2023年1月24日は、全国的に災害警報が発令され、芦屋競艇がある地域でも大雪・雷などの注意報が出されていました。
こうした状況を受けて、24日に予定していた若松G1「全日本覇者決定戦」は前日に中止を発表し、福岡の初日開催もレースを全面中止。また、下関も1レース目の終了時点で中止に。
そんな中、芦屋・唐津の2場は強行開催したのです。
案の定、芦屋で事故発生
24日に開催された芦屋の3R。
展示での気象状況は「気温4℃・風速8m・波高8㎝」。芦屋では異常ともいえる悪天候だったにも関わらず、安定板使用・周回短縮(2周)でレースを決行。
その結果、1周2マークで田中京介がターンマークに激突して失速し、そこに中村真が追突。さらに後続艇の志道吉和も追突する多重事故となり、中村・志道は転覆、田中は操縦不能となって対岸でエンスト。
映像を見る限りは、5号艇田中京介の「頭部または背中」に激突しています。そして、4号艇中村真も激しく水面に叩きつけられています。
共に翌日(1月25日)の出場は欠場扱い…
対岸にぶつかったと思われる田中京介に至っては、追突された時に意識を失っているような。実際にレースを観戦したファンからも心配する声が続出しています。
芦屋3r
— バヤシバヤシ⭐︎駄馬CR7⭐︎ (@reysol5114) January 24, 2023
田中京介大丈夫?
自分でターンマーク突っ込んだから仕方ないけど後ろから頭突かれて気を失って対岸に激突してない?
田中京介、気失ったまま対岸までいって激突してるのかこれ?大丈夫か…?
— さいばし (@MZH_nomumii) January 24, 2023
2人の容体は不明ですが、この事故は選手によるミスではなく、レースを強行開催した「施行者の責任による人災」ではないでしょうか?
前半のレースを見れば分かりますが、1レース目から全速ターンをする選手は1人もいません。全ての選手がターンマーク付近で急減速し、着順より転覆しないことを最優先に走行しています。
6レース目を最後に中止となりましたが、あまりにも遅すぎる判断。レーサーの命を軽視しているとしか考えられません。
唐津は全レース強行開催
九州地区で1レースも中止にすることなく決行した競艇場があります。それは「唐津競艇」です。
芦屋のような事故は起こっていないものの、本来の競艇とはかけ離れたレース結果。
本命決着は2本のみで、その他はほぼ荒れたレース展開となり、約半分のレースが万舟決着となっています。
全レース決行したのは”蛮行”に変わりはありませんが、大怪我を負うような事故がなくて何より。
選手の命は二の次なのか?
- 中田達也(2022年11月6日)
- 小林晋(2022年1月12日)
- 松本勝也(2020年2月9日)
たった3年の間に3名のボートレーサーが命を落としています。いくら危険な競技とはいえ、立て続けに死亡事故が起きているのは看過できない事態と認識すべき。
もちろん、モーターボート協会や選手会は対策を講じているのでしょうが、選手の命を第一に考えいるとは思えません。
仮に考えているとしたら、危険なレースになると素人でも判断できる”24日の開催”は中止にしているはず。それをしないで強行開催するということは、残念ながら”売上第一主義”の団体と言わざるを得ません。
ここ数年、ボートレースの売上は急上昇中。今後も施行者側の方針は変わらないと思うので、ファンとしては被害者が出ないことを祈るばかり…
※事故が起きた「芦屋3R」のレース映像はこちらです。