2026年6月15日、競艇予想サイト「競艇LABO」からサービス終了・統合の告知メールが届きました。
移行先として案内されたのは「ボートヘブン(BOAT HEAVEN)」。「引き続きサポートはボートヘブンで」「会員IDを連絡すればポイントを移行できる」という内容です。
しかし、ここで一つ気になる点があります。競艇LABOとボートヘブンは、本当に同じ運営者なのでしょうか。
そして、競艇LABOで登録した個人情報は、本人の同意なしにボートヘブンへ渡される可能性はないのでしょうか。
この記事では競艇LABOの評価を踏まえつつ、統合の構造的な問題点を整理していきます。



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競艇LABOがボートヘブンと統合
まずは統合の経緯を確認しておきましょう。
2026年6月15日20:00、競艇LABOの会員あてに以下のような統合告知メールが届きました。
「このたび競艇LABOは、サービス品質のさらなる向上と新たな価値提供を目的として、【ボートヘブン】との統合を実施する運びとなりました。これに伴い、競艇LABOは【2026年6月15日】をもちまして運営を終了し、今後の情報提供およびサポートは【ボートヘブン】にて実施させていただきます。」
メールには「新時代の競艇予想サイト」「競艇予想業界の次世代スタンダードを目指す大型プロジェクト」といった自画自賛気味の文言でボートヘブンを紹介する内容も含まれていました。
さらに「ポイント移行について」として、「競艇LABOにてご購入いただいたポイントにつきましては、会員IDをご連絡いただくことでボートヘブンへ移行することが可能です」との案内も。
また「統合記念キャンペーン」として100pt(2万円相当)の無料付与や、初回ポイント購入の2倍付与といった特典も案内されており、移行を促す設計になっています。
そして、このメール全体を通じて「個人情報の第三者提供に関する同意」についての記載は一切ありませんでした。

「新時代」とか「次世代」とか景気のいい言葉は並んでるけど、具体的に何がどう良くなるかは書いてないっていう
【問題点】会員の個人情報、同意なしに渡されている可能性
統合告知メールに目を通して最も気になったのが、個人情報の扱いについての記載が一切ないという点です。
実際に両サイトの特定商取引法に基づく表記を確認したところ、所在地・代表者名がいずれも異なっていました。
同一の運営者であることを示す記載はどちらのサイトにもなく、少なくとも表記上は別の事業者同士の統合であると読めます。
この場合、競艇LABOで収集した会員情報(会員ID・購入履歴など)をボートヘブンへ提供する際には、個人情報保護法上の手続きが必要になります。
しかし告知メールには「個人情報の第三者提供に関する同意」の記載が一切ありません。
さらに以下の2点も確認しました。
まず、競艇LABOの旧プライバシーポリシーをWayback Machineで調べたところ、https://boat-labo.net/privacy.html は2022年9月26日から2026年1月19日までの間に計11回保存されており、最終アーカイブ(2026年1月19日時点)の内容を実際に確認することができました。


内容を見ると、個人情報の収集目的(競艇情報の通知・事業遂行・連絡)や利用方法については記載がある一方、第三者への情報提供に関する記載は一切ありませんでした。
「統合・事業承継時に情報をどう扱うか」についても触れられていません。つまり競艇LABOのプライバシーポリシーには、そもそもボートヘブンへの情報提供を会員が予測できる記載がなかったということになります。
次に、ボートヘブンのプライバシーポリシー(https://bo-he.net/nonMember-privacy.html)を実際に確認しましたが、競艇LABOからの情報引き継ぎに関する記載は一切なく、受け取る側として情報の取得経緯を明示する記載もありませんでした。
会員としては、自分の情報がどのように扱われているかを確認できない状況というわけです。
ポイント移行は「会員IDを連絡した人だけ」が対象のように読めますが、ボートヘブン側が連絡されたIDと購入履歴を照合するためには、競艇LABOの会員データを何らかの形で参照できる必要があります。会員が連絡する前の段階で、会員名簿や購入履歴がすでに共有されていないかどうかは、告知メールからは判断できません。



こっちが連絡する前に会員データ持ってないと照合できなくない?って話です
個人情報保護法上の問題点とは
個人情報に関する法律の観点から、この統合が持つ問題点を整理します。
少し難しい話になりますが、会員として大切なポイントなので噛み砕いて解説します。
個人情報保護法27条(第三者提供の制限)
個人情報保護法27条では、個人情報を第三者に提供する際には原則として本人の同意が必要とされています。
今回の問題点は、「ボートヘブン運営事務局」が競艇LABOとは別の運営者・別住所・別責任者であることです。
両者が別事業者である以上、競艇LABOの会員情報(会員ID・購入履歴など)をボートヘブンへ提供するには、会員一人ひとりの同意が必要なはずです。
なお、合併や事業譲渡など「事業の承継」に伴う個人データの提供については、本人の同意が不要とされる例外(27条5項2号)があります。ただしこの例外が適用されるには、実際に事業の承継が行われていることが前提です。
今回の告知メールには、統合の法的な形態(事業譲渡なのか、単なる提携なのか)についての説明が一切なく、この例外に該当する統合なのかどうかを会員側から確認することができません。
また、仮に事業承継に該当する場合でも、承継先は元のサイトが示していた利用目的の範囲でしか個人情報を利用できないとされています。
競艇LABOの旧プライバシーポリシーに記載されていた利用目的は「競艇情報の通知・事業遂行・連絡」であり、ボートヘブンがこの範囲を超えて情報を利用する場合には、あらためて本人の同意が必要になると考えられます。
個人情報保護法30条(提供を受ける側の確認義務)
個人情報を受け取る側(ボートヘブン)にも義務があります。
30条では、第三者から個人データの提供を受ける際に、提供元の氏名や当該データの取得の経緯を確認し、記録を作成・保存する義務が課されています。
しかしボートヘブン側のプライバシーポリシーには「他社からの個人情報受入」に関する条項が見当たらず、提供元(競艇LABO)における取得経緯・本人同意の有無を確認する仕組みが整っているかどうかも確認できません。
そもそもボートヘブンは信頼できる?
移行先のボートヘブン自体についても確認しておきましょう。
調査で分かった3つの懸念点
実際にサイトを調査したところ、気になる点がいくつかありました。
まず運営主体の実態が確認できません。特商法に基づく表記には「ボートヘブン運営事務局」という名義が記載されていますが、国税庁の法人番号公表サイトで表記上の名称・所在地を検索しても、該当する法人は確認できませんでした。
法人格のない任意の名義で運営されている可能性があり、トラブルが起きた際に責任の所在をたどりにくい構造です。
次にポイント単価の問題です。ボートヘブンのポイントは1pt=200円と設定されており、一般的な競艇予想サイトの1pt=100円と比較して2倍の費用がかかります。
「ポイント数が同じでも、実際の費用は2倍」ということになり、参加コストの把握に注意が必要です。
さらに利用規約に「オッズ低下対策」という記載があります。同一プランへの参加者が多い場合、提供する買い目が変わる場合があると明記されているわけです。
つまり、同じプランに申し込んでも、人によって異なる予想が届く可能性があります。
的中実績として掲載されている買い目と、自分に届く買い目が必ずしも一致しないとすれば、実績の信頼性を単純に評価するのが難しくなります。



ポイント数は同じでも財布から出ていく金額は2倍ってw
まとめ──ボートヘブンへの移行、登録してもいい?
現時点では判断材料が少なく、様子見が妥当です。
特商法表記上、両者は別の事業者と読めます。仮に実態が別事業者であれば、同意のない個人情報の提供が行われていないかという懸念が残ります。逆に実態が同一の運営者なのだとすれば、別事業者を装った「統合」という形で会員を移動させていることになり、それはそれで告知内容の信頼性に関わります。
いずれの場合でも、会員側から実態を確認する手段がないのが現状です。
移行を検討するなら、まずボートヘブンのプライバシーポリシーを自分で確認することをおすすめします。
覚えておきたいプライバシーポリシーの具体的なチェックポイント
ボートヘブンに限らず、競艇予想サイトに登録する際はプライバシーポリシーを開いて下記の3点だけ確認してほしいです。
- 「第三者に個人情報を提供する場合があります」という記載があるかどうか
- 今回のような統合・サービス終了時に情報がどう扱われるか(「事業承継」「合併」「統合」の扱い)が書かれているかどうか
- 退会・解約後に自分の情報がいつまで保持されるのか・削除を求めることができるのかが明記されているかどうか
これらの確認を怠ると、気づかないうちに個人情報が意図しない形で使われるリスクがあります。
予想の精度や実績を確認する前に、まずは個人情報の扱いを確認する習慣をつけてほしいです。

