---|
2000年 | 高山秀則 | 2672 | 51歳 |
2001年 | 野中和夫 | 2291 | 57歳 |
2002年 | 高山秀則 | 2672 | 53歳 |
2003年 | 新井敏司 | 2528 | 55歳 |
2004年 | 大森健二 | 1910 | 56歳 |
2005年 | 水野要 | 2785 | 50歳 |
2006年 | 万谷章 | 1710 | 62歳 |
2007年 | 大嶋一也 | 3010 | 49歳 |
2008年 | 田中伸二 | 2844 | 50歳 |
2009年 | 山崎毅 | 2903 | 49歳 |
2010年 | 西島義則 | 3024 | 48歳 |
2011年 | 今村豊 | 2992 | 49歳 |
2012年 | 井川正人 | 2958 | 54歳 |
2013年 | 江口晃生 | 3159 | 48歳 |
2014年 | 金子良昭 | 3156 | 49歳 |
2015年 | 今村豊 | 2992 | 53歳 |
2016年 | 田頭実 | 3257 | 49歳 |
2017年 | 今村豊 | 2992 | 55歳 |
2018年 | 渡邉英児 | 3502 | 48歳 |
2019年 | 今垣光太郎 | 3388 | 49歳 |
2020年 | 村田修次 | 3826 | 46歳 |
2021年 | 原田幸哉 | 3779 | 45歳 |
2022年 | 上平真二 | 3737 | 48歳 |
2023年 | 井口佳典 | 4024 | 45歳 |
ご覧の通り、2018年以降はいずれも40歳代が優勝。
それもそのはず、ボートレースは40歳半ばでSGタイトルを獲れる競技であり、出場最年少の45歳なんてバリバリの現役選手。
勝って当然とまでは言わなくても、50歳を過ぎたリアルなベテランと比較すれば、衰えに大きな差があるはず。
もちろん、若い選手が活躍することに不満はありません。ただ、ベテラン世代のトップを決める大会なのに、第一線で活躍する現役選手を出場させたら”有利不利”が出てしまうのでは?
数年前から疑問に感じていたことですが、ネット上でも同様の意見は多いようです。
ベテランにもSGへの道を拓く、という当初の意図はどこへいったんでしょうね。
— Θεα αυνn (@the_MathK) April 24, 2023
若年齢化によって、SGでもバリバリ主戦級の選手を走らせなきゃ大会として成り立たない(収益が上がらない)なら、廃止すればいい。
高塚や高橋がいない時点でやる意味はないよ。#マスターズチャンピオン
山崎智也さん
— 今日が終わりの始まりの日 (@__blind_side) September 1, 2022
マスターズチャンピオンに1回も出なかったのは年寄りになったことを認めたくなかったから。(45歳制限は)若過ぎるっすよね、逆に年齢(制限)上げたらいいのになって思いますね。
マスターズに現在進行形のSGトップクラスが何人も参加するのね。もう10年くらい年齢制限を引き上げたら良いのでは?笑 https://t.co/O6VjzcKW0Q
— TAKA@車券舟券生活 (@taka_boatrace) April 18, 2022
ちなみに、次年度(2024年)のマスターズチャンピオンには以下の2選手が出場予定。
池田浩二・白井英治は前年度のSGを制し、年間6勝以上挙げた言わずも知れたトップレーサー。白井に至っては2022年度の賞金王に輝き、さらに今年は既に5勝する活躍。
2人にとって「マスターズチャンピオンはレベルの低いPG1」と感じることでしょう。
しかも、このタイトルで優勝すれば「翌年のSGクラシック優先出場権」を獲得できるうえ、通常のG1より高額な「1200万円」の賞金が用意されています。
まぁ、こんな情報を発信したところで何も変わらないでしょうが…。あなたの感想をコメント頂けたら幸いです。