2023年2月15日、江戸川で開催された「G1関東地区選手権」優勝戦。
今大会の優勝候補筆頭だった”江戸川鉄兵”こと「石渡鉄兵」は、初日から一度も着外を獲らない強さを発揮。4日目まで「12322」の成績で予選をトップ通過し、準優でも難なくイン逃げで駒を進めます。
迎えた優勝戦メンバーがこちら。
インコースの石渡鉄兵がトップスタートを決めたものの、スロー3艇はほぼ同体のスリット。その為、逃げる石渡に優勢な展開かと思われましたが…
2号艇畑田汰一がまさかの直まくりを敢行。
しかし、畑田は大きく膨らんでしまい、艇を抑えつけることができず転覆。また、大池も行き場がなくなり戦線離脱。
こうなれば石渡鉄兵の独壇場!誰よりも知り尽くした水面を悠々と回り、今年に入って2勝目(江戸川)、2014年ぶりとなるG1制覇を果たしました。
優勝後のインタビューでは…
すごい嬉しいです。(江戸川での)地区戦は5年に1度しかないので、チャンスだと思っていきました。
(記念1号艇は?)やっぱりちょっと緊張しましたけど、なんとか…。仕上がりは万全だったと思います。
江戸川はやっぱ何か運命を感じます。(クラシック出場権を手にしましたが?)それを忘れていたのが良かったのかもしれないです笑
なんとか勝てたんでこの調子をキープして、今年も目一杯行きたいと思います。応援よろしくお願いします。
涙袋を大きくしながらこのように話、久々のG1優勝に感極まっている様子でした。
石渡鉄兵の凄すぎる江戸川実績
- デビュー:1994年5月
- 初優勝:1996年9月18日(江戸川)
- 出場節数:約790節
- 出走数:約7,000レース
- 優勝回数:79回(3度のG1制覇)
1994年にデビューして以降、殿堂入りはほぼ確実といっても良い実績。そんな中でも「江戸川競艇」の成績に目をやると、半端じゃない成果を挙げています。
競艇場 | 出場節数 | 出走数 |
---|---|---|
江戸川 | 118節 | 935回 |
多摩川 | 71節 | 643回 |
平和島 | 62節 | 557回 |
戸田 | 38節 | 321回 |
蒲郡 | 38節 | 344回 |
東京支部ということもあり、関東の場を中心に斡旋数が多いようです。ただ、江戸川に出場する数だけ頭ひとつ出ていることが分かります。
競艇場 | 勝率 | 1着率 | 2連対率 |
---|---|---|---|
江戸川 | 7.51 | 34.7% | 57.8% |
常滑 | 7.31 | 31.2% | 57.6% |
唐津 | 7.29 | 30.9% | 56.3% |
児島 | 7.25 | 30.1% | 56.9% |
津 | 7.19 | 29.9% | 53.6% |
全24場で「勝率・1着率・2連対率・3連対率」はいずれも最高数値。
最も低い成績の三国では、勝率6.38・1着率21.3%・2連対率41.8%。比較すれば分かる通り、別の選手が走っているほどの差があります。
競艇場 | 優出回数 | 優勝回数 |
---|---|---|
江戸川 | 69回 | 21回 |
平和島 | 25回 | 10回 |
桐生 | 14回 | 6回 |
尼崎 | 14回 | 6回 |
浜名湖 | 14回 | 5回 |
江戸川で優勝した回数は、今回のG1を含めて22回。通算79回の内、約30%弱の割合を占めているのです。
また、驚くことに通算4度のG1制覇をした場は、江戸川3回・平和島1回。
このデータから察するに、石渡鉄兵が得意とする水面は「難水面」と言われる競艇場。日本一水面があれる江戸川をはじめ、平和島や浜名湖で実績を残していることが何よりの証拠です。
江戸川に石渡鉄兵がいたら舟券から外すべからず
上記に紹介したデータが示す通り、江戸川鉄兵と呼ばれるのには意味があります。仮に石渡が低調機モーターを引いたとしても、舟券から外すような愚行はしない方が無難です。
荒水面を乗りこなす技量と経験は、紛れもなく現役No.1。当然オッズは低くなりますが、堅実な勝ちを目指したい方は覚えておきましょう。