2025年9月に長期のF休みから復帰する「阿波勝哉」ですが、紹介せずにはいられない”戦術変更”を表明しました。その内容とは…
アウト屋の卒業宣言。
ご存じの通り、アワカツといえば艇界におけるアウト屋の代表選手。圧倒的不利と言われる6コースを陣取り、大外からスタートと伸びだけで艇界を沸かしてきたレジェンド的存在です。
そんな選手が”アウト屋卒業”を宣言した背景には、2025年4月に改正されたフライングの事故点ルール、出走回数の基準変更が影響していると思われます。
フライング | 現行 | 改正後 |
---|---|---|
2回目以降 | 20点 | 30点 |
2回目以降の優勝戦 | 30点 | 50点 |
級別審査対象期間内において、2回目以降のフライングは10点、優勝戦に至っては20点増加。
級別 | 現行 | 改正後 |
---|---|---|
A1級 | 90回以上 | 90回以上 |
A2級 | 70回以上 | 80回以上 |
B1級 | 50回以上 | 65回以上 |
B2級 | – | – |
フライングや事故などを理由に”途中帰郷”する選手が増加傾向のため、出走回数の条件をA2級は10回、B1級は15回加算されることに。
選手にとっては恐ろしすぎる内容のルール改正。
特に攻めたスタートを求められるアワカツ(アウト屋)の場合、2本目のフライングは選手生命に関わる問題。また、今年は既に2本のFを犯している状況です。
ルールが改正された5月以降、もしフライングを連発してしまったら…。そのリスクを回避するために今回の決断に至ったのでしょう。
ちなみに、年別のフライング回数がこちら。
年 | F回数 | 勝率 | 級別 |
---|---|---|---|
2011年 | 5回 | 5.57 | A2級 |
2012年 | 1回 | 5.06 | B2級 |
2013年 | 1回 | 5.09 | B1級 |
2014年 | 1回 | 5.27 | B1級 |
2015年 | 3回 | 5.62 | B1級 |
2016年 | 2回 | 5.43 | B2級 |
2017年 | 1回 | 4.59 | B2級 |
2018年 | 1回 | 4.59 | B1級 |
2019年 | 0回 | 4.46 | B1級 |
2020年 | 2回 | 4.33 | B1級 |
2021年 | 3回 | 5.43 | B2級 |
2022年 | 3回 | 4.99 | B1級 |
2023年 | 2回 | 4.54 | B1級 |
2024年 | 1回 | 3.98 | B1級 |
2025年 | 2回 | 5.00 | B2級 |
スタート事故の少ない年もありますが、2020年以降は平均2回以上のフライングを犯しています。
こうした現状を踏まえ、自身のプライドより”現役続行”を決意したのかもしれません。
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今節から全コースに入ります。伸びだけだとフライングのリスクがあるので。もう一回、デビューした気持ちで頑張ります。外ならもちろんチルト3度もやりますよ
正直、チルト3度のアワカツがあまり見れなくなるのは残念ですが、引退してしまう方がよっぽど悲しい出来事。
最後に、アワカツが最後に優勝したのは2012年12月の多摩川一般戦。
年 | 出走数 | 勝率 | 優出/優勝 |
---|---|---|---|
2012年 | 108 | 5.06 | 1回/1回 |
2013年 | 201 | 5.09 | 1回/0回 |
2014年 | 226 | 5.27 | 4回/0回 |
2015年 | 216 | 5.62 | 5回/0回 |
2016年 | 115 | 5.43 | 2回/0回 |
2017年 | 159 | 4.59 | 0回/0回 |
2018年 | 179 | 4.59 | 0回/0回 |
2019年 | 223 | 4.46 | 0回/0回 |
2020年 | 162 | 4.33 | 1回/0回 |
2021年 | 116 | 4.43 | 0回/0回 |
2022年 | 203 | 4.99 | 1回/0回 |
2023年 | 169 | 4.54 | 0回/0回 |
2024年 | 245 | 3.98 | 1回/0回 |
2025年 | 61 | 5.00 | 0回/0回 |
枠なりで戦うことによって成績は向上するのか?はたまた、2012年ぶりの優勝を達成することはできるのか?
枠なりで活躍する姿を期待して応援し続けたいと思います!